ブレザーのジャケットが少々鬱陶しくなる程度には気温が上がりつつある今日此の頃。
入学して半月以上が経った今、満開の桜は散り散りと化し、新入生達は初々しい緊張感からすっかり解放されつつある。
そんな時期になれば、我らがDクラスの友人グループ等はすっかり固定され、徐々に明確なスクールカーストが形成された。
先ず女子は『軽井沢 恵』をクイーン・ビーとした女子グループが幅を利かせ始め、大人しそうなグループやぼっち組の肩が何となく狭くなりつつある。
そんな中でも例外は二人。それが万能コミュ力を持つ天使のような美少女『櫛田 桔梗』と、無能コミュ力を持つ孤高(笑)の美少女『堀北 鈴音』だ。
前者はグループの垣根無しに男女問わず皆から好かれており、後者はグループの垣根は無いものの特に女子から忌み嫌われている。
クラス全員が友達である櫛田は堀北にも何度か挨拶をしたり遊びに誘ったりしていた。だが、それを堀北が冷たい言葉で断る光景が何度も見られた事から櫛田を慕うクラスメート達から要らぬヘイトを買うハメになったのだ。
まあ原作知識を持っている俺からすれば、堀北の極寒のような反応もある程度は理解出来るのだが……。
「佐城くん、おはよっ。今日も一日頑張ろうねっ」
こうして根暗陰キャに擬態した俺にも声をかけてくれる女の子は櫛田ぐらいであるので、個人的には堀北より櫛田の肩を持ちたい。
ちなみに俺は櫛田を除けば、堀北どころか同じクラスの女子とはまともに話した事が無い。
もしこれで常日頃から行動を共にしている神室との縁が無ければ、オッサンはモテない陰キャの黒歴史街道まっしぐらな高校生活を送っていた事だろう。いや、まあ何時退学するか分からないから別に良いんだけどね。
とにかく、櫛田のコミュ力が本当に凄いよね。という話だ。
多分、原作知識が無ければ俺は彼女にあっさりと惚れて、あっさりと散る事になっていただろう。
まあ、でも。犯罪行為繋がりと言うあまり宜しくない結果とは言え、俺は神室のような美少女と常日頃から食事を共にしている勝ち組だし?
それに最近、他クラスに女友達が増えたから、そこまで寂しい生活を送っているわけでも無いし?
……まあ、彼女の所属しているクラスが将来的にドラゴンボーイが王として君臨する指定暴力団体。龍園組ことCクラスなのだから彼女との縁はきっと長続きしないだろうけど。
さて、話を戻す。女子のカーストの次は男子に焦点を当てよう。
結論から言ってしまえば男子生徒の間に明確なクラスカーストと言うものは生まれなかったのだ。
マウントの取り合いが激しかった女子とは雲泥の差である。
これも一重にクラスリーダーの座が定着しつつある『平田 洋介』の人徳の賜物でと言える。
彼が分け隔て無く、差別無く、全てのクラスメートに平等な細やかで適切な心配りをしているからだ。
故に男子に関してはよく遊ぶイツメンと呼ばれるものは何グループか出来ているものの、割とみんな仲良くやっていると思う。
強いて言うなら、ぼっちである俺や『幸村』、あとは唯我独尊自由人の『高円寺』が少々浮いている事。
それから平田と三バカトリオの仲が険悪である事ぐらいか。
まあ、三バカの件にしては異性からの視線を実質、独り占めにしているイケメンの平田に対して、『池』が僻んで『山内』がそれに便乗したり。優等生気質の平田に対して不良の『須藤』が噛み付いたり。
と、三バカが一方的にヘイトを向けているだけなのだが。
そんな彼らに苦笑いを零しつつも、決して邪険に扱わない平田の器の大きさには誠に以って感服する次第である。
まあ、原作知識から平田の過去を知っている俺の立場から見ると、病的なまでにクラスの調和を保とうとする彼の献身は痛々しく映ってしまうのだが。
「佐城くん。良かったら今度、遊びに行かないかい? 割と大人しめな男子達を中心に親睦会みたいな事を計画してるんだけど。どうかな?」
教室の隅でポツネンと読書に浸っている俺を遊びに誘ってくれるのは彼だけである。勿論、全て断っているが。
ちなみについ先日「何か困った事があったら何時でも相談して欲しい」と、連絡先を渡されたりしている。
平田から見れば、常にDクラスの輪から外れている孤独な存在の俺は立派な庇護対象なのだろう。気を遣わせて申し訳無い気持ちでいっぱいだ。
だからと言って、幾ら誘われたところでDクラスの連中と遊びに行くつもりは無いのだけれど。
さて。こうしてクラスにおける各々の立ち位置が確立しつつある中、見事にDクラスでぼっちを極めている存在が俺である。
原作開始時は友達がいない事に嘆いていた主人公『綾小路 清隆』は三バカ連中と良くつるんでいる姿や、中身はともかくガワは極上の美少女である堀北とじゃれ合っている姿が見受けられるのだから、端から見れば中々のリア充ぶりである。
それに対して俺のぼっちっぷりは中々だ。
最近になっては幾人かの男子に哀れみの目を向けられたり、気の強そうな女子達からヒソヒソと嘲笑を向けられる程度にクラスから浮いているのだ。
当然、そんな俺にはDクラスの中には友達がいない。なお、櫛田は除く。
そんな俺に態々話しかける人間など櫛田や平田ぐらいしかいない。まあ、当然である。
だが、ぶっちゃけ俺はDクラスの連中と必要以上に絡みたくないと思っている。
複雑怪奇極まる人間関係の坩堝に巻き込まれた挙げ句、巡り巡って櫛田の退学させたい対象にされてしまうかも知れない。
あるいはサイコパス主人公に目を付けられてしまうかも知れない。
あと普通に不良の須藤に目を付けられたくない。
そんな分かり易い理由も勿論ある。あるのだが、それ以外の面でも、その……なんと言うか。
「なあなあ、次の授業って水泳だよな⁉ 博士ー! まだ賭けって締め切ってないよな⁉」
「前回は女子の数が少なかったから残念だよなー……なあ、佐藤ちゃーん!! 今日の授業は出てくれるよな⁉」
「えー……ぶっちゃけダルいし。多分見学。篠原さんは?」
「私も見学。っていうか、幾ら何でも、ねぇ?」
「だよねー。男子が露骨過ぎてキモいし」
「いやいやいや⁉ そんな事ねーよっ!! 俺達はちょー紳士だしっ!! なあ⁉」
「そうだそうだー!! だから女子は授業に出ろー!! スク水を着ろー!!」
「サイテー」
「……決めた。私、絶対に見学する」
「ちくわ大明神」
「ねえねえ、今日の放課後どうするー?」
「カラオケ行こーよ、あそこならそこまでポイント使わないし。服買いすぎちゃって金欠でさー」
「Bクラスの神崎君。カッコよく無い? クール系っていうかさー」
「Bクラスなら柴田君じゃない? 爽やかだし、ちょっと可愛い系っていうか?」
「可愛い系ならウチのクラスにも沖谷くんがいるじゃん」
「いやーちょっと可愛い過ぎて彼氏としては無しかなー?」
「やっぱり平田くんしかいないよねーウチのクラスって」
「誰だ今の」
……うん。あれだ。
こうしてDクラスの教室で過ごしていると、失礼ながら「こんなのと仲良くしてもなぁ……」みたいな嫌悪の感情を抱いてしまうのだ。
ちなみに今は三限の数学の授業中だ。
インテリヤクザみたいな雰囲気の坂上先生が因数分解とたすき掛けについて丁寧に説明しているものの、その目は完璧に死んでいる。
と言うか彼に限らずDクラスで授業をする先生はみんな死んだ魚の目をしている。そりゃ、そうだよな。完璧に学級崩壊してるし。
それこそ例外は水泳効果で主に男子の士気が異様に高い体育授業くらいである。
最前列の席に座る俺からは表情を覗う事が出来ないので想像にはなるがきっと今頃、真面目な優等生組である幸村や堀北といった面子はあまりの劣悪な授業風景と学級崩壊の現状に苛立ちを募らせている頃だろう。
これに関しては普通に同情案件である。
「あー乙ったアアア!! バカお前、池!! クエスト中に肉なんて焼いてんじゃねえよバカ!! 何が上手に焼けましただこのバカ!!」
「いや、アイテム整理すんの忘れてたんだって!! あとで昼飯奢るからもう一回クエスト行こうぜ!! あと逆鱗一個で装備整うんだよ! 頼むってマジで!!」
「ったく仕方無ぇなぁ。次はバカみたいなミスすんなよ? 宮本ークエスト発注し直しといてくれねー?」
バカバカ煩いぞ山内。っつーか一番の馬鹿はお前だ、山内。って言うかお前ら授業中にモンスターをハントしてるんじゃねえよ。ちょっと久々にやりたくなっちゃうじゃねーか馬鹿。
俺は内心でそんな罵倒を吐き散らしながら嘆息一つ。
あっという間に溜まっていくストレスと、それを解消する為の飲酒欲求をどうにか抑えつけながら。
俺は最悪な授業環境に何とか抗うような気持ちで、ノートに板書を写す作業に没頭していった。
本日の天気は曇りのち雨。
シトシトと降り続ける小雨が幾ら桜の花弁を散らそうとも高度育成高等学校が誇る最新設備が整っている、巨大な室内プールでは天候に関わらず授業が行われる。
オリンピックの競技会場に選ばれてもおかしく無いぐらいの広さと豪奢さを誇る大きなプールの上にある二階席には、俺を含めた見学組がパラパラと散りながら適当な席についている。
最も、真面目に見学している生徒など居ないのだが。
「ふふふ。拙者にかかればどんなシャッターチャンスも見逃さぬ。前回の授業は参加していなかった女子の数は……ふむふむ。これはオッズ表を更新せねばっ」
見学者組をチラと観察しても、俺以外に唯一の男子生徒である『外村』は携帯端末のカメラ機能でスク水女子を激写しながら、何やら頷いている。
どうやら件のおっぱい賭博は未だに継続しているらしい。こいつは本当にその内、警察に捕まればいいと思う。
「ケヤキモール以外の場所って大体巡った?」
「レストラン街の近くの通り、あそこ凄いよねー。CHANELとかGUCCIのハイブランドのお店まで揃ってるなんて」
「やっぱ10万ポイントじゃ足りないよー。佐藤さんは昨日、何買ったの?」
「コスメー。気になるブランドから可愛いの出てさ。それより軽井沢さんが付けてる、そのアクセ。チョー可愛いんですけどっ」
「あーこれ? 衝動買いしちゃったけど結構高かったんだよねー。そろそろ買い物のペース抑えなきゃなーとは思ってるんだけど」
先週の授業よりは多少、少なくなったとは言え圧倒的に多い女子の見学者。
その多くは見て学ぶ。だなんて知った事かとばかりにお喋りに夢中だ。
平田が泳いだ時だけは黄色い声を上げながらプールを見下ろしていた女性陣だが、基本的に授業やその他の野郎共には興味が無いのだろう。
軽井沢組を中心に、大声でファッションブランドやら流行りのコスメやらについて語ってるのが印象的だった。
まあ、内心で侮蔑するような感想を思い浮かべている俺だって、他人の事を悪くは言えないのだが。
かくいう俺も、こうして授業を無視して読書に耽っている訳だし。
一応の言い訳をさせて貰うならば、俺の場合は授業前に体育担当のゴリマッチョ先生に3000ポイントを支払って公欠扱いにして貰っている。
なので幾ら俺が読書に浸っていようともクラスポイントが引かれる事は無いという訳だ。
ちなみに今俺が読んでいるのは江戸川乱歩の『パノラマ島奇談』。
基本的にラノベ以外の読書は官能小説しか読まない俺だが、江戸川乱歩だけは好きなのだ。ちなみに一番好きな作品は『人間椅子』である。
最近出来た新たな友人からは江戸川乱歩を読むのならば是非! と明智小五郎シリーズを強くお勧めされているが、残念ながらミステリーはそこまで興味が無い。
彼女には申し訳無いが、暫くは探偵シリーズに手を出す事は無いだろう。
さて、ここで少し話は変わるがDクラスで過ごしている俺の容姿の話をしよう。
もう何度も回想している通り、ハリソン少年は、それはそれは超絶に可愛い男の娘である。
それが、まあ過去に色々あってドンヨリと鬱屈した状態に変化して、そのまま高校へ入学。する直前に、オッサンが憑依した形だ。
トラウマから人の目が。特に教師からの視線が恐ろしくて堪らないハリソン少年に乗り移った俺は、常日頃から顔を隠している。
黒縁の野暮ったい伊達眼鏡をかけた上から、前髪のカーテンを。
綺麗なプラチナブロンドに屁泥を塗りたくるかの如く真っ黒に染めあげた上に、エロゲ主人公の如く不自然なまでに伸ばした前髪で顔を隠しているのだ。
多分、真正面から見ても口元しかマトモに見えないと思う。
おまけに腰の曲がった老人の様に、酷い猫背で毎日を過ごし、目線は常に座っていれば机。立っている時は床。
見るからに根暗。見るからに陰キャ。言うまでも無く不審者。
そんな馬鹿みたいな格好をしているのだから、当然の如く他人からは避けられる。
特に女子からは嫌厭されて当然の様形をしているのだ。
「ねぇ、ちょっといい?」
「……え?」
だからこそ、まさかそんな不審者丸出しルックの俺に声をかけて来る、勇気ある女子がいるとは思わずに驚きの声を上げたのは無理もないだろう。
「あー……いきなり声掛けちゃってごめんねー」
「い、いえ。あの、ボクに何か御用でしょうか?」
オズオズと。僕は人との付き合いが苦手な影の者なのです。そんな演技……と言うか、オッサンが憑依する以前の鬱屈したハリソン少年の言動を真似しつつも、俺は声を掛けて来た見知らぬ女子生徒に、髪の毛のカーテンの隙間から視線を合わせた。
鮮やかな瑠璃色の髪に、黄昏色の瞳。
端正な顔立ちは雪の様に白く、左目下の泣き黒子がとても十代とは思えない程の色気を放つ。
そして何より目を引くのは、圧倒的なバストサイズ。
勿論、俺と彼女は初対面だ。同じクラスとは言え、話をするどころかマトモに顔を合わせた事すら無い。
だが、俺は彼女の名前を知っている。
「用って言うか、ちょっと聞きたい事があってさ。あ、私は『長谷部』って言うんだけど、サジョウ君。で名前合ってたっけ?」
『長谷部 波瑠加』。
元々は名前のあるモブでしか無かった女子生徒だが、1年生中盤以降になると登場回数が激増するキャラクターの一人である。
彼女は将来行われるであろうペーパーシャッフル試験対策をきっかけに綾小路を中心とした友人グループ。その名も『綾小路グループ』を結成した張本人だ。
今はどうだかは知らないが、近い将来では綾小路に片想いする『佐倉』と親友関係になったり、その実、長谷部本人も綾小路の事が気になりつつもあったり……と、ヒロインとはちょっと扱いが違うものの、中々に魅力的な女の子キャラクターと言えよう。
ちなみに彼女は綾小路グループが発足されるまで基本的にはぼっち気質。
どうやら孤独が苦にならないタイプらしく、似た性質を持った『三宅 明人』とは綾小路グループが発足される以前から親交があったようだが……果たして入学して一月も経たない今現在。長谷部の交友関係がどうなっているのかは分からない。
俺は滅多に席から動かないし、長谷部も積極的に他人と絡むタイプでは無いからだ。
「えと……その。読み難い漢字なんですけど、佐城と書いて、ボクの名前はサショウと読みます」
「あっ、そうなんだ。ふぅん、変わった名前だねー」
さて、困った。割と本気で困った。
何なら神室の万引きを目撃した時と同じ位困った。
俺の知っている長谷部の情報は基本的に原作知識から。つまり本格的に登場する体育祭後の第六巻以降の描写でしか無い。
確か、胸が大きくて男女共に視線を浴びるのを嫌がっている事。
あと思っている事をすぐ口に出してしまい、善人で有名な『一之瀬』を割とボロクソ言ったこと。
渾名のセンスが壊滅的な事ぐらいしか、彼女の内面に関する情報を知らないのだ。
だが、元々の彼女は基本的にぼっち気質。他人とは積極的に絡んだりしない筈のキャラクターだ。
「あのー。それで、長谷部? さん。ぼ、ボクに何か御用でしょうか……?」
そんな彼女がどうして態々、こんな貞子もどきに声を掛けて来たのだろうか?
「うん、まあ御用って程に大袈裟な話じゃないんだけどね。ちょっと佐城君に聞いてみたい事があってさ。あ、ここ座るねー」
長谷部は存外に軽快な口調でそう言うと、俺の右隣の席を一つ空けて座った。
席一つ分の空白。恐らくだが、これが彼女のパーソナルスペースなのだろう。
彼女が席に着く。と同時に制服越しの見事なたわわが上下に弾む。俺はその絶景に思わず視線を吸い寄せられ……イカンイカン。彼女は自分の胸元への視線を嫌がっている筈。
流石に初対面で相手のコンプレックスを刺激する訳にも行かない。
ここ最近。
具体的に言うとハリソン少年の過去を聴いた神室が何故か自棄酒して盛大に酔っ払い。泣き上戸だったのか半泣きになりながらも、これもまた不思議な事に、俺の頭を自身の豊満な胸元に抱き締める。俗に言う『ぱふぱふ』を俺にプレゼントしてくれた、あの日以降。
神室は何故か急激なまでに俺との距離感を詰めて来るようになったのだ。心理的にも、肉体的にも。
前触れも無く俺の前髪を掻き上げては、ハリソン少年の顔を眺める時間は増えただけでは飽き足らず。
何故か最近は良く俺の頭を慈しむかのように撫でてくるし、俺がベッドに座っていると態々、隣に腰掛けて来るものだから彼女の肩が触れるわ胸が掠るわで、紫色のサイドテールからはイイ匂いがするわ。
もうオッサンの理性は結構ヤバいのだ。割と常にグラグラ揺れている。
会話をすれば、あのツンツンとした態度は相変わらずでどこか安心感を覚える。
筈なのだが、何故かその眼差しには慈愛の光を滲ませていて何と言うか。ふとした拍子に一種の母性すら感じる柔らかな微笑みを浮かべるようになったのだ。
一体、神室にどのような心境の変化があったのだろうか?
「あのさ。殆ど初対面なのに、こういう事を興味本位で聞いちゃうのって失礼だとは思うからさー、出来れば怒らないで聞いて欲しいんだけど……」
そんなオッサンの葛藤など知った事かとばかりに、こちらを向いた長谷部は席から身を乗り出すようにしながら質問をした。
その体勢だと胸元が強調されるから理性が……いやいや、流石に初対面の女子高生にセクハラはアカンでしょ。まあ、神室には割と散々やっちゃってる自覚もあるケド。
「あの、はい。何でしょうか……?」
煩悩を理性で抑えながらも陰キャの演技のまま返事を返した俺に、長谷部はちょっと悪戯っぽい笑みになった。
髪の毛のカーテンで隠れているであろう俺の顔面を覗き込むような女豹のようなポーズのまま、子悪魔めいた口調で、艷やかな唇からこんな言葉を呟いた。
「カノジョとかって……いたり、する?」
……。
……。
……え? まさかの逆ナン?
感想、高評価ありがとうございます!
感想返信は今夜にでも行わせて頂きます!
全部読んでます! とても嬉しいです!
だからもっと下さい!!!!
あ、アプリのようマジ楽しいですね。長谷部追加されたけど神室はまだかしら?
創作者さんへ。書く時は……
-
パソコン
-
スマフォ
-
手書き