株価暴落でやってはいけないこと

まず、株価暴落でやってはいけないことは、感情に流された売買をしてしまうことです。暴落中には投資家を不安にさせるような悪いニュースも報道されるものです。そのような状況で株価が暴落しているとなると、恐怖に駆られて早く売ってしまいたいと思うこともあるでしょう。

「売り」だけではなく、「買い」にも注意が必要です。株価暴落時には大きく値下がりする銘柄が多数出現することになるため、買いたいという衝動も発生します。

問題なのは、株価暴落という差し迫った状況では、平時のような冷静な判断ができず、誤った判断をする確率が上昇してしまうことです。例えば、普段であればよく調べて投資判断するところを、勢いで売買してしまうことがありうるというわけです。そして、誤った投資判断をしてしまう。これが失敗につながる原因の1つです。

株価チャート下落
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投資で成功する人の暴落時の3つの行動

株価暴落でまず確認したいのが次の点です。

「株価暴落時の行動指針(トリセツ)をつくっている・または持っているか」

つくっていないという人は、株価暴落に備えてこの機会につくっておくとよいでしょう。また、経験則として行動指針は持っているが、明文化できていないという人も、それを形にすることで、より解像度の高いトリセツをつくれるのではないかと思います。

成功している人の多くは、株価暴落時にあっても、あらかじめ決められた行動指針に基づいて行動しています。それは、次のようなものです。

〈投資で成功する人の暴落時の行動〉
1.リスクを取り過ぎている場合は、ポジションを調整してリスクを減らす
2.リスクを取れる場合には、ポジションを増やす
3.どちらでもない場合は、何もしない。無計画な行動は極力避ける

シンプルですね。それぞれ、解説します。

1のリスクを取り過ぎている場合とは、極端にキャッシュポジションが少なかったり、レバレッジを掛けていたりするような場合が該当します。この場合は、急落で想定以上の損失になる可能性があるため、ポジション調整が必要になります。

2のリスクを取れる場合とは、あらかじめ株価暴落を想定して追加資金を準備しているようなケースです。この場合は、待ちに待ったバーゲン買いのチャンスとなります。

3のどちらでもない場合は、何もする必要がありません。嵐が過ぎ去るのを待つのも1つの方法だと言えるでしょう。