老人ホーム入居者装い、参院選で投票容疑 運営会社元社員ら書類送検
毎日新聞
2025/10/18 04:00(最終更新 10/18 08:48)
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7月20日に投開票された参院選で、高齢者施設の入所者を装って不在者投票をしたとして、大阪府警は17日までに、有料老人ホーム運営会社(大阪市中央区)に勤めていた20~30代の男女3人を公職選挙法違反(投票偽造)の疑いで書類送検した。捜査関係者への取材で判明した。
この会社は関西を中心に住宅型の有料老人ホームを複数展開している。捜査関係者によると、不正な投票が行われたとされるのは、大阪府の泉大津市と八尾市の2施設。
3人はエリアマネジャーや施設長などを務めていた。7月中旬にそれぞれの施設で実施された不在者投票で、50~90代の入所者ら計35人に意向を確認せず、選挙区と比例代表の投票用紙に特定の候補者名を無断で記入して投票した疑いがある。
公選法では高齢者施設や病院などに入所・入院している人たちの不在者投票を認めている。都道府県の選挙管理委員会が指定した施設内で投票でき、投票用紙を施設長などが管理して選管に郵送する。
足が不自由など投票所に行くのが困難な人たちに対して例外的に認めている制度だが、3人はこの仕組みを悪用し、入居者の許可なく特定の候補者に投票していたとみられる。【川地隆史】
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