さとうさおり氏への追撃手法に驚いた

都議会のさとうさおり議員に対して、週刊文春の記者が突撃取材した上で、短納期での回答を文書で求めてきた。さとう氏がそう告発している。
さらにさとう氏が動画生配信で告発を続けた。
連続起業家の溝口さんがSNS週刊文春を批判したのが目立った程度で、これに続いて、さとう氏を擁護する発言は確認できなかった。
文春オンライン、週刊文春への掲載は見送られたからかもしれない。


さて、この件で、さとう氏の一連の行動を批判し、週刊誌の襲撃の後追いをする投稿をネットで確認できた。

誰かに肩入れしたいわけではないが、さとう氏への批判に勘違いが含まれる部分については指摘しておこうか。
ちなみに、

  • さとう氏に積極的な嘘はないという前提で情報を扱っているので、さとう氏に悪意があったら下記のコメントも修正を要する可能性がある。
  • さとう氏を批判する手法に興味を持っただけで、批判している本人を糾弾したりからかう目的はない。本当に批判が必要な対象かもしれないし。そこで、文意を損ねない範囲で表現を若干加工している。


1. 記者の行動を批判してもよいが、顔をさらすのはやりすぎ

さとう氏本人は記者の顔をさらしていないと思う。
やっていないことは証明できないので単なるわたしの感想にとどめておく。
なお、さとう氏の書き込みを見て写真を見つけてきた者は存在する。


2. 政治家は記者の質問に真摯に対応すべきであり、短納期であれば確認中としておけばいい

これは違う。
「確認中」と言ったとたん、取材に否定的だったというニュアンスで対象者をたたく記事が成立してしまう。
形式上、一方的に取材していない体裁を作るために、短納期で回答を求めているのであって、記者の問いかけに乗って質疑応答を一往復させてしまったらあとは記者側の書きたい放題である。
雑誌社あるいはそのスポンサーが政治家の印象操作を狙っているのであれば記事自体を差し止めるか、見えるところで論争しなければならない。
さとう氏は見えるところでの論争を望んだが、週刊文春側が逃げたように見える。
叩かれた政治家側は落選しキャリアを失う可能性があるので、政治家側は対抗しなければならない。
対抗の仕方は他にもあるかもしれないし、ないかもしれないし、あったとしても短納期の中で冷静な判断ができるかどうかはわからない。そこは論点にはしない。
ただ、対抗する権利はあると思う。
対抗をあきらめ公務も放棄してひたすら記者に付き合う義務はないと思う。


3. さとう氏はデロイトトーマツで資料集めやデータ分析をしていただけ

本稿を書こうと思ったきっかけは、これである。
正職員であろうがなかろうが、若手の大半は資料集めやデータ分析担当なのであって、
これを言ってしまったら若手の有資格者(公認会計士試験合格者だけでなく公認会計士に登録した先生方を含む)の大半を敵に回すことになるが、それでいいのか。
わたしは自由主義社会、金融取引の信頼を維持するために会計士制度は重要であると思っているし、資料集めやデータ分析は制度を支える大事な作業だと思っている。
しかし「していただけ」と思っているのであれば、単なる事務係という蔑視が含まれちゃっているのかな。
「資料集めやデータ分析をしていただけ」→じゃあ、ほかに何をするの? と思っちゃったんですが、どうなんですかね。

外科の手術医に「ナイフふりまわしているだけ~」とは言わないでしょ。
パイロットに「操縦桿を握っているだけ~」とは言わないでしょ。
指揮者に「棒を振っているだけ~」とは言わないでしょ。

「資料集めやデータ分析をしていただけ」と言われたら、むしろ「監査法人で仕事をしていたんだね」と言うしかないのだが。

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これ以外にも、巧みなワーディングで印象操作を狙っていると思われる記述が随所に盛り込まれている。

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