【詳報】「死ね、消えろ」と暴言、関西高校(岡山県)野球部でいじめ 適応障害で自主退学、元生徒が学校側と和解成立発表
高校野球の強豪として知られる関西高(岡山市北区西崎本町)の野球部で昨年いじめがあり、当時1年生だった部員が適応障害と診断されて自主退学していたことが16日、分かった。いじめを受けた当事者で現在は通信制高校に通う男子生徒(17)=兵庫県=と代理人弁護士が、岡山市内で記者会見を開いて明らかにした。 男子生徒側は、いじめをしたとされる当時2年生の先輩部員5人と学校側に処分と損害賠償を請求。学校側の申し立てで兵庫県弁護士会紛争解決センター(ADR)が利用され、今年9月5日に和解が成立したという。和解内容は「非公表」としている。 男子生徒側によると、いじめは入学直後の昨年5月ごろに始まった。先輩部員から「帰れや、死ね、消えろ」と暴言を吐かれたり、バットの柄でたたかれたりした。空気入れの先端部分を肛門に挿入し、空気を入れられたこともあった。同10月に適応障害との診断を受け、翌月に自主退学を余儀なくされた。 男子生徒の報告で、先輩部員の一部は停学処分になったという。 先輩部員側の認識にも言及し、暴言について「ふざけていたから注意した。口調がきつくなったかもしれない」と説明。バットでたたいたり空気入れを挿入したりする行為は「事実がない」「男子生徒が自らやった」としているという。 会見で男子生徒は「学校の対応が不誠実で退学せざるを得なかったが、今も悔しさを感じている。同じような思いをする人が二度と出ないような学校になってほしい」と話した。 関西高は取材に「いじめで当校の生徒が退学し、和解が成立したことは事実。受け止めなどは和解内容に触れるためコメントできない」とした。
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