Tarnished Archive   作:助動詞

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UAが!なんと五万を突破いたしました!皆様、いつもこの作品を読んで下さりありがとうございます!!!

…あと三話使った進度じゃないのはとても反省しています。許してください。あと今回も短いです。ついでにそれも許してください。ま、前書きと後書き含めれば多分三千文字行きますから…


ここに来て『第15話』

…視線が痛い。道行く人々の視線が本当に痛い。

   

それは好奇とか警戒とか、まぁあんまり良くない視線であり、非常に鬱陶しい。

 

こんな事になったのは彼のせいだ。

 

キヴォトスでは見ることの無い、何やら凄まじい雰囲気を放つ刀を右手に握りしめながら常に盾を構えて歩き、曲がり角に差し掛かるたびに警戒し誰かがそばを通る度に警戒しとにかく万物に常に警戒し続けているどっかのバカのせいだろう。

 

…ホシノ先輩に頼んで、後でデコピンしてもらおうか。

 

「…ねえ星見、あんたさっきから曲がり角に来る度に凄い警戒してるけど、そんなにしなくてもいいんじゃ「何を言う?曲がり角で出待ちは待ち伏せの基本だろう?攻撃を受けたらどうする。それに姿を消した敵がいるかも知れな」そんな敵キヴォトスにいる訳無いでしょうが!!

 

しまった。ついうっかり大きな声でツッコミを入れてしまった。周囲から更に視線。

 

「う…すみません、すみません……」

 

「……ッ」

 

そしてそれを受けて更に増幅する彼の警戒心。何と言う事だろう。負の永久機関の完成だ。

 

「ちょっと〜星見君、リラックスリラックス〜。そんなに警戒しても、あんまり良い事ないかもよ~」

 

「…分かった」

 

凄い。彼の警戒心が一瞬で十分の一くらいに低下した。流石はホシノ先輩。いつも彼にデコピンしてるだけある。

 

…というか、彼は本当に魔法使いなのだろうか。何かこう……敵を見つけ出す魔法とかバリア的な物を張る魔法とか、そういうのは使えないわけ…?

 

…ってか、あいつ今までに殆ど戦闘に魔法を使ってないじゃない!前も言ったけど、あいつ自分が魔法使いだって自覚あるの!?この前だってすごい数の近接武器を持ってるとか言ってたし…!

 

「ねぇ星見、あんた魔法使いなんでしょ?何でそんなに沢山接近戦用の武器なんて持ってるのよ?魔法だけ使って戦えばいいじゃない」

 

…と、周りに聞かれないように声を落として尋ねる。

 

「ああ、懐かしいな。私もかつてはそう思っていたさ。『距離を取って魔術を放つだけでどんな敵でも倒せる』『知力で補正の掛かる、魔力を持つ武器だけ持っていれば良い』…ある強大な敵と戦うまでは、そう思っていたさ」

 

「"…ある、敵?"」

 

気づけば、先生も皆も、彼の話に集中していた。

 

魔術や魔法の掛かった武器なんかが実在する、まるで物語の中みたいな世界の『狭間の地』。

 

そこに居たと言う、強大な敵。

 

一体どんな敵だろう。

 

屈強な肉体を持つ戦士?山のように大きな身体の巨人?

 

それとも───もしかして、大空を翔けるドラゴンだったりして…!?*1

 

どうしよう。人の話を聞いて、こんなにワクワクしたの、凄く久しぶりだ。

 

「『満月の女王、レナラ』。当時の私よりも───いや、今の私よりもずっと優れた魔術師だよ」

 

「満月の女王!?何よソレ、凄く格好いい…!」

 

「セリカ、気持ちは判るけど声が大きい」

 

「う、ごめんなさい…」

 

「それでそれで?その満月の女王様、一体どんな敵だったの?」

 

「そうだな…その二つ名が示すように、彼女は『レナラの満月』という強力な魔術を作り出し、レアルカリアの学院を魅了した美しい女性だった。それはその身に満月を呼び、魔術や祈祷を消滅させながら敵へ向かわせ、強烈なダメージを与える魔術で、…まぁ、魔術一辺倒だった当時の私と、相性が最悪だった。彼女は私なんて足元にも及ばない程に優れた魔術師だったから、当時の私が修めていた程度の魔術ではまともなダメージを与えられなかった。今でも記憶に焼き付いている強敵だったよ」

 

「へぇ~。よく勝てたわね…」

 

…この間のアレよりは随分マシにはなったけど、やっぱり彼の説明はちょっと難解だ。

 

…それにしても……満月の女王だとか、レアルカリアの学院だとか、ファンタジーなお話に出てくるような単語が出てくる辺り、もしかしたら狭間の地には本当にドラゴンとか巨人とかが居るのかな?*2

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

彼の話を聴きながら歩いていると、突然聞き慣れた銃声が響く。見れば、誰かに追われながらこちらに走ってくる人影が。

 

「う、うわあああ!まずっ、まずいです〜!ついてこないでくださ〜い!」

 

その子は余程慌てていたのか、星見にぶつかってしまった。

 

「いたた…ご、ごめんなさい!」

 

「いや、問題ない。…それよりも、君は誰だ?」

 

『…!!思い出しました!その制服、……キヴォトス一のマンモス校、トリニティ総合学園です!!』

 

「そう!そしてキヴォトス一の金持ち学校でもある!だから拉致って身代金をたんまりいただこうってわけさ!さあ!分かったら黙ってそいつを渡せ!武器は捨て…って何だお前その武器は!?」

 

…まぁ、そうなるわよね。誰だってそう思うでしょうね、キヴォトスで刀なんて見たら。

 

「…と、とにかくそれは仕舞え!さもないと撃つぞ!」

 

「…分かった」

 

了承して、彼は刀を鞘に収めた。但し、腰を落として右手で何時でも抜刀出来るよう構えながら。

 

「"あれは…あの構えは、まさか…!?"」

 

「先生?どうしましたか…?」

 

「…ところで君、一つ良いか」

 

「あ゙?何だよ」

 

「…君は、()()()()()()()()()()()()()

 

「…は?」

 

そう言うと、彼はその刀を抜き放った。

 

一瞬、刃が蒼く煌めいて、そして───

 

「危ねえ!?」

 

彼女めがけて、真っ青な斬撃が飛び出した。

 

「"FOOOO!!!It's Japanese IAIGIRI and ZANGEKI!!!?Is he a SAMURAI!?He's so cool!!I'm…!I'm…!"」

 

『先生!?さっきから本当にどうしちゃったんですか!?』

 

「あ…あはは……」

 

「ぐぅッ」

 

その斬撃に当たった生徒は昏倒。残る一人は───

 

「それ」

 

「ぐへっ!?」

 

シロコ先輩が気絶させた。

 

「…って、何ですか今の!?」

 

「ああ、大した物だろう?彼女の手際は」

 

「いえ、そうでは無くてですね!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

「えっと〜、ヒフミちゃんだっけ?トリニティのお嬢様が何でこんな所に?」

 

「え、えっと…それはですね、実は探しものがありまして…もう販売されていないので買うことができない物なのですが、ブラックマーケットでは密かに取り引きされているらしくて…」

 

「もしかして…戦車?」

 

「もしくは違法な火器?」

 

「化学兵器とかですか?」

 

「い、いえ!えっとですね、ペロロ様の限定グッズなんです」

 

「ペロロ?」

 

「限定グッズ?」

 

「はい!これです!100体だけの限定生産で、アイス屋さんとのコラボ商品なんですよ!ね、可愛いでしょう?」

 

「…なるほど、これが『可愛い』………」

 

「星見、あんた今凄まじいすれ違いを起こしてるわよ」

 

「あはは…。今、なんて?『ペロロ様が可愛くない』と取れるような発言でしたが

 

「「ヒッ」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*1
悲しい事だけど、そいつら多分熊に負けるよ

*2
いるけどそいつらよりも熊の方が強いよ




『ペロロ様の限定ぬいぐるみ』

あるトリニティの生徒が、愛してやまないキャラクターのぬいぐるみ

それは悍ましい外見をしているが、彼女の感受性に共感出来る者に限り、装備すればそれは僅かに精神力を高めるだろう

だが忘れるなかれ
この様なモノに頼るならば、きっと「あはは…『この様な、モノ』…?」

もしも主人公がやって来たのが、原作開始前(アビドス編が始まる前)のゲヘナだったら?

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