Tarnished Archive   作:助動詞

13 / 69
浴室で『死を正す聖律』ごっこをしていたところ、壁に手を思いっきりぶつけました。左手の薬指と中指の先がとても痛いです。あと今回もめっちゃ短いです。すみません。それから誰か筆者にタイトルのネタをください。


感想、評価、ここすきなど、いつもありがとうございます!大変励みになります!


ブラックマーケットへ

カイザーローンに利息の支払いを済ませた*1あなた達は、先日あなた達を襲撃した『便利屋』の社員の情報、及びセリカを攫ったヘルメット団の装備について話し合っていた。というのも───

 

「先日、星見さんが隕石を降らせて大破させたヘルメット団の戦車、その型番を分析した結果…現在は生産されていないものである事が判明しました」

 

───アヤネの分析によれば、それらは既に生産を停止されており、普通の手段では手に入れる事ができないそうだ。そして、そうした物を入手できる場所はここキヴォトスでは一つだけ。

 

即ち、『ブラックマーケット』である。

 

そこへ向かい、入手経路を調査すれば、カタカタヘルメット団を裏から操っていた黒幕の手掛かりを得られるかも知れない、というのが先生含めたあなた達の見解であった。

 

…と、いうことで。即断即決即行動、とばかりにブラックマーケットへ突撃したあなた達。アヤネはホログラム───遠く離れた場所に自らの姿の幻影を映し出し、また会話を可能とする技術───での参戦である。

 

「"…と、言うことでね。ブラックマーケットに着いたことだし、先生から星見君にプレゼントがありまーす!"」

 

「へぇ、良かったじゃない」

 

プレゼント。そういえば、狭間の地ではそうした物を与えた事は何度かあっても貰ったことは余り無かった気がする。

 

あなたが期待に胸を膨らませていると、先生はアビドス高校の皆が普段使っている様な薄い板の様なものを取り出した。

 

「"じゃーん!スマートフォン〜!"」

 

『えっ!?良いんですか!?』

 

「"うん。彼一人だけ連絡手段が無いって言うのは結構不便でしょ?だからあげるよ。代金はこっちで持つからさ"」

 

「ありがとうございます!星見、あんたも早くお礼を言いなさいよ!」

 

言われるがまま、あなたは先生に感謝を述べる。

 

「"はい、どういたしまして。使い方はみんなが教えてあげてね"」

 

「ん、任せて」

 

『…ところで星見さん、そろそろ何か武器を持っておいた方が良いかと…。ここはアビドスよりもずっと治安が良くないですし…』

 

…確かにアヤネの言う通りだ。いつもは身軽さを優先する為に武器の類は安全な場所では外していたが、未知のエリアであるこの場所ではそうもいかない。あなたは取り敢えずかつて自分が愛用していた武器を取り出した。

 

「"……WOW!KATANA!? It's a Japanese traditional KATANA!?"」

 

『大変です!先生が壊れました!』

 

「よーし、おじさんもう君が何出しても驚かないぞ〜」

 

「あんたねぇ…自分が魔法使いだって事ちゃんと覚えてる?こう…今更だけど…魔法使いってナイフみたいな軽い武器を使うものじゃないの…?」

 

確かにあなたは短剣を使う事もあるが、これはそれよりももっとずっと長く使ってきた武器だ。

 

名刀・月隠。あなたが取り出した刀の銘。

 

魔術街サリアの刀匠の手になるそれは、輝石によって鍛えられ、強い魔力を帯びている。

 

故に、幾ら筋力や技量があろうともこの武器の真価は引き出せず、むしろあなたのような魔術師こそがこの刀を使いこなせるのだ。

 

「"なるほど!魔法が掛かった刀!そういうのもあるんだね!その話ちょっと詳しく「先生、一旦落ち着いて」…ごめん"」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…それにしても、ここって思ったより広いですね〜☆」

 

「そうだね。連邦生徒会の手が及んでないエリアが、ここまで巨大だとは思わなかった」

 

…それにしても人が多い。初めての経験だ。

 

既にまともな人間がアビドスの教室一つに収まる程しか居ない狭間の地ではあり得ない、恐らく人生初の『人混み』。何か、少し落ち着かない。あなたは皆の会話を聞き流しつつ歩いて行く。…と、あなたの耳はふと気になる単語を拾った。

 

「───…ちょーデカい水族館もあるんだって!アクアリウムって言うの!今度行ってみたいな〜。うへ、魚…お刺身……」

 

…水族館。水族館とは何だろうか。

 

「"水族館?えーっとねぇ、色んな水に暮らす生き物を閉じ込めておいて、じっくり彼らを観察できる場所、かな?"」

 

水に暮らす生き物。あなたは自分が知る『それら』を思い浮かべる。

 

ほや。カニ。タコ。そして何よりもザリガニ。

 

………正直もう見たくも無いし関わりたくもない連中(主にザリガニが)である。あんなのをわざわざ見に行きたいとは、あなたは思わず親愛なる先輩の正気を疑ってしまった。まあ、奴らが(主にザリガニが)閉じ込められている様子を見れば、少し良い気分になれるかも知れないが。

 

「"ザ、ザリガニ?"」

 

『どうしてザリガニにそこまでの恨みを…?』

 

あなたがザリガニに恨みを持つ理由。

 

それは単純に奴らが強いからである。

 

「「「「「『何が強いって?』」」」」」

 

あの大きなハサミによる掴みは、盾による防御を無意味な物とし。

ならばと距離を取れば、今度はハサミからビームを飛ばしてくる。

狭間の地でも稀に見る強敵(エルデン野生動物)の類であった。

 

「…ごめんちょっと何言ってるかよくわからない」

 

「ザリガニが?ビーム?人に掴みかかる?HAHAHA,ちょっと冗談キツいよ〜。人を掴めるだなんてまるで外の世界のザリガニが人より何倍も大きいみたいじゃ〜ん。…え?嘘、だよね?」

 

ところがどっこい……嘘じゃありません………!

 

…ところでもしも水族館とやらにザリガニが居るとしたら、そこで働く職員達はどうやって奴を生け捕りにしたのだろうか。

 

もしかしたら、彼らは皆ホーラ・ルーのような体躯の持ち主なのかも知れない。

 

あなたは一匹のザリガニに襲いかかるホーラ・ルーの群れを想像してしまった。

 

…どうしよう。無事に生きて水族館から出てこれる気がしない。

 

そんな所に行きたいだなんて、やはり先輩は『発狂』を発症して居るのかも知れない。もし彼女がそこへ向かうならば、仲間として、そして後輩として、全力でもって彼女を引き留める所存である。

 

「あ、なんだろう、なーんか凄まじい誤解をされている気がする…」

 

 

 

 

 

 

*1
あなたは借金の返済用や家賃などその他諸々の金を含め、給料の九割ほどをホシノ先輩に捧げていた。働いた日数が少なかったためである




『スマートフォン』
人の生み出した人の業「科学」の力、そのある側面の粋

それは多くの機能を備え、また持ち主に一瞬で望む情報を与える力を持つ

本を捲り、全てを識ろうとしたかの百知卿は、果たして愚かな男だったろうか

もしも主人公がやって来たのが、原作開始前(アビドス編が始まる前)のゲヘナだったら?

  • 給食部ルート
  • 美食研究会ルート
  • 温泉開発部ルート
  • 激長!便利屋ルート
  • やっぱり激長!風紀委員会ルート
  • 全部書いて♡
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。