この『初投稿です』っての、一度書いてみたかったんだよなぁ
…アァアアア!!評価バーの色がァ!!
評価バーの色が赤に変わっている!!
皆様、評価をありがとうございます!
『変人』。
私の持つ、あいつに対してのイメージ。
外の世界、狭間の地からやって来たという彼は、とにかく奇妙としか言いようがない生態をしていた。
例えば、見ず知らずの私達の借金の為に、女王様が手ずから与えたという黄金の像を、何でもない風にポンと渡してきたり。
例えば、どこからともなく弓やら盾やらを取り出してみせたり。
例えば、『女性用の服しかない』と言われた時に、『化粧で自分を服の方に合わせる』なんてバカげた事を言い出したり。
例えば、『どんなものでもとにかく自分のポケットに入れればそれは自分の物だ(要約)』なんて言い切ったり。
例えば、常に薄っすらとキノコの様な匂いを発していたり。*1
とにかく、彼は余りにもぶっ飛んだ生態の持ち主なのだ。
…そんな彼は、今。
バイトの面接を受ける為に柴関ラーメンにやって来た私を、生暖かい目で見つめていた。
数日後。
無事に面接に合格した私は、バイトの研修を受けていた。
接客や調理の方法、店内の掃除、レジの使い方など、働く上で必要なそれらを店長は懇切丁寧に教えてくれた。
私よりも先にバイトを始めていた彼は一足先に研修を終え、実際に調理場に立っている。
ホシノ先輩やノノミ先輩が彼に敬語を教えているとはいえ、彼の話し方はまだまだあやふやだ。そのため、店長の判断により、接客の必要の無い作業を任されているのである。
「ええっと…塩ラーメン一つ!」
「分かった」
私が伝えた注文を受け取ると、彼はとんでもない速度でラーメンを調理し始めた。
ここで仕事をする彼を見て、改めて実感した事が一つある。
それは、彼はかなりの器用さの持ち主でもあるということだ。
女子用の制服を見事に男子用の物に改造して見せた時から思っていたのだが、彼は偶に凄まじい程の手先の器用さを発揮するのである。
実際、彼のラーメンを作る速さは、ベテランたる店長と肩を並べる程だ。
「出来たぞ」
「相変わらず速いわね…」
その時間、なんと三分。
カップラーメンと同じ所要時間で、彼はプロ級の味のラーメンを作れる様になっていた。……まあ、流石に味は店長の方に軍配が上がるのだが。
彼の作ったラーメンを、私はテーブルへと運んで行く。
「お待たせしましたー!こちら、ご注文頂いた塩ラーメンです!」
「流石店主さん!相変わらず速いわね〜。いただきます!……あれ?いつもと味が違うような…?」
「…ええ、それを作ったのはバイトなんです…」
「…あら、そうなの?随分ベテランさんなのねぇ」
「いえ、数日前に入ったばかりですが」
「???????」
店長の「よし、明日の仕込みは俺がやっておくから、二人は終わりで良いぞ」という一声で、私達の仕事はようやく終わりを告げた。
帰宅の準備をする私達に、店長が話しかけてくる。
「おう、お疲れさん。二人のお陰で、うちは大繁盛だよ」
「そうですか、ありがとうございます。……ですが、星見はともかく、私は別に…」
「いや、そんな事はねぇよ。なにも、速く商品を提供するってだけが、商売って訳じゃあない。…まあ、いずれ分かるさ」
「…はぁ」
「ま、これでも飲んで元気出しな!」
そう言うと、店長は冷蔵庫からペットボトルのコーラを二本取り出すと、こちらに渡してきた。
「「ありがとうございます…では、お疲れ様です。お先に失礼します」」
「おう、気を付けて帰れよ」
「ところでセリカ、店長から渡されたこれは何だ?」
「これ?これはコーラよ」
現在、学校の教室に住んでいる彼とは、帰宅のルートが途中まで被っている。それ故、私達はこうして一緒に帰っているのだ。…断じて、そう、断じて『ヘイローを持たない彼が襲われないか心配』というような彼への心配は一緒に帰宅するという行為の理由に含まれていないのである。
ところで、こうして彼と共に過ごす時間が増えたことで、改めて実感した事がもう一つある。
彼は、なんというか、とても純粋なのである。
この間ラーメンを食べた時なんかは、誰よりも目を輝かせておいしそうにラーメンを啜っていたのだ。
「コーラ?」
「ジュース…まぁ、甘い飲み物の一種ね」
「甘い飲み物…?なるほど、初めて飲むな。…ところで、これはどうやって開ければ良い?」
「こうやって、蓋の所を捻れば開くわ」
私の真似をして、ペットボトルの蓋を開ける事に成功した彼は、どこかワクワクとした表情でそれを飲んで───盛大に、むせた。
「ゲホッゴホッ!?何だこれは!?口の中を攻撃されたぞ!?これは罠か!?」
「何言ってるの!そんな訳ないでしょう!?」
「…ああ、そうだったな。すまなかった。…しかしなるほど、これが『甘い』という味か」
「狭間の地には無かったの?こういう甘い飲み物」
「ああ、私の知る限りでは無かったな」
「ふ~ん。…じゃあ、どんなのがあったのよ」
「狭間の地の飲み物か?…そうだな、例えば…これだ」
彼はそう言うと、青色の液体がなみなみと注がれた、華美な装飾が施された瓶を取り出した。
「何それ?」
「これは、青雫の聖杯瓶。飲むと…なんというか、精神力を回復出来る」
「精神力を回復?…ああ、エナジードリンクみたいな?」
「エナジードリンク?なるほど、こちらにも同様の効果を持つ物が…」
…何か彼に誤解を与えてしまった様な気もするが、まあ、気にしない様にしておこう。
「…所で、いくつか聞きたい事があるんだけど、良い?」
「ああ、答えられる事なら」
「そう。…じゃあ、あんた、この間弓やら盾やらを出したでしょ?他には、ああいうの持ってないの?」
「ああ、持っているぞ。遠隔武器なら、弓矢の他にクロスボウやスローイングダガーがあるし、近接武器ならいろいろある」
「…具体的には?」
「そうだな…刀、短剣、直剣、大剣、曲剣、特大剣、斧槍、槍、大槍、盾、大鎌──」
「ストップストップ!多い!予想以上に多いから!…待って?今盾って言った?」
「…言ってない」
「言ったでしょ」
「言ってない」
「そう。じゃ、そういう事にしておくわ」
「そうか」
彼から聞かされた武器の種類は、なんというか、ゲームに出てくるようなラインナップだった。
彼の話では、狭間の地には銃が無かったそうだし、もしかしたら、彼の出身地はよくある『剣と魔法のファンタジー』みたいな場所だったのかも知れない。
よく考えれば、最初に出会った時の彼は魔法使いみたいな格好だったし、どこからともなく色んな物を取り出せるし。もしかしたら彼は、本当に…?
……まさか、ね。魔法なんてあるわけ無いし、そもそも彼が魔法使いだと言うなら、そんなに多くの武器なんて持つ筈が無いだろう。
…それにしても彼って、色んな武器を使っているのね…。それならば、あれだけ器用なのも頷ける。
そう考えた私は、ふと、目線を彼の両手に持っていく。
長い事武器を持って戦ってきたことを示す、硬そうでごつごつとした手。
「?…どうした?」
「いや、あんたって本当に器用よねって思って。羨ましい…」
「羨ましい?私の器用さの事か?」
「…聞こえてたの?………はぁ、そうよ」
「…そうか。ならば君に、これをあげよう」
「…?」
彼はそう言うと、表面に何かの絵が彫られたお守りの様な物を差し出して来る。
「えっと…何よこれ」
「それは、『義手剣士の伝承』。持ち主の技量を、高める効果がある」
持っているだけで器用になれるだなんて、凄いじゃないの!
「ふ~ん。…もしかして、あんたがあれだけ器用だったのって、これのお陰?」
「いや、違う。私は、これ抜きで十分な技量を持っているのでね」
「何よそれ。嫌味?…ま、まぁ、その……あ、ありがと」
「…ああ、どういたしまして」
数日後。シロコ先輩が死体を背負ってきた。
何を言ってるのかわからないと思うけれど、私も何が何だか分からなかった。
『義手剣士の伝承』
持っていると器用になれるらしいお守り。
何だか、いつもより速くリロードができる…気がする。
『コーラ』
キヴォトスの地において親しまれている甘い飲み物
それは口の中ではじけ続け、口にした者に極めて小さなダメージを与えるが、だからこそこの飲料は美味である
飲み過ぎれば、それは病の元となる
何事も、ほどほどが一番だ
もしも主人公がやって来たのが、原作開始前(アビドス編が始まる前)のゲヘナだったら?
-
給食部ルート
-
美食研究会ルート
-
温泉開発部ルート
-
激長!便利屋ルート
-
やっぱり激長!風紀委員会ルート
-
全部書いて♡