フリーマーケットアプリ「メルカリ」で売られていた茨城県内産とされる野生キノコの乾燥チチタケから、基準値を超える放射性セシウムが検出されたことを、東京電力福島第1原発事故の汚染状況を調べている福島市のNPO法人「みんなのデータサイト」が明かした。事故から15年になろうとしている現在も、放射能の影響が続く。(大野孝志)
NPOは精密に測れるゲルマニウム半導体検出器で3時間かけて測定。チチタケから乾燥状態で、1キロ当たり1万5757ベクレルのセシウムを検出した。厚生労働省の通達に従い、生の状態の水分に換算すると同3939ベクレル。それぞれ食品基準値(同100ベクレル)の157倍、39倍を超える。汚染された食品を食べると内部被ばくし、放射能の影響を強く受ける恐れがある。
チチタケは「8月に県内で収穫」として出品されていた。9月中旬にNPOが購入し、取手市内の郵便局から発送された。NPOから出品者に問い合わせると「常陸太田市で採った」という。市内や水戸、つくば両市など県内11市町では国の出荷制限指示で、野生キノコを出荷できない。
出品者は取材に応じず、NPO担当者に「家族も周りの人たちも毎年食べている。なるべく多くの人に、この情報を伝えたい」とのメールを寄せた。
NPOはフリマアプリに出...
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