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「ムスリムの子どもに特化した給食」教育長が会見を開き否定 苦情が1000件超える 北九州市 

2025年9月24日 17:26
「ムスリムの子どもに特化した給食」教育長が会見を開き否定 苦情が1000件超える 北九州市 

北九州市の給食についてSNSでニセの情報が拡散され、市に抗議などが相次いでいます。ニセ情報は、イスラム教の信者「ムスリム」に特化して対応する給食の実施を決めたという内容です。市は24日午後3時から会見を開いて、否定しました。

■北九州市教育委員会・太田清治教育長
「ムスリムの子どもたちに特化した給食の提供を決定をしたという事実はございません。」

北九州市教育委員会は、ニセの情報について強く否定しました。

ニセ情報は「北九州市がムスリムに対応する給食の実施を決めた」という内容で、19日ごろからSNSで広がっていました。なぜ、ニセ情報が出回ったのでしょうか。

原因とみられているのは「2つの事実」です。

1つは、おととし6月に、市内に住むアフガニスタン出身の女性から市に寄せられた陳情です。学校給食についての陳情で「ムスリムで食べることが禁忌とされる、豚肉などを除いた給食を提供してほしい」という内容でした。陳情は継続審議となったものの、ことし2月に廃案となり、市議会では採択されませんでした。

もう1つの事実は、ことし2月に市教委が実施した「にこにこ給食」です。アレルギーのある児童や生徒も食べられるよう、特定原材料など28品目を除いた給食で、その中にイスラム教で禁忌とされる豚も含まれていました。

市は、この2つの事実が曲解されたことによって、「ムスリム対応の給食実施」というニセ情報につながった可能性があるとみています。

■太田教育長
Q陳情と「にこにこ給食」が曲解された?
「そこに結びついてというところです。関連する苦情等も、この5日間で1000件超す数が寄せられています。」

■市教委の担当者
「そもそも、そういう対応するのはどうなのかという意見を言われる方もいます。」

北九州市教育委員会は今後も、使う食材や献立を工夫し、できるだけ多くの児童・生徒が一緒に食べられる給食を目指すとしています。

最終更新日:2025年9月24日 17:26
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