村山富市さんに「眉毛切らせてください」 松村邦洋さんの思い出
1994年に「自社さ政権」で社会党出身として47年ぶりに首相に就任し、17日に101歳で亡くなった村山富市さんは「トンちゃん」の愛称で庶民派の政治家としても知られた。象徴的なエピソードの一つが、テレビ番組の企画でトレードマークの「長い眉毛」を切らせたというものだ。村山さんの眉毛にはさみを入れた、タレントの松村邦洋さん(58)は取材に「本当にいい方でした。昭和を生き抜いた方との別れという感じがする」と悼んだ。 【写真でみる】村山富市さんの豊かな眉毛 松村さんは、日本テレビ系の人気番組だった「進め!電波少年」の企画で当時、社会党委員長だった村山さんを「アポなし」で訪問。党本部の一室で「はさみで眉毛を切らせてください」と直談判した。 松村さんによると、何度もお願いするうちに、村山さんは「よし、分かった。やってやる!」と腹をくくってくれた。「シャレも兼ねて」右眉を大きく切ると、村山さんは「ばかやろう。右(眉)があったら、左(眉)もあるんだぞ」ともう片方も切るよう言ってきた。そのうち急に風が吹き、松村さんは切った眉毛を拾いに走ったという。 番組の企画で多くの政治家を訪ねたが、「あんなに対応が良かったのは村山さんだけでした」と松村さん。「昨日のことのように思います。悲しくなりますね。心よりご冥福をお祈りいたします」としのんだ。【竹林静】