武雄アジア大学の小長谷有紀・学長予定者による放射能デマ及び被災地差別発言をめぐり、「武雄アジア大学を考える会」が武雄市へ提出した公開質問状に対し、10月15日付で回答があったとのこと。

期限（10月8日）から約1週間遅れての回答だが、多忙を極める業務の中でも市民の疑問や懸念に「誠実に」対応しようという武雄市の姿勢に深く感銘を受けた。回答本文は画像をご確認いただきたい。

内容については不可解な点がいくつか見受けられることから武雄市も旭学園も、もう一段踏み込んだ説明が必要だ。

例えば、

・「小長谷氏が速やかに謝罪しており」との記載の事実関係（いつ・どこで・誰に向けて／公的記録の所在）が不明。大学のウェブサイト及び学長ブログでも対外向けにそういった内容の発信は一切ない。どこで「謝罪」の事実を把握したのか。

・「厳重注意」での収束判断の妥当性と、再発防止措置の具体項目・期限→「支持率下げてやる」発言を「厳重注意」で済まそうとして大炎上した時事通信社と同じ。他人に厳しく、自分に甘い姿勢。善後策を取る姿勢もなし。

・「見守る所存」の意味内容（監督・検証の体制、判断基準、節目の公開予定）→武雄市としては小長谷氏の発言を、実態のない謝罪を根拠として事実上不問に付しており、結果的に被災地差別等を容認している状況に見える。武雄市としてはそう言った価値観を共有しているのか否か。

・「不利益は確認できず」としているが、既にSNS等で武雄アジア大学はこの一件も含めて「佐賀の恥」とまで酷評されており、積極的に誘致した武雄市に対しても疑問の目が向けられている事実を直視すべき。

武雄アジア大学への公費13億円の支出主体として、武雄市は、より具体的に今回の一件について検証、是正、再発防止の担保までを、分かりやすく示す必要がある。