中国、追い求めるノーベル賞の夢 「基礎研究増額」を5カ年計画に明記
【北京=塩崎健太郎】中国の習近平(シー・ジンピン)指導部は2030年までの5カ年計画で研究開発費に占める基礎研究の比率を高める。米国との長期対立を念頭に科学技術の底上げを急ぐ。日米欧を追いかけてノーベル賞の受賞者を増やす夢も抱く。
中国共産党は20〜23日に重要会議の第20期中央委員会第4回全体会議(4中全会)を開く。30年までの経済政策の運営方針を定める第15次5カ年計画を議論する。テーマの柱...
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(更新)- 西村友作中国対外経済貿易大学国際経済研究院 教授ひとこと解説
中国は基礎研究力が弱く、0→1の発明力はあまり強くありません。実際に、2000~23年における研究開発費総額に占める基礎研究の平均比率は5.4%と、同期間の米国(16.9%)や日本(14.7%)に大きく劣後します。 これに対し中国政府は、『第14次五カ年計画』で基礎研究比率を総額の8%以上にまで高める目標を掲げました。結果、『計画』期間中の基礎研究費は年平均15.6%伸び、23年には基礎研究費の割合は6.8%にまで高まりました。 基礎研究には長期的視点に立った継続的財政支援が必要で、『第15次』ではこれをさらに強化する計画です。中国は挙国体制でイノベーションを推進しています。
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(更新) - 青木慎一日本経済新聞社 編集委員・論説委員別の視点
ノーベル賞や数学のフィールズ賞は国が後押ししたからといって受賞者が増えるわけではありません。日本は受賞者が増えていますが、国が科学技術予算を増やす前の1980〜90年代の成果がほとんどです。決して日本の政策が優れていたわけではありません。 もう一つ大きな課題は多様性のなさです。ノーベル生理学・医学賞を受賞した屠呦呦(トゥ・ヨウヨウ)さんは中国の科学界の中では傍流で地位も決して高くはありませんでした。中国の科学界にとっては「アウトサイダー」です。才能のある若者に集中投資する政策は中国だけでなく韓国にもありますが、決してうまくいっているとはいえません。
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3期目となる新たな習近平(シー・ジンピン)指導部が発足しました。習政権では習氏に近いとされる「習派」は最高指導部を指す政治局常務委員で7人中6人を占め、序列24位以内の政治局員でも約7割が該当するとみられます。権力の一極集中を進める習政権の最新ニュースや解説をまとめました。
■「習政権ウオッチ」習政権の中枢で何が起きているのか。中沢克二編集委員が深掘りします。
■「大中国の時代」異形の膨張を続ける「大中国」の轍(わだち)と、習氏のビジョンを読み解きます