カードゲームで本当に強くなる考え方 を読んだ【読書感想】
こんにちはtozicaです。
今日は日曜日!
この記事は、エロゲーとか作ってるクリエイターの制作日記です。
noteなので直接的な表現はありませんが、えっちな話が苦手な人は気をつけてね。
カードゲームで本当に強くなる考え方 を読んだ
「何か面白そうな本ないかな〜」って思いながらKindleストアを眺めていたら本書「カードゲームで本当に強くなる考え方」が流れてきたんですよね。
自分自身はそんなにカードゲームを熱心に遊ぶ方ではないんですけど、なんとなく面白そうだったので買っちゃった。
そんなわけでここ数日読んでたんですけど、読み終わったので今回は本書の感想を書きます。
なんというか、こういう「よく知らないジャンルのプロが何を考えているか」みたいな話は大抵面白いんですけど、今回もめちゃくちゃ面白かったな。
自分自身、カードゲーム自体はそんなに遊ばないんですけど、デッキ構築系のローグライクは割とよく遊んでたので、そんな私にも色々と刺さる話があったりして、そういう意味でも面白かった。
普遍的な強さとは?
本書で著者が目指しているところとして「カードゲームが普遍的に強くなるためには?」という問いがあります。
つまり、巷には「このカードゲームの今シーズンで勝つための最強デッキはこれ!」みたいな言説はたくさん出回っているけれど、それって結局その時しか役に立たない、いわばアドホックな知識なんですよね。
今の遊戯王だと「ライゼオルデッキが最強だぞ!」みたいな。今ググったら出てきました。
一方で本書では、そういったゲームの種類やシーズンなどを捨象して、より抽象的なレベルで「強いカードゲーマーになるためには何が必要か?」という問いに対する答えを提供しようとしています。
どんなカードゲームを遊んでいても有効な、カードゲーム全般に通じる「強くなるための考え方」は何なのか……という話。
これがね〜〜〜、今まで見たことのない切り口で、個人的にもそれがすごく興味をそそられちゃったんですよね。だからつい買っちゃったんですけど。
そういう情報があんまり無いので書いた、みたいな話も本書の前書きのところで書いてあったんですけど、確かにそうかもしれないな……って思った。
数理と心理
本書の全体を通じてなされる主張として、カードゲームに強くなるために必要な要素として ”数理” と ”心理” の二つを挙げています。
それぞれ本書の中で詳しく説明されていますが、ざっくり説明するなら以下のような感じ。
数理 → 確率などを定量的に判断できる能力
心理 → 認知的なバイアスを認識して正しくコントロールできる能力
カードゲームというのは基本的にリソース配分のゲームであり、限られたリソースをどう分配していくかという ”選択” が至る所で迫られます。
それこそ、あるカードをデッキに入れるかどうかであったり、手札のうちどのカードを使うかであったり、どのモンスターで攻撃するかであったり、ゲームの内外で色んな選択をしていくことになる。
そういった個々の選択の良し悪しを考える際に、確率や期待値といった概念は非常に強い武器になります。
もちろんどんな状況でもこれらの武器が使えるというわけではないにせよ、使える状況を認識してうまく使っていくことができれば、様々な価値判断をしていく上で非常に有用なツールである…という話が、本書の序盤で語られています。
例えば、土地カードがゲーム開始時に手札に3枚あるためにはデッキに土地カードを何枚入れればいいのか……みたいなことを考える時に、何も分からない状態から試行錯誤で適切な枚数を模索するよりは、数理的に「土地カードをX枚入れた時にゲーム開始時の手札にそれがN枚くる確率はY%である」みたいなのを計算できた方が、最終的なデッキ構成を決める上でのより良い指針になるよ、っていう話なわけですね。それはそう。
一方で、数理的な判断が行いづらい局面も、カードゲームには多数存在しています。
むしろ、オセロや囲碁などと違ってゲーム中に隠された情報がめちゃくちゃ多いので、正確な確率や期待値を計算できない場合の方が殆どなわけです。
そのような選択を行なう際には、その選択がどのくらい勝利を近づけてくれるものなのかという評価を肌感覚で行なっていくことになるわけですが、今度はそこで人間の認知の歪みが大きな障壁になってきます。
モンティホール問題などに代表されるように、実際の可能性と人間が感じる感覚にはズレがあり、それが種々の選択を行なっていく上での大きなノイズになってくるわけです。
ここらへんの認知の話、個人的には「プロスペクト理論」の話が面白かったんですよね。
プロスペクト理論自体は「人間というのは損失を嫌う傾向があるよ」っていう話で、知ってる人も多い話だとは思うんですけど、自分としてはここで初めて読む話だったし、めちゃくちゃ自分に刺さる話だった。
「ついつい色んなカードを八方美人的に入れちゃってデッキが弱くなる」みたいなの、自分がカードゲームを遊んでる時にもめちゃくちゃやらかしてた自覚があるので「あっ、あ〜〜〜〜〜〜(頭を抱える)」ってなっちゃったな。
カードゲーム初心者はこういった認知の歪みによって誤った判断をしがちなので、それをちゃんと認識した上で練習をしていって「歪みのない感覚判断」を身につけていくのが、カードゲームを強くなるための近道なんだよ、っていう話がされていて、めちゃくちゃ納得しましたね。
「認知の歪みをいかに自分の感覚から取り除いていくか」っていうのは、カードゲームに限らず、お絵描きとか作曲とかあらゆるジャンルに通ずる、極めて普遍的な話だよなって思った。
プロゲーマーは何のためにチームを組むのか
人間というのは誰しもミスをするものです。
カードゲームにおいてもそれは同様で、プレイ中のミスを減らすためにみんな何時間も練習してるわけなんですけど、そうやってミスの穴を塞いでいく作業というのも、一人でやるには限界がある…らしいんですよね。
なので、それを複数人でやる━━━一人が対戦中に他のメンバーは観戦してプレイ内容について議論する━━━ことができれば、そのミスの穴を塞ぐことが効率的にできるわけです。
だからこそ、チームを組むことは意味があるんだっていう話をしていて、すごい「なるほどな〜〜〜〜」って思っちゃった。
正直なところ、e-sportsとかの、特に格闘ゲームやカードゲームみたいな個人戦しかしないようなジャンルでチームを組むことの意味って、今までよく分かってなかった気がしていて。
どうせ本番は個人戦なのに、チームを組んで何の意味があるんだろう?って思ってた。
でも、人からフィードバックをもらうと自分の中からは出てこないような知見を得られるという話は、自分自身もそれこそ日々のゲーム制作だったり作曲活動だったり、色んな場所で強く感じるところではあって。
それこそがプロプレイヤーがチームを組む理由(少なくともそのうちの一つ)なんだなぁというのを知れたのは、個人的に結構なアハ体験で、読んでて気持ちが良かったですね。
まとめ
そんなわけで、非常に面白い本でした。
カードゲームっていうあんまり馴染みのない世界なんだけど、そこで強くなるための普遍的な知識っていうのはカードゲーム以外の様々な領域でも普遍的に使える考え方だったというのが、なんか良かったな。
なにか世界の法則を見つけたような気持ち。
カードゲームを遊ぶ人もあんまり遊ばない人もきっと楽しめると思うので、興味が湧いたらぜひ読んでみてくださいね。
まだ数日前に出たばかりの発刊ホヤホヤの新刊なので、新作図書を楽しむという意味でも割とおすすめですよ。
おしまい。





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