ブルーアーカイブRTA 称号「崇高」獲得まで   作:ノートン68

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遅くなりました。
色々と吹っ切れて爽やかになったカイザー理事。
三人称視点でお送りします。



カラカラヘルメット団

とある手段を使いゲマトリアの黒服と接触し、ホシノの居場所を聞き出す事に成功した先生は対策委員会とホシノ救出作戦を決行した。

数百の兵士達が所属するカイザーPMCに対応するべく、取れるだけの手を尽くした。

 

ゲヘナにはイオリに誠意あるお願いをする(足をペロペロする)事で協力を許可してもらったり、

ヒフミ(ファウスト)が取り入ってくれたお陰でトリニティには牽引式榴弾砲(L118)の屋外授業という体で火力支援してもらったり。

彼女達の支援もあり特に苦労することなく目的地付近にたどり着いた。

 

場所はカイザーPMCの第51地区の中央、アビドス砂漠にあるカイザーPMCの前哨基地。

このどこかにホシノが居るはずだと───

 

「目標の座標地点に到着!!この辺りに、ホシノ先輩が閉じ込められている筈です。」

「この痕跡……多分学校、だよね?」

「砂漠の真ん中に学校、もしかして……」

 

アビドスの面々の言った通りだ。

所々、砂に埋もれては居るが、校舎と思わしき部分が地面から顔を出している。

一体『宝物』とはなんなのだろうか……

そんな事を考えていると何人かの足音に気がついた。

あれは────

 

「あぁ、ここは本来のアビドス高等学校の本館だ。」

「あんたは……!!」

「よくぞここまで来たな、アビドス対策委員会。」

 

カイザー理事にヘルメット団。人数は『3人』。

それ以外には、カイザーPMCの兵士達も見当たらない。

 

『敵の兵力は……3人ッ!?』

「他の兵力はゲヘナ学園に回してある、貴様達の相手は彼女達で十分だ。」

・軍隊の中の精鋭がその子達ということか。

「厳密に言えば少し違うがな。」

 

違う……という事は便利屋のように雇ったのだろうか?

いつでも戦闘に入れるように、ポジションに陣取る。

するとカイザー理事が語り始めた。

 

「かつてキヴォトスで1番大きく、そして強大だった学校の残骸がこの砂の下に埋もれている。ゲマトリアはここに実験室を建てる事を要求した。」

「そんなことよりも、ホシノ先輩は何処ですか!!」

 

意外にも理事はある建物へと指し示した。

 

「あの副生徒会長ならこの奥の建物に居る。もしかすると実験がもう始まっているかもしれないが……」

「……ッ!!」

 

何の実験か、詳しいことは分からないが碌でもない事は確か。

一刻も早くホシノを救出する必要が出てきた。

 

「彼女の元に行きたいのなら、私達のことを振り切って行けばいい。」

「いいわ!!たった3人のヘルメット団程度なんて、蹴散らしてやるわよ!!」

 

油断する訳では無いが、彼女達は並の生徒より戦闘能力が高い。

それに、ホシノの近くまで来て今更諦める訳にはいかない。

そう己を鼓舞し臨戦態勢は整った。

 

「……君たちにそれが出来るなら、の話だが。」

「カラカラヘルメット団、戦闘開始。」

「と、突撃します……」

言うがはやいか、先に動き出したのは向こう。

懐から何かを取り出し地面へと叩きつけた。

 

次の瞬間、ショットガンを携えた青ヘルメットの姿が煙幕の中へ消えた。

否、物凄い高速でアビドスの方へ接近してくる。

ここまで早いのはシロコ位か。

 

「ノノミッ!!」

「はい、全弾発射ーっ!!」スドドドドドッ

「私達も撃つわよ!!」ダダダッ

「了解!!」タタタタタタッ

 

先生の指示で、ノノミが近づかれまいと突っ込んでくるヘルメット団の1人に弾幕をばら撒く。

おまけと言わんばかりにシロコ達も火力支援を続行。

 

しかし弾は当たらずドンドン此方との距離が狭まっていく。

全く減速せず僅かな身のこなしだけで、この弾幕の嵐を避けていた。

 

「前衛を担うタンク役がいないから、近づかれると終わり……ですよね?」

 

まるで、正式に軍隊として訓練を行ってきたかのような……。

完全な後衛であるノノミへと突撃してくる。

 

「近づかせ──っ!!」

「対象を引き離す、2人は残りの相手を。」タタタタタタッ

「次、行きますよー。」ドシュッドシュッ!!

「くっ……どいて!!」

 

一早く動き出したシロコの動きを止め、もう1人が銃弾を放つ。

1番遠いがそれでも先生が一早く気づいた。

ゆったりと弧を描き、飛来するそれに。

 

・榴弾!!二人とも回避!!

「ヤバっ!!」

 

ドゴォォォンッ!!!!

 

砂埃と爆煙が巻き上がり視界が遮られる。

振動や音からして以前、学園の防衛戦の榴弾よりも威力が高い!!

 

「うわっぷ!?砂が──」

「……失礼します!!」

「う、ぐ───ッ!!!」

 

ショットガンの銃床の辺りで腹と顎を殴られ倒れてしまうセリカ。 

中の状況が分からない先生は指示を出しあぐねていた。

予想以上にやりづらい。

まるでこちらの戦闘を知り尽くしているかのように───

 

「セリカちゃんっ!!?」

「ま、まず1人……」

 

ノノミのマシンガンを蹴り下げ、銃口を地面に固定する。

引き金に指を掛けて至近距離で弾丸が炸裂する────事は無かった。

 

突如上空から降ってきたカバン、それが地に着いた瞬間にカチッと音を鳴らし、ノノミへ被害の向かない方向へ爆ぜた。

爆煙に紛れて出てきたヘルメット団員を見るにほぼ無傷だった。

しかしノノミは銃弾を浴びることなく、セリカも回復したのか立ち上がっていた。

 

「誰ですか……!?」

 

報告にない戦闘集団。

そして先程の攻撃で理解した、この集団は強い。

 

『また爆発!?今度は一体なんですか!!』

「じゃーん、やっほー☆」

「お、お邪魔します。」

『便利屋の皆さん!!』

「……貴様らか。」

 

理事から明らかな敵意と憎悪を叩きつけられる便利屋。

しかし本人達は飄々としたものだ、特にムツキは。

 

「やーっと追いついた!!何かピンチそうだったから割り込んだけど大丈夫な感じ?」

「いえ、助かりました。このタイミングで出てきてくれたという事は……」

「なるほど、そういう事だね。」

 

何やら彼女達(アビドス)は納得したかのような雰囲気を醸し出している。

便利屋は正直勢いで助けただけなのだが……

カヨコが社長(アル)の顔を見ると、察したのか呆れたようにため息をついた。

 

「ふふっ、勘だけは鈍ってないようね、対策委員会。

私たちがここに来た理由なんて、決まってるでしょう?」

 

割と勢いに乗らされがちな社長(アル)は、彼女達のキラキラとした期待の眼差しには弱かった。

そして出る、お約束のあの言葉。

 

「ここは私たちに任せて先に行きなさい!!」

「……はぁ。」

 

そして、当の本人はというと。

 

「(言っちゃったああぁぁぁーー!!!?)」

 

何も考えていないのである。

指揮官として、リーダーとしては致命的な短所だ。

そして逆に、リーダーとしての彼女の魅力の一つでもあるが。

それはかつて敵対していた相手でも同じく。

 

「別にお礼は言わないわよ!!……でも全部終わったら、ラーメン食べに行くわよ便利屋!!」

「はい、この御恩は必ず!!」

「ん、ありがとう。」

「まだだっ、控えさせていた兵士達はアビドス対策委員会を撃退せよ!!」

「理事、ここは任せて行ってください。」

「……武運を祈る!!」

 

一気に人数が減り合計7人。

便利屋は戦闘態勢をまだ取れていない。

細かくいえば社長が白目を向いている。

 

「はぁ、こうなったら仕方ないか……。」

「い、勢いに任せちゃったけど、この後どうしたら……。」

「あははは!!面白くなってきたねアルちゃん!!でも逃亡はちょっと無理そうかな?」

 

敵対者であろうヘルメットを被った3人はこちらへ敵意を向けているようだった。

そして、ここで逃がしたら彼女達に追いついてしまうだろう。

 

「……どうしますか、リーダー。」

「目の前の敵を倒して、理事と合流する。コイツらは無視できる相手じゃない。」

「ほら、向こうもやる気だし。」

「うぅ……分かったわよ!!便利屋68、行くわよ!!」

 

便利屋とカラカラヘルメット団の戦いが始まった。

爆発で辺りが砂煙地獄になっていくのは圧巻の光景だったとか。

アビドス達にも戦闘の轟音は聞こえていた。

激しい戦闘音がどんな死闘を繰り広げているかが理解出来る。

それでも便利屋も精鋭揃い、直ぐにやられはしないだろう。

そんな揺るぎない信頼感があった。

 

 

事実、カラカラヘルメット団というイレギュラーが存在したところで、物語の結末はそう変わらなかった。

 

カイザーPMCの最後の兵士達を蹴散らして進む。

アビドス達は破裂音と共にドアを吹き飛ばし、腕を括られたホシノを無事見つけた。

便利屋はヘルメット団の足止めを成し遂げたようでヘルメット団はこちらに来なかった。

カイザーPMCは自らの負けを認めたのか撤退を開始した。

あとは自分達の居場所(アビドス高等学校)に帰るだけ。

 

 

そう思っていた。

 

 

砂漠が揺れ始める。

地震とは違いまるで巨大な魚の移動で水面が波打つかのように砂が揺れ動く。

段々と振動が強くなっていく。

 

「うわわっ、地震!?」

『いえ、こちらで地震は観測されていません!!地下に大きなエネルギー反応が!!』

・皆、あそこに!!

「地面が割れて、中から何か………」

 

バタフライエフェクトとも言える僅かな差。

奇しくもカラカラヘルメット団の調査でその存在は雄叫びを上げた。

 

 

『Ooooooooooッ!!!!』

 

 

全身を装甲に身を包み、その巨体は地を唸らせる。

まるで蛇のようにうねるその体は白くどこか近未来的な印象を受ける。

だがもっと不可解な印象を受ける点が1つ。

 

その機体の頭上には()()()()が浮かんでいた。

確かに神秘を感じさせるそのヘイローは雷のごとく揺らめいている。

やがて彼女達(アビドス)に見下ろす形で蛙を睨む蛇の如く、その機体は目を向けた。

 

 

 

『違いを痛感する静観の理解者』

 

 

 

第三セフィラ・ビナー降臨

 

 

 

─────────────────────────

 

その頃、どこかの寂れたビルの中で1人の男がその状況を見守っていた。

男は当事者ではないが、分かっていることが一つだけある。

男にとって面白くない事が起きようとしているということだけ。

故に男のとる行動は一つ。

 

「ビナーの発現……どうやら私も出る必要が有りそうですね。」

 

()()は重い腰を上げ現場へと急行した。

 

 

 




変更点
・カイザー理事が吹っ切れてる(敗者はクールに去るぜ。)

・チームⅤが便利屋と戦闘になる。3人でほぼ互角。

・しっかり仕事した便利屋68

・ビナー「来ちゃった♡」

・黒服「私も♡」
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