超重要追記 反響受けネット公開だって
もう、本当にくらくらするようなニュースだった。
週刊現代2025年10月27日号。字を高齢者向けに大きくしたら内容も高齢者向けになって読むところがねえ、とさんざん悪口言ってきて、実際そうだと思うんだが、まれにそんな高齢者向け記事でも重要なものはある。
それがこれだ
要約(こういうのAIがしてくれるのかね、いまは…手動です)
・荒俣宏夫妻が7月、一戸建てを売却しマンションに移った。
・その際、引っ越し先に持参した本は500冊のみ。家の蔵書2万冊の処分に困った。
・稀覯本もまとめて処分。トラックを見送り、心が張り裂けそうに。
・昨年、生死の境をさまよう病気になった。回復はしたが身辺整理を考え始めた。マンションへの引っ越しも体の負担を考えて。
・2万冊がそのままなら残された妻が困る。だから腹をくくった。
・引っ越しと同じ月に亡くなった紀田順一郎さんの、生前の蔵書処分を参考にした。本にもなっている(蔵書一代)。蔵書一代、人また一代、かくてみな共に死すべし。
やむをえない事情から3万冊超の蔵書を手放した著者。
自らの半身をもぎとられたような痛恨の蔵書処分を契機に、「蔵書とは何か」という命題に改めて取り組んだ。
近代日本の出版史・読書文化を振り返りながら、「蔵書」の意義と可能性、その限界を探る。
・あの人は自分を上回る3万冊の蔵書があった。しかし図書館ですら寄贈を断られた。
・自分はつてがあり「角川ミュージアム」などで引き受けてくれて半分の1万冊にめどがついた。だが…
・残り半分は「産廃」!!!おそらく日本で一冊、みたいな本も図書館は寄贈を断る。
・戦時中に日比谷図書館の館長だった中田邦造は、戦火から本を守るため40万冊を買い上げて疎開させたのだが・・・・・・
ja.wikipedia.org
取材・執筆は同雑誌の「日本一の書評」班だったそうだ。
悲しいね、さびしいね・・・・・・。
いや、本が無くなったこと、荒俣蔵書が散逸、どころか半分が物理的に消滅した、ということも勿論悲しい。
だけど、それ以上に「ああ」と思うのは,アスリートが年齢とともに退場していくように…80年代、90年代のヒーローはもちろん退場した……
同じ時代の「知の世界のヒーロー」は、物の性質上、1980年代に頭角をたとえば20代で表したとして…単純に、そこに40年を加えて60代、30代で知られるようになった人は70代だ。
そろそろ執筆という世界からも高齢のために一歩、二歩と退くことになる。それよりまたちょっと体力的、気力的なものが必要となるだろう、「蔵書」や「コレクション」の分野からは一足先に「引退」していく人が多いってことだ。
それにプラスして、そういう人の活躍を目にする「雑誌」もこれまた物理的に種類が減っているわけでね・・・・・・・。
自分も同時代を歩いたそういう知的分野のヒーローは、まだグーグル検索もなかった時代だから、ほぼ例外なく知的生産のためにはある程度の紙資料をため込んでいったはずだ。
ひとり一蔵書の山、である。
訃報があれば、おそらく9割はその蔵書を散逸させているだろう。例外は図書館寄贈に成功した数人(本当に数人レベルだと思うよ)、あるいは相続した家族が全く同じ分野に興味関心があるか、家がおかねもちもちで、「あのひとが心血を注いだ蔵書&コレクションだもの、そのまま永久保存しておきますよ」という寛容な人かってぐらいだ(知らないけど数件だろそんなのも)
自分はこのブログを始めてから、稀代の蔵書家、愛書家と呼ばれた人の訃報に接している。渡部昇一と、横田順彌。それぞれに当時、記事を書いたっけ。
m-dojo.hatenadiary.com
m-dojo.hatenadiary.com
そのほか、音源テープや取材資料など含めて、「資料を残す」という話はずっと興味があって、いくつかの記事を書き続けていた
それはこの記事にもつけた
【記録する者たち】という準タグで,おおよその記事が読める筈だ
そこから
ほんの少しだけピックアップする。図書館側から見た「蔵書を寄贈したいと言われても、正直、ねぇ…?」という話もあって、まぁわからんでもない…
こんなやり方は可能かな?という妄想なんかも。
m-dojo.hatenadiary.com
m-dojo.hatenadiary.com
m-dojo.hatenadiary.com
m-dojo.hatenadiary.com
m-dojo.hatenadiary.com
m-dojo.hatenadiary.com
なんにせよ、稀代の「知の怪人」アラマタが、自分の老後を見つめて、その蔵書2万冊を処分、半分の1万冊は物理的に「産廃」として消滅した、というのはあまりにあまりな衝撃ニュースなのでシェアした。
加藤保憲が平将門の霊を呼び戻しても、ここまで巨大な破壊はむずかしかったろうて・・・・・
ブクマにこんな情報が。⇒「神保町で『荒俣宏の蔵書コーナー』がある」
【記録する者たち】※準タグです。この言葉でブログ内を検索すると関連記事が読めます