中核派分裂騒動
中核派の分裂騒動が起こりました。便宜上、それぞれを「政治局」と「全学連」とします。これは、政治局と全学連の分裂騒動です。
分裂の決定的なきっかけは2025年9月6日の革命的共産主義者同盟第35回全国委員会総会(35全総)です。騒動の要約、時系列、争点をまとめます。
なお、記事は全学連の9月21日付の声明までのことをまとめたもので、それ以降のことは含んでいません。
分裂騒動のものすごく簡潔な要約
全学連委員長、矢嶋尋(以下: 矢嶋氏)は夫である石田真弓(以下: 石田氏)の女性差別的ふるまいを批判しました。その後、政治局が石田氏を党から除名すると発表しました。その党の決断を、矢嶋氏率いる全学連は、不服とし、分裂騒動にいたりました。
時系列
7月中旬: 矢嶋氏が夫である石田氏の女性差別的ふるまいを批判する文書を、本人および信頼できる同志数名に提出。以下、1ヶ月半にわたって、この問題について、討論の場を複数回持つ。
8/21: 学生指導部会議。石田氏の言動に矢嶋氏の不信・動揺が増す。
8/28: 矢嶋氏、矢嶋氏同志のMとR、政治局員HS・TYらとの会合。矢嶋氏が石田氏との家族関係を箇条書きにした文書を提出。
8/31: 政治局の決定、石田氏の行為は重大な階級犯罪。
9/2: 矢嶋氏が政治局に不信と抗議文書提出(「この件の扱いを任せられない」)。
9/3: 政治局員Nが政治局から糾弾され、矢嶋、石田両氏との接触禁止措置。
9/4: 政治局と矢嶋氏との会議。
9/6: 35全総開催
政治局視点:「石田『反革命私党』を一掃」し、『石田真弓除名決議』を確認。
全学連視点: 矢嶋氏・全学連の同志が「暴力的に排除され、前進社(=党本部)から叩き出された」と主張。
【政治局声明:2025/9/11】【全学連声明:2025/9/21】
9/11: 政治局声明が公開。全学連の蜂起は「石田私党化」。
9/21: 全学連による政治局への弾劾声明が公開。
政治局の主張
決定: 石田氏の党からの除名
①石田氏は、34全総において党内女性差別事件に対する自己批判と総括を提起した本人であるため、その本人による「女性差別」の裏切りは重大。
②石田氏は、自身の「階級犯罪性」を認めた。また、「除名もやむなし」と述べていた。
③にもかかわらず、私党を作り、政治局を打倒しようと画策した。35全総で実力排除・除名決議は正当。
全学連の主張
要求: 全政治局員の自己批判と謝罪
①政治局が行った女性差別的言動・情報拡散・暴力的排除を批判。(9/4の会議、35全総を含む)
②全学連の蜂起は、矢嶋氏本人によるもので、石田氏によるものではない。「石田による蜂起」は政治局による歪曲。
③8月31日の政治局決定の「石田の性暴力=階級犯罪」は告発者の矢嶋氏を無視した決定。
④石田氏の自己批判は、告発者の矢嶋氏が「承認できる」段階まで進んでいた。
⑤矢嶋氏、石田氏の家庭問題に関する私文書の無断拡散は印象操作「石田の悪魔化」/二次被害。
主な争点
除名・手続きの正当性
政治局の主張: 除名決議は正当。石田氏は自ら「階級犯罪性」を認めており、その深刻さに加え、「私党化」は除名に値する。
全学連の主張: 告発者である矢嶋氏を頭越しにした決定で、手続的に不当。
蜂起の主導
政治局の主張: 蜂起は石田氏によるもの
全学連の主張: 蜂起は矢嶋氏によるもの
情報倫理
政治局の主張:「アウティング」だという批判は、「石田による女性差別を隠蔽しろ」と同義。
全学連の主張: 家庭問題を本人に無断で公開することはアウティング
記事について
筆者は騒動の当事者ではありません。中核派でも全学連でもないです。(立場: 反戦)。そのため、第三者の立場から書いていることはご了承ください。
争点は第三者の筆者から見たポイントです。政治局、全学連の「主張」は筆者が読み取ったものですが、それぞれ「そういうことじゃない!」とご指摘があれば、訂正いたします。教えていただけると幸いです。
かなり簡潔に書いてあります。お互いの声明に用語が多く、わかりづらかったため、この記事を書きました。


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