今回は図形の角度を求める問題に挑戦してみましょう。
「三角形の角度を求める問題」は、基本の問題です。正しい答えを導けるでしょうか。
問題
次のxの角度を求めなさい。
右下の角についている印は「直角(90°)」を表していますね。
残り一つの角をどのように計算すれば良いでしょうか。
解説
今回の問題の答えは「60°」です。
どのように求めるのか順に解説をします。
まず、三角形の角については次のような性質があります。
三角形の内角の和は180°である。
どのような三角形であっても、三つの角度を合計すると180°になるということです。
合計が180°で、三つのうち二つの角度が分かっているので、残り一つの角は、
180−(30+90)
=180−120
=60
となります。
したがって、求める角度は「60°」となります。
三角形の内角の和は180°である理由
角度の計算をするために「三角形の内角の和は180°」という性質を使いました。
これはどのような三角形でも成り立つということを簡単に確認ができるでしょう。
角A = a
角B = b
角C = c
となる三角形を考える。
この三角形の辺BCに平行で、点Aを通る線をPQとする。
このとき平行線の錯角(※)は等しいので
角PAB=b
角QAC=c
となる。
P,A,Qは一直線上に並ぶ点なので、
a+b+c=180°
つまり、三角形の内角の和は180°である。
※錯角:
一つの直線が二つの直線と交わるとき、二直線の内側にできる四つの角のうち、斜めの位置にある角。上図では「角PABと角ABC」「角QACと角ACB」の関係。二直線が平行のとき、これらは等しくなります。
まとめ
「三角形の内角の和は180°」という性質は、図形問題を解くときによく利用します。
小学校で学習したこの性質を覚えていたでしょうか。
ぜひ他の記事の問題にも挑戦してみてください!
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」
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