「下がれよ、安月給」「殺すぞ!」撮り鉄が駅員に罵声 近鉄は後日警察に相談「今後は躊躇せず通報」
「駅員は、カスハラと思われるような罵声を受けました」
この動画は、電車を目当てに大和西大寺駅に集まった一部の鉄道ファンらが酷い罵声大会をしていたとして、10月6日にX上で取り上げられた。その後に拡散して、「駅員さん可哀想」などとその行為に批判が相次いでいる。 駅員と鉄道ファンらのやり取りについて、近鉄の広報部は15日、J-CASTニュースの取材に対し、5日18時50分ごろに同駅のホーム上であったことだとしたうえで、その詳細について説明した。 それによると、ホームには、鉄道ファンら約50人がカメラを持って集まった。駅員らは、安全を守るため、ホームで警戒していたところ、駅に電車が入って来た。すると、一部の鉄道ファンは、駅員らが撮影の邪魔になっているとして大声を上げたという。 「駅員は、カスハラと思われるような罵声を受けました。『殺す』『死ね』といった言葉も確認しています。警察には、この事象を伝えて相談しました。今後、同じような事象が発生すれば、躊躇せずに警察に通報します」 電車は、大阪や三重などを回る団体貸し切りの8両編成列車で、個人手配の旅行を終えて出発駅に戻って来たところだった。青と白のツートンカラーの15200系列車「あおぞらⅡ」とオレンジと白のツートンカラーの22600系特急列車「Ace(エース)」が連結しており、珍しいタイプだった。 「鉄道ファンの方は、普段走っていない列車ですので、撮影したかったのではないでしょうか」との見方を示したが、この列車が走る情報がどこから出回ったのかは不明だという。
奈良署「今後、同様なことがあれば110番して」
大和西大寺駅を管轄する奈良署は10月15日、取材に対し、駅員に暴言を吐かれたとして、数日後に2度にわたって駅から相談があったと説明した。 それによると、1回目は、今後の対応を教えてほしいと聞かれ、「駅で対策して、運行に支障があれば110番してほしい」とアドバイスした。最寄りの交番でも情報共有したという。 2回目は、駅長が来て、「駅員で対応して、収まりがつかない場合は通報します」と報告され、「今後、同様なことがあれば、いつでも110番してほしい」と伝えたという。 暴力がなかったため、近鉄側から被害届は出ていないといい、防犯カメラの映像提供にも至らなかった。同署でも、捜査はしていないとしている。 (J-CASTニュース編集部 野口博之)
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