あらすじ
カイザーPMC理事、虎の子の軍隊をレイヴンにボコボコにされる
パワーローダーくんステンバーイ…
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特殊部隊を制圧し、その内の一人にセリカへの居場所を案内させているシロコ。
常に両手に持った二丁のアサルトライフルの銃口を向け、後ろから睨み付けて威圧し続ける。
かなり入り組んだ迷宮のような施設内を深くまで進み、地下倉庫のような場所に出る。
一本の通路があり、その左右に対照的に部屋が設けられていた。
「こ、ここだ。ここに誘拐した生徒を閉じ込めてる。お、教えただろ?だから──」
背中に銃を突き付けられている為、振り向くことが出来ず、オートマタは両手を上げながら助命を嘆願する。
「ん、良くやった。ご苦労、だからお前はもう用済み」
そう言ってシロコはニッコリと笑い、回し蹴りをオートマタに叩き込んだ。
「きっ、貴様っ!?一体どう言う教育を受けっ…おあーっ!?」
哀れオートマタは壁に叩き付けられ、力尽きる。
シロコはゆっくりと足を戻し、駆け足で左右の部屋を一つ一つ確認して行く。
部屋の数は片側六つの計十二部屋。
一つ一つ確認し、セリカの姿が見えない度に落胆し、部屋の数が少なくなっていく程にシロコの内心に焦りが湧き上がる。
そして、シロコは最後の一部屋、左手側の最奥の部屋の扉を蹴破る。
「セリカ!!」
そこには、冷たい床の上に縛られ、口を塞がれ、横たわるセリカの姿があった。
セリカをゆっくりと抱き起こす。
最初、セリカはシロコの顔を見ても、虚ろな表情で呆然としていた。
だが、徐々に意識が明瞭になりシロコを認識することが出来たのか、その目を見開き、涙を浮かべる。
シロコはセリカの口を塞いでいるテープを優しく剥がしてあげる。
「シロコ先輩…?本当にシロコ先輩なの…?夢じゃないよね…?」
今にも号泣し出しそうな潤んだ声で、シロコに訊ねる。
それだけ、セリカはこの暗く冷たい牢獄で、辛く苦しい思いをしたのだろう。
そう思ったシロコは、セリカを優しく、だが強く抱き締める。
自身の存在が現実であると刻み込むように、冷たい体に温もりを分け与えるように。
そして、優しく耳元で囁く。
「そうだよ、セリカ。私だよ。夢じゃないよ。私はちゃんと、セリカと一緒に居るよ」
囁きながら、その背中を叩いてあげる。
「っ…ぁ…あぁっ…うぁあっ…先輩っ…シロコ、先輩っ…!」
セリカは心からの安堵から、嗚咽を漏らす。
「わたし…わたしっ…!もう…だめなんじゃないかってっ…わたしはここでしんじゃうんだって…っ…さびしくて、つめたくて、くらくてっ…!」
「大丈夫。もう大丈夫だよ、セリカ」
「こわかった…!こわかったよぉ!シロコせんぱいっ!うあぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…」
泣きじゃくるセリカを落ち着かせるように、シロコはずっとセリカを抱き締め、その背中をさすり続けた。
その裏で、シロコは決意する。
セリカをこれほど苦しめ、傷付けたカイザーPMCを絶対に許さない。
叩き潰してやる、と。
セリカが落ち着くと、シロコは手足の拘束を外してあげる。
どれだけ長時間拘束され続けたのだろう。
手首と足首には痣が出来ていた。
それを見て、再び怒りと憎悪が湧き上がる。
だが、それをセリカには気取られないように、優しく声を掛ける。
「セリカ、これ…痛いよね…」
「あー、うん、ちょっとだけ。でも、もう私は大丈夫!シロコ先輩が来てくれたからっ!」
そう言ってセリカは涙目ながら、気丈に笑顔をシロコに向ける。
セリカは、自身が傷付いているにも関わらず、これ以上、心配をかけさせまいとしているのだ。
それを見て今度はシロコ自身が泣きそうになり、それを隠すようにセリカを抱き締める。
「ちょっ、ちょっと、シロコ先輩!?私はもう大丈夫だからっ!」
シロコはセリカがそう言っても構わず、強く抱き締める。
「し、シロコ、先輩、苦しいって!」
その言葉にシロコは我に返り、すぐに離れる。
「ご、ごめん、セリカ」
「私は大丈夫。それより、シロコ先輩がここに居るって事は、みんな来てるって事?」
シロコはそれを首肯し、銃を渡す。
「ん、対策委員会のみんなと先生、それから…イヴも」
インカムを取り付けながら思うもしなかったイヴの名前を聞き、セリカは戸惑った様子だ。
「えっ…?あの子も?」
インカムの電源を入れ、そう喋った瞬間。
『『『セリカちゃ〜ん!!!!』』』
セリカの人耳に三人分の大音量が襲い掛かった。
それぞれ、ホシノ、ノノミ、アヤネだ。
「ちょぉ!?うるさっ!?」
セリカは思わず仰け反る。
『ウチの可愛いセリカちゃんが無事で、ママは安心だわ〜』
『セリカちゃん大丈夫ですか?どこか痛くないですか?』
『セリカちゃんが無事で良かったです…本当に、本当に…』
『[“セリカ、無事で良かった。間に合って良かったよ”]』
「先生…どうして…」
『[“どうして場所が分かったのかって事なら、伊達にセリカのストーカーじゃないってところかな!”]』
「なっ…このバカ!ヘンタイ!!」
『[“あはは…それと、どうしてここに居るのかって事なら、セリカが私の大事な生徒だから、かな”]』
「…そ、そう…えと、それから、イヴもいるのよね?」
『セリカ、私のことは気にしなくて良い。私はただ、シロコの依頼を受けただけ。たまたま今回は、こうして味方にいるだけだから』
「それでも!私を助けてくれたのには変わりないでしょ。シロコ先輩、ホシノ先輩、ノノミ先輩、アヤネちゃん…それから、先生、イヴーー助けてくれて、ありがとうっ!!」
『OH〜、セリカちゃんがデレたー』
「なっ…!ちがっ…!違うってばっ!」
『本当に〜?』
「そう言うんじゃなぁいっ!!」
『素直じゃないなぁ〜』
「ぐぬぬ…」
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インカム越しのセリカの声は今まで通り元気そうだ。
ひとまず、間に合って良かった。
ところで先生のストーカー発言は無視する方向で良いんだろうか?
何をやっているんだ先生は…。
それにしても、まさか私が人助けなんてする事になるとは…。
破壊工作と襲撃ばかりしてきた私でも、何とかなるものだ。
『それじゃあ、今から私はセリカと一緒にそっちへ向かう』
『りょうか〜い。無理せずゆっくりで良いよ〜』
『分かった。ちょっと寄り道する』
セリカをシロコが救出し、後は私たちの目の前のカイザーPMCの軍勢を片付けるだけだ。
私たちは、会話の合間にも、目の前の軍勢と戦っていた。
だが、それは裏を返せば、会話する余裕がある程、こちらが優勢という事になる。
序盤に私が混乱させ、そこを先生が指揮するホシノとノノミが切り崩し、確実に追い詰めて行く。
ホシノの素早さと防御力でノノミを周囲の攻撃から守り、ノノミのMGの広範囲掃射で戦車もろとも兵士オートマタを薙ぎ払う。
私は機動力を活かして戦場全体を動き回り、あぶれた兵士の撃破や戦車を死角から奇襲する。
その甲斐あって、あれだけ絶望的数の戦力差を前にしておきながら、今ではすっかり軍勢の数も減り、私たちは片手間に会話する余裕すらあるという状況だ。
今も残るのは、戦車が二台と、その裏に隠れるように兵士が十人程度。
あれならば、ホシノとノノミだけで十分だろう。
──ふと、私は揺れを感じた。
それは足元から。
地震?
そうとも思ったが、どうにも違う。
その振動は、基地の敷地内から響いている。
『うへ〜、今度は何〜?』
遠くで戦車をSGでスクラップにしながら、ホシノが気怠げに呟く。
『まさかまた増援でしょうか?』
ノノミが不安そうに溢す。
『うへぇ〜、それはちょーっとヤだな〜。おじさん疲れちゃったよぉ〜』
『み、皆さん!!』
突然、動揺した様子で叫んだのはアヤネ。
『基地の敷地内、屋外の床が開いています!』
『[“私これ知ってる!下から回転しながらロボットが出てくるヤツだ!!”]』
仮にも先生が、生徒が危機に陥るかもしれない時に興奮して騒ぐのはどうなんだろう。
そうしている間にも振動が続き、やがてそれが止んだと同時に。
『!!皆さん気を付けてくださいっ!何かがそちらに飛び出してーー接敵しますっ!!』
それは私たちからも見えていた。
基地の敷地内から、何か巨大な影が飛び出し、そして、私たちの目の前に着地する。
それは、オートマタなど比較にもならず、戦車よりも巨大な大型兵器。
『──人型の…自律兵器!?』
ソレは、私たちを前に、威嚇するように大きく胸を反らした。
『[“ロボットだぁああーーーー!!!”]』
先生は頼むから落ち着いてくれ。
因みにイヴはルビコンで一周目でレイヴンの火なので、解放戦線の救助依頼を行っていません
なので、以前の救助依頼は時間との勝負発言は完全に先入観ですね
あながち的外れでも無いんですが
パワーローダー君は中に人が居るのか居ないのか、作者が調べた限りでは分からず、見た目がオートマタっぽいので取り敢えず此処では、中に誰もいない自律兵器としました