ブルーアーカイブ/灰の翼   作:空素(鴉ノ刃)

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あらすじ

レイヴンが動き出す…

シロコもピンチ!

果たして、戦いの行方や如何に…


EP-22 共同戦線

オートマタが私に銃を斉射する。

 

それを跳躍で躱し、飛び越え、空中で体を捻って着地する。

着地したところへ尚も銃撃が殺到するが、それを私は前傾低姿勢で躱し、地面を蹴ってオートマタへと突進する。

 

肉薄の直前に空中で体を捻り、勢いを乗せた回し蹴りで複数のオートマタを蹴り飛ばす。

蹴り飛ばされたオートマタは戦車や他のオートマタに激突し、戦車の装甲を歪め、オートマタの被害を増やす。

 

『うへぇ〜、相変わらずとんでもない戦い方だぁ〜』

 

感心しているのか引いてるのか、はたまた、その両方か。

 

そんな呟きを溢しながらホシノは大盾を構え、その裏にノノミと共に待機している。

 

『ホシノ先輩!ノノミ先輩!補給物資です!』

 

そこへ、アヤネのドローンが弾薬やら回復用のゼリー飲料等の物資を渡す。

 

『わぁ〜☆ありがとうございます!』

 

『ナイスタイミングだねアヤネちゃん』

 

『私は、これくらいしか出来ることはありませんから…』

 

『[“そんなことは無いよアヤネ。ここまでの運転や状況、情報の整理だって、アヤネの立派な出来ることじゃないか”]』

 

『そうだよ〜、アヤネちゃ〜ん。何も戦うだけが仕事じゃないんだから〜』

 

『そうです!アヤネちゃんが待っていてくれるだけで、私たちは元気いっぱいになれるんです!!』

 

『み、皆さん…ありがとうございます!!』

 

そんなやり取りを聞いている間、私は蹴り飛ばしたオートマタから銃を奪い取った。

 

戦車の砲台が、私に狙いを定める。

だが、向こうが撃つより早く、前方宙返りで跳躍し、そのまま砲身に向かって空中から踵を振り下ろす。

砲身がひしゃげ、歪曲した。

これでもうこの戦車は砲撃できない。

砲撃しようとすれば、暴発待った無しだ。

 

左右の砲台も私を狙うが、右手側の砲台には、ヘイローから降り注いだ紅く煌めく光の粒子に包まれた右手のARを振り上げるように掃射した。

放たれた銃弾は砲塔を貫き、打ち砕き、半ばからへし折る。

 

装甲を貫通するような性能は持っていないハズだが、どうやらヘイローの粒子は武器の威力を高めてくれるものらしい。

 

左の戦車の砲塔が私に向くが、すぐさまそちらの戦車に飛び乗る。

左手のオートマタから奪ったサブマシンガンをハッチに斉射し、蓋を開けた。

 

中に以前、ヘルメット団でのアビドス襲撃の時に銃と共に貰った虎の子の手榴弾を投げ入れ、その戦車から飛び降りる。

戦車内部で爆発が起き、戦車の巨体が跳ね上がった。

 

『イヴちゃ〜ん、私たちも動くよ〜』

 

『それじゃあ先生、指揮をお願いしますね!』

 

『[“了解!任せて!それじゃあ、ホシノ、イヴが暴れてくれたお陰で、軍団の左側の戦車はほぼ壊滅状態だ。そっちから切り崩して行くよ!”]』

 

向こうは大丈夫そうだ。

 

そこでふと、シロコのことが気になった。

 

周囲の孤立したオートマタ達を一体一体、蹴りで吹き飛ばして行きながら、インカムで声を掛ける。

 

「シロコ、そっちは大丈夫?」

 

****************************

 

一方、裏口から基地内部へと侵入し、二体のカイザーPMCの特殊部隊オートマタと激戦を繰り広げるシロコ。

 

やはり、この二体も先程のオートマタ同様に、練度が高い。

それぞれがアサルトライフルとスナイパーライフルの前衛、後衛に分かれ、淀み無い連携を取って来る。

更に、アサルトライフルの前衛は、接近すれば近接格闘攻撃で牽制して来る。

だが、距離を離したところで、この二体を倒すことは出来ない。

 

意を決して、前衛のオートマタへと突っ込む。

 

だが、前衛オートマタは不自然に後退する。

 

その直後、後衛オートマタがシロコへと何かを投擲する。

嫌な予感を感じ取ったシロコは、咄嗟に飛び退く。

 

直後、地面に触れた投擲物が爆炎を弾けさせた。

 

直撃こそしなかったものの、狭い通路と言うこともあって、シロコは爆発に巻き込まれる。

地面を跳ね、床を転がる。

爆発の衝撃に加えて、床に強かに体を打ち付けた。

 

耳鳴りがする。

身体中が痛い。

 

だが、シロコは悲鳴を上げる肢体に鞭打ち、フラフラと立ち上がる。

 

霞む視界の中、前衛オートマタが爆煙を突き抜けてこちらに走ってくるのが目に入る。

このままでは、あっという間に蜂の巣にされてしまうだろう。

 

だが、その時。

 

『シロコ、そっちは大丈夫?』

 

イヴの声がインカムから届く。

 

それだけで、様々なものがシロコの内に湧き出す。

 

シロコもホシノとノノミの窮地はインカム越しに聞こえていた。

状況は逼迫し、そこにイヴが現れた。

 

向こうも交戦中だろうに、イヴはこっちを心配してくれて、そして、その声にはダメージも疲労も感じられない。

 

イヴは本当に強いのだと、シロコは確信する。

そして、そんな彼女がいるなら、どんな状況でも負けないと、シロコに勇気を与える。

 

「ん、こっちは大丈夫。そっちは任せた、戦友」

 

『うん、こっちは任せて、戦友』

 

そこで、イヴの声は途切れた。

短い、ほんの少しの会話。

 

だが、それがシロコの闘志に火を付ける。

 

オートマタの射撃がシロコに襲い掛かる。

銃弾の軌道を見切り、横に身を捩って回避する。

 

「セリカ、また、ちょっとだけ借りるね」

 

シロコは背中に背負っていたセリカのARを手に取る。

左右に二丁のARを手にしたシロコが、地面を蹴る。

 

前衛のオートマタへと滑空するように突進する。

前衛の銃撃と後衛の狙撃。

無数の銃弾が掠めるが、気にしない。

 

再び前衛のオートマタが飛び退き、後衛のオートマタが手榴弾を投げる。

 

信じろ。

 

私の戦友を信じろーー。

 

私はそこで再び地面を蹴り、加速する。

 

シロコがオートマタへと肉薄し、その背後で爆発が起こる。

 

「はあぁぁぁぁぁぁあああああああああああああああッ!!!」

 

爆風に乗り、更に加速したシロコが、そのまま足を突き出すような蹴りを繰り出す。

 

それは、二体のオートマタを纏めて吹き飛ばし、壁に叩き付ける。

 

着地したシロコは尚も勢いで地面を滑るが、足を捻って反転し、壁に叩き付けられた前衛のオートマタへと、ありったけの二丁のARの弾丸を撃ち込む。

 

前衛のオートマタが力尽き、沈黙する。

 

その背後で、後衛のオートマタが、シロコが背を向けているのを良いことにSRの銃口を向けていた。

 

シロコが振り向くより先に、引き金を引く。

 

銃口から放たれた弾丸が、シロコの後頭部に迫る。

 

それをシロコは横に逸れるだけで躱す。

 

「…は?あ?」

 

呆然と立ち尽くす後衛オートマタ。

 

狙撃を回避したシロコは、そのまま反転、再び地面を蹴って突進し、後衛オートマタを蹴り飛ばす。

 

再び壁に叩き付けられたオートマタだったが、満身創痍ではあるものの、意識が残っていた。

 

「く、そ…ヒィッ!?」

 

その顔面に、銃口を突き付け、上から威圧するように見下ろす。

 

「撃たれたくなかったらセリカのところに案内して」

 

****************************

 

「クソッ!何なんだアイツは一体!?たった一人であれだけの戦車と兵士を薙ぎ倒すなど、化け物か!?」

 

カイザーPMC理事は、レイヴンが巻き起こした戦闘の最中、あの場から抜け出していた。

 

今居るのは基地の建物内部だ。

 

「おい!特殊部隊!そっちはどうなっている!おい!聞こえんのか!?」

 

今この場にいる特殊部隊に連絡を取ってみるが、繋がらない。

 

「チッ!どいつもこいつも役に立たん!」

 

PMC理事は怒りを露わに、壁を殴る。

 

「どうするどうする…!このままでは──」

 

そこでPMC理事は何かに気付いたように顔を上げる。

 

「そう言えば此処には“アレ”があったか…」

 

そう呟くと、まるで気持ちを落ち着けるように襟を正し、何処かへと歩き出す。

 

「フッフッフ…この際、監禁している生徒はもうどうでも良い…!奴らも含めて、全て纏めて破壊し、砂の海に沈めてくれるわ!!」

 

そうして辿り着いたのは、巨大な地下施設。

 

それは、“格納庫”だった。

 

その内部に納められているのは、オートマタよりも戦車よりも、更に巨大で武骨な人型兵器。

 

「《パワーローダー》…貴様の力、存分に暴れさせてやろう…」




原作では割と影が薄い?パワーローダーくん

せめて神秘属性で暴走してから出直してくれ…

レイヴン相手に何処まで善戦出来るか見ものですね()

当然、強化は入ります
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