ギュメイ将軍のキヴォトス放浪記   作:ルルザムート

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すごい!すごい!まだプロローグ終わってなかったのに24人もお気に入り登録してくれてた!24人もの人が続きを待ってくれている!
評価も4つも貰えて、2人の読者からも感想を貰えて…!
…うん、頑張る!頑張ります!
使う言葉のレパートリーが少なくて同じ言葉ばかりになってしまいますがそれでも言わせていただくと感想も評価もすごく嬉しいです!ありがとうございます!!
というわけでハイテンションの中アビドス編スタート。しかし行き倒れるなんてカッコよく無いので別ルートで進みます
女神の果実を探しつつ、アビドスの生徒達とギュメイはどう付き合っていくのか?
…というわけで対策委員会編第1話です、お楽しみください


※投稿8分前になって気付いた
・・・これ3章ネタ入れちゃってね…?


対策委員会編
豹に狼、そして夢


「………」コツコツ

帝国軍の軍服ではなく、シャーレの制服に身を包んだギュメイは歩きながら状況を整理していた

 

「刀鍛冶どころか刀そのものがキヴォトスに存在していないとは…」

 

あれから1ヶ月、とりあえず簡単な依頼をこなしながらシャーレ周辺の環境把握とこの世界の常識についていくらか学ぶことができた

…まさか刀や剣の無い世界とは思わなかったが

 

 

 

いや正確に言えば浸透していないというべきか

道ゆく生徒や通行人に『刀や剣がなんなのか知っているか』と聞けば知っている者もいた

だがその程度である

 

ひとまず短剣用の砥石を確保できたがこれでは不充分。

ガナサダイ皇帝陛下の剣たる我に斬れぬものなど存在しないがそれは十全な手入れがあってこそのもの

 

なにより替えが効かないというのが1番の問題だ、陛下に下賜していただいたこの刀を粗末に扱ったことなど一度も無いが今まで以上に大切に扱わなくては…

 

 

 

「こんにちは」

「ええ、こんにちは」

 

 

 

すれ違った獣人と挨拶を交わし、角を曲がる

 

…雀や犬といった動物が人間のように2足歩行をして言葉を喋っている、というのにも驚いた

リンが我を怖がらなかった理由はこれなのだろう

 

こっちとしては非常にありがたい、向こうの世界なら人に見られただけで大騒ぎになるだろうしな

 

 

 

「…む?」

 

 

 

ふと目の前から走ってくる少女が見えた

頭に浮かぶ光輪…ヘイローがあることから生徒だろうが走り方がやたらフラフラしてて危なっかしい

 

転びそうだ、と思った瞬間案の定派手にすっ転ぶ。一応身構えていたので咄嗟に近付いて支えることができた

 

 

 

「大丈夫か?」

「だ、大丈夫…です、ありがとうございます」

 

 

 

助かりました〜と、知らない大人を目の前に緊張感のカケラも無い笑顔で生徒は答える

10メートルは離れていたはずの刀を持った男がいきなり目の前に現れたら普通もっと警戒すると思うが…

 

「そんなに急いでどこへ行くつもりだ?」

なるべく威圧感を与えないように、声が低くならないよう努めて話しかける

 

 

 

『威圧感があって近づきにくい』とユウカから言われ、笑顔の練習もしたのだがアロナやリンからは『人を騙して喰らおうとする知恵を付けた猛獣みたいで怖い』と言われてしまったため普段の表情は変えず、声を変えようと努力している

 

 

 

「連邦捜査部のシャーレです、でもこのあたりはあんまり来たことが無いから迷ってしまって…」

「シャーレ?丁度我の行き先もそこだ、良ければ案内しよう」

「本当!?やったー、ありがとうございます!」

 

 

 

どう見ても最高学年の3年生にしか見えない彼女は両手を上げて子供のように喜んでいる

いや実際に子供なのだがどうも調子が狂わされる

 

「何か落ちたぞ」

ぴょんぴょん跳ねる彼女の懐から手帳のようなものが落ちた

 

…たのしいバナナとり?

 

「あっ!ごめんなさい!ひぃん、みんなにも注意されてたのに…」

奇妙なバナナ…鳥?が印刷された手帳を拾って手渡し、改めてシャーレへ

 

 

 

 

 

 

「ここがシャーレだ」

「ありがとうございます!」ぺこ

 

建物まで案内し、2人揃ってエレベーターへ

「? あなたもシャーレの先生に用事が?」

「いや、我がシャーレの先生のギュメイだ」

 

 

 

シャーレまで来た時点で知ってると思ってたが

 

「え?あっ!確かに猫の獣人にシャーレの制服と刀…」

「・・・」

 

そこまで外見的特徴を知っててなぜ…

 

 

 

「会えてよかった、これ!アヤネちゃんからの手紙です!どうかアビドスを助けてください!」

 

お願いします!と突き出された手紙を受け取る

アビドス…あの砂漠か?

 

 

 

「分かった、解決できるかどうかは分からないがまずはアビドスに行こう」

「え。そんなあっさりいいんですか?」

 

「ああ、だがその前に君からも話を聞きたい

…というか直接届けにくるのなら手紙なんか使わずとも君が口頭で伝えれば良かったのでは?」

「・・・あっ」

 

本当に大丈夫か…?

 

 

 

「で、でもおかげで先生と会えたから大丈夫!アビドスには私が案内しますので!」

「頼む、我は一度準備をしてくる」

 

エレベーターを降り、部室へ戻る

このアビドス生を下で待たせておこうかとも思ったがどうにも不安で目を離せず結局部室まで連れて行った

 

「ここがシャーレ…」

「………」

 

シッテムの箱の充電は充分、飲料水と食料は少し多めに持って行くか

おっと砥石も忘れずに。

手紙は道中で読んでおこう

 

「準備は終わった、行くとしよう」

「はいっ!」

 

 

 

そして…

 

 

 

「地域の暴力組織に狙われている?」

「はい…今まではみんなで力を合わせて追い返してたんですけど…弾薬とか色々補給が無くなっちゃいそうで…」

 

「そいつらの狙いは?何故狙われるのかは分かっているのか?」

手紙には『複雑』としか書いてなかったが説明できなくともなんとなく知っているように感じた

 

 

 

「ええと…そのぅ、ホシノちゃんから聞いてもらえますか?私が説明するとややこしくなるからやめてって言われてて…」

「・・・ますます分からん、なんで他の生徒に任せなかったんだお前は」

「ひぃん…」

 

 

 

電車を乗り継ぎ、シャーレを離れてアビドス自治区へ

一応アロナに事前調査を頼んでおり、アビドス自治区がとんでもない広さであることは既に聞いていた

 

故にアビドス自治区の地図を引っ張り出して来ていたのだが…

 

「…あまり役に立たんな」

 

飲食店等を目印にしようにも地図の中で生き生きと営業している店は現実には反映されておらず、せいぜい住宅地があるくらいだ

どうやら古い地図だったらしい

 

 

 

「ひぃん、すみません…私のせいで…」

ちなみに彼女も地図を持って来ていたが我の地図より古い物だった

どうやってシャーレまで来れたのかますます謎である

 

まずいな…

人に聞こうにも住民すらいない、冷静に考えて住宅地なのにここまで人がいないものなのか…?

 

 

 

「携帯電話は?」

「あるけど…あっ!そうだ!迎えに来てもらえばいいんだ!ホシノちゃーん…あれ?」ポスポス

 

「………持っているのか?」

「ちょ、ちょっと待ってね?きっとあるから…」ポスポスアタフタ

 

 

 

 

 

「・・・」

「・・・」

 

 

 

 

 

「・・・大丈夫か?」

「ひぃん、どこかに落っことしたかも…」

「わ、分かった、なら電話番号を教えてくれ

我の端末を使おう」

 

「任せてください!ええとホシノちゃんの番号は008の…」

「………」ポチポチ

「あれっ、800だっけ?いや080だったかな…」

 

「・・・」

「わ、忘れちゃった…うわぁん!ホシノちゃーん!」

 

 

 

街の中で2人揃って遭難というまさかの状況が現実になりつつある、まずいな

頼みのアロナもここ最近のアビドス自治区のマップは取っていなかったらしく八方塞がりだ

 

「ん?」

 

ふと向こうのほうで何かが動いた

2輪の車、いや自転車だ。ここに来て3時間、初めての通行人

 

 

 

「あっ!シロコちゃんだ!シロコちゃーん!」

どうやら知り合いらしいが…気付かずに行ってしまった

 

「今の生徒、道を知ってるか?」

「うん!すごく詳しいよ!」

「ならいい、追うぞ」

「え?」

 

 

 

この子には悪いが正直全くアテにできない、なんとしても今の生徒に追いつかなくては

 

即座に駆け出して今の生徒を追う

しかし…

 

 

 

「ま、待って──ぎゃふん!」

後ろで派手に転ぶ音…

仕方ない、ここで見失うわけにはいかん

 

「担ぐぞ」

「え?わっ!?」

 

涙目になってうずくまる彼女を脇に抱え、全力で駆ける

2回角を曲がられたら見失う、道を辿る余裕は無い!

 

 

 

ブロック塀に足を掛け、屋根の上へと駆け上がりさっきの生徒を探して──いた。

 

「ひぃーん!?怖い!」

「我慢しろ」

 

屋根から屋根へ飛び移りながら遥か前方を走る生徒との距離を詰めて行く

速いな…普通の自転車じゃなさそうだ

 

 

 

「ん…?…ん!?」

振り向いた少女と目が合った

「よし、気付い「ん!!!」

 

 

 

これで解決かと思った瞬間、自転車の少女が撃ってきた!

空いた片手で刀を抜き、一発残らず叩き落として道路に飛び降りる

 

「ん!!??」

「ひぃん、シロコちゃん私だよぉ…」

 

驚きながらも今度は脇に抱えている彼女に気付いたらしい、これで今度こそ──

 

 

 

「ん、誘拐犯をやっつける!」

今度は急停止して向かってきた、ご丁寧にやる気満々らしい

 

「待て、我は──」

「極悪誘拐犯はこの場で叩き潰す、先輩は返してもらう!!」

 

問答無用か、ならば仕方ない

 

「待ってシロコちゃん!ギュメイ先生も落ち着いて──」

「『しっぷう突き』」

 

構えられたライフルを貫いて破壊、そのまま気絶させようと峰打ちを放ったがこっちは避けられてしまった

 

 

 

「シロコちゃん落ち着いて!彼はシャーレの先生だよ!アビドスを助けにきてくれた人!」

「ん、嘘。多分先輩は騙されてる」

「我は騙してなどいないが…」

むしろこんな歓迎を受けてこっちが騙されたんじゃないかと思いたい

 

 

 

「ひぃん、今度はちゃんと本物だよう…」

・・・今度は?

 

「…なら証拠を見せてほしい、シャーレの先生なら身分証とか持ってるはず」

「これか?」ヒラッ

「んっ…?………ホントだ」

 

 

 

顔写真付きの身分証を渡したところでようやく目の前の少女から殺気が消えた

やれやれ…いきなりトラブルとはな

 

 

 

「アビドス生徒、奥空アヤネの支援要請を受理してやってきた連邦捜査部顧問のギュメイだ

アビドス高等学校に用がある、案内して欲しい」

「ん、分かった。…でもそれなら先輩に聞けば良かったんじゃ──」

 

「ひぃん、ごめんなさいシロコちゃん、実は…」

「ん、いい。全部察した」じゃあ行こう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ただいま」

「おかえりなさいシロコちゃん!…と、ユメ先輩!ホシノ先輩が物凄く心配してましたよ!」

「ひぃん、みんなごめんね…」

 

 

 

「あれ?そっちの大人は…?」

「連邦捜査部シャーレから来たギュメイだ

奥空アヤネという生徒はいるか?」

「シャーレから?ということは支援要請が受理されたんですね!」アヤネちゃーん!

 

「は、はい!私です!」

「手紙を読んだが具体的にどんな問題が起こっているか聞きたい、解決できるとは限らないが力は尽くそう」

「分かりました!」

 

 

 

「ねぇねぇ、話すならホシノちゃんも呼んだ方がいいんじゃない…?」

「ホシノ先輩はユメ先輩を探しに出かけたきり戻ってませんよ

一応帰ってきたことは伝えましたけど中々既読が…」

「ひぃん」

 

「とりあえず自己紹介から行きましょうか、私は

 

 

 

ダダダダダダッ!

 

 

 

「なんだ?」

「あっ!あいつら…!」

 

外から銃声、数はそこそこ多い

 

「奴らは既に弾薬の補給を断たれている!今こそ襲撃して校舎を占領するんだ!」

 

 

 

「カタカタヘルメット団!…こんな時に!」

「撃退しましょう!シロコちゃん!」

「ん、ごめん私は無理」

「なんで──あ。」

 

 

 

ギュメイのしっぷう突きで破壊されたライフルを見せながら狼耳の生徒が言う

原形こそ留めていたがちょっと突っついただけでバキンと折れそうなほど抉れており、どう見ても使用は不可能だった

 

 

 

「ホシノ先輩も戻ってきてないし…ど、どうしよう!?」

「予備の銃はもうありませんし…手榴弾だけでは焼石に水ですね

ギュメイ先生、補給物資は?」

 

「届くまで少し時間がかかる、すぐには無理だ

…ところで外の連中は?あれが手紙にあった暴力組織か?」

「そうよ!」他にもいるけど!

 

 

 

「分かった、少し斬ってくる

お前たちはここから出るな」

「え!?」

 

持ってきた荷物を置いて外に出る

…組織という割には思ったほど多くない、この程度なら数の力で押し負けるようなことはないだろう

 

 

 

「待ってギュメイ先生!危ないわよ!」

「ん、まってセリカちゃん。ここは先生に任せよう」

 

引き留めにきた猫耳の生徒を狼耳の生徒が止める

 

「ありがとう。…すまない、名前は?」

思えば道案内の時から名前を聞いていなかった

「シロコ。砂狼シロコだよ先生」

「そうか、ありがとうシロコ。他の生徒たちには校舎から出ないように言っておいてくれ」

「分かった、ピンチになったら教えて」加勢する

 

多分ならないと思うけど、と言い残してシロコは校舎内へ

 

「さて」

 

なんだかんだ実戦は1ヶ月ぶりだ、一応殺さないよう気をつけるとしよう




ギュメイ将軍からドロップする魔剣士のレイピアが時期的に微妙なのはパパスのつるぎと同じ現象だと思ってる作者のルルザムートです、ハイ。

前回のワカモ戦…戦?で『あれ?』と思われた読者の方に説明しておくとドラクエ9本編のギュメイ将軍はしっぷう突きを覚えていません、流石に火炎斬りとマヒャド斬り、魔神斬りだけではね…ということで覚えていたことにさせてもらいました。

剣で槍の技を?と思うかもしれませんが彼の代名詞たる魔神斬りだって斧の特技ですし多少はね?

この先も少しだけ本編に無い斬撃技が増える予定ですが彼の代名詞たる魔神斬りを超える剣技は出ないとだけ。ギュメイ将軍と言えば魔神斬りだからネ!
…まぁ7つ全部集めるまで書くとすれば『究極の必殺剣』や『剣の秘伝書』を持ち出すかもしれませんが。

それと…『彼女』ですがもうガッツリ出すので修正不可能です、手遅れかも知れませんがアビドス3章ネタバレがマズい方は本作品を読まないことをオススメします

えーとあとは小説情報をちょっと更新、せっかく対策委員会編全部書き終わってるんだから『毎日投稿』というタグをつけました
7月以降の仕事がハードになりそうなので対策委員会編が終わったら多分外すでしょうがそれまではこの素晴らしい4文字をどうか飾らせてください…!
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