投稿時点で対策委員会編は全て書き切っているので少なくともそこまでは毎日投稿できます
それ以降は…一応プロット自体はざっくり作ってますが書くかどうかは未定です。とりあえず対策委員会編まで投稿して評価や感想等の反応が良さそうなら続きも書こうかなって感じで。
この二次創作の方針としてはとにかく『ギュメイ将軍をカッコよく!』です
というのも武人でケモノで劇強でイケメンで…と好きなところをあげ出したらキリが無いくらいカッコいいキャラクターなのにドラクエ9本編では殆ど出番がないという惜しいお方…
その上ドラクエ9自体が10年以上前のゲームということもありギュメイ将軍メインの話は殆ど無いという…ならもう自分で書くしか無いよねってことで。
生徒の指揮は本編先生のように上手くはありませんが元軍人としての視点や考え方、自ら前線に立って手に入れた経験やガナン帝国と共に歩んだ記憶とそれによって形成された価値観、そして一本の刀を手にキヴォトスを放浪していきます
1人でも多くの読者にギュメイ将軍のカッコよさを知ってもらいたいのでもしカッコいいと思ったら感想などを送ってくだされば嬉しいです
ギュメイ将軍イケメン…という想いが共有できたならば作者はものすごく興奮しますので。
前置きが長くなりましたがプロローグ!お楽しみください!
四度目
………
虚無。何もない真っ白な空間
ウォルロ村の守護天使の助力で未練を断ち切った我は空へと還り、現世ではないどこかへと流れていた
先にあるのがなんなのかは分からない、ただ少なくとも天国で無いことは確かだろう
300年前グレイナルに討ち取られた時もウォルロ村の守護天使に討たれた時も、死後自分がどこへ行くかなんて考えたことが無かった
ただただ仕えるべき主を残して逝く不義への懺悔しか考えていなかったが…そうか、これが死後の世界か
コツ…
そんな場所に訪れた者がいた
「………誰だ?」
天使…ではない、気配は近いが同一ではない
おそらくはもっと上の存在──
「私は女神セリシア、創造神グランゼニスの娘にして神の国を治める者」
女神と来たか、天使の存在を知った時に話は聞かされていたがまさか実在するとはな
「女神がこんな場所に何の用だ?女神自ら我を裁きに来たか?」
現界した天使をゲルニックと共に数えきれないほど斬り捨て、贄にしてきた。向こうから見れば他に類を見ない大罪人だろう
「いいえ」
しかし女神は首を横に振る
違うのか?だが他に動機が思い当たらないのだが
「剣士ギュメイ、貴方の魂が還る前に引き留めたのは貴方を裁くためではありません
貴方の力を借りたいのです」
「っ?何を、言っている?」
女神の口から飛び出したのはあらゆる思考を裏切る一言だった
力を借りる?女神がこの我に?
「我をからかっているのか?」
「本気です。言葉に一切の虚偽は無いと父、グランゼニスに誓います」
「なぜ天使を頼らない?ウォルロ村の守護天使ではなく既に死に絶えた我の元に来た理由はなんだ」
「彼には星空の守り人としてあの世界を守ってもらう仕事があります。守人である彼を世界の外に出すわけにはいかないのです」
どうも言っている意味が分からない、何かしらの理由でウォルロ村の守護天使を頼れない理由があるのは分かったがそれだけだ
「貴方には見せたほうが早いでしょう…これを」
「!!」
女神が手を広げるとそこに現れたのは
陛下が求めてやまなかった願いを叶える黄金の果実、ガナンの兵士や我ら三将軍が陛下のために追い求め、ついに手に入れられられなかったもの。そのひとつが女神の手に──
「貴方達ガナン帝国が奪おうとしていた女神の果実です。全ての果実はウォルロ村の守護天使とその師の働きによって回収されましたが…
どういうわけか回収したはずの果実が今になって世界の外に落ちてしまった
貴方にはその果実を全て回収して欲しいのです
無論ただとは言いません、引き受けてくれるのならば果実を1つ貴方に譲りましょう」
「なっ…」
どういう風の吹き回しか、よりにもよってガナン帝国軍三将の一角を担っていた我に女神が果実を差し出すなど…
捧げる相手がもういない以上、果実自体に興味は無かったがそれ以上に女神の動機が気になる
「バカな、何を考えている?お前達はその果実を取り返すためにあれほど大勢の天使を下界に向かわせたのでは無かったのか?」
牢獄や帝国城地下に投獄された天使は我が知るだけでも数百人は下らない、それほどの犠牲を出してまで回収しようとした果実をなぜ…?
「その通りです、そしてそれを魔帝国ガナンの将軍に譲るなど絶対にありえない。
ですがそれがありえなく無くなった理由が2つできてしまった」
「…それは?」
「ひとつは存在意味です。果実には願いを叶える力がありますがそもそも果実自体の存在意味は彼を神の国に招いた時点で終わっています
地上から回収しようとさせたのは悪用されるのを防ぐため」
「…我が悪用するとは考えなかったのか?」
「もちろん考えました、ですが──ある天使が『彼は悪用しない』と強く声を上げたのです
これが2つ目の理由。」
ボーーー…
「汽笛…?」
「私は下界の人間の誰かにこの使命を授けるつもりでした。ですが彼の推薦を受け、こうしてここに来た」
遥か向こうから何かがやってくる
黄金の、列車…ゲルニックの言っていた天の方舟か?
線路も無いのに列車は走り、やがて車輪の間から蒸気を吹き出しつつ女神に寄り添うように止まる
誰かが降りてくる…
「ちょ、ちょちょちょちょいちょい待ち!確かにソイツは帝国軍にしては割とマトモだけどガッツリ敵よ!?今からでも他のヤツ探したほうが「サンディ」
「…ウス」
やたら喧しい褐色の…虫のキメラ?みたいな生物が飛び出してきたかと思えば引っ込んでいった
そして入れ替わりで来たのは──
「お前は…」
2度も我を打ち負かしたウォルロ村の守護天使だった
まさか推薦というのは
「ギュメイ将軍、未練を断ち切って空へ昇った貴方を引き留めてしまったこと、本当に申し訳ないと思ってる。でもどうか力を貸して欲しい」
「…お前は勘違いをしているぞ。我はどこまでいってもガナンの剣士でありガナサダイ皇帝陛下に忠を誓う者だ。
世話にはなったが仮にここに陛下がいて『女神と天使を斬れ』と命令すれば相手が恩師であろうと躊躇なく斬り捨てる…そんな男にお前は何かを頼もうとしている、よく考えろ」
「うん考えたよ、僕はギュメイ将軍に頼みたい
世界の外に落ちた女神の果実を集めて欲しい」
間髪入れずそう返してくる彼に少々面食らう
本当にこれでいいのかという質問に迷いなく返してくるとは…
「でもこれはお願いだ、強制はしたくない
ガンベクセン王の件なら気にしなくていい、せっかく未練が無くなったあなたを縛りたくはないから…もし嫌なら方舟に乗って。そうすれば今度こそあなたの魂は空に還る
でももし、もし引き受けてくれるのなら──」
「こっちの電車に乗ってください」
「む…」
いつの間にか黄金の列車とは別に鋼の列車も止まっており、ギュメイを挟むように鎮座していた
入口と思しき場所の近くには天使のものとは似て非なる光輪を頭部に浮かせた空色髪の少女が手招きしている
彼女も天使なのか…?気配は人そのものだが…
「──
「はい。そちらの…ギュメイさんを迎えに来ました」
「待ってください、まだ彼が行くと決まったわけじゃ「分かった、我がやろう」
詳しい事情はどうあれ彼には恩がある。
気にするなとは言ってくれたが受けた恩を返さないのは義に反するだろう
「…いいの?」
「ああ」
「戻って来れる保証は無いんだよ?」
「既に3度も死んだ身だ、今更戻る場所など無い。
…帰りたい理由も、もはや無いしな
女神よ、ウォルロ村の守護天使から受けた恩に報いるためその話を引き受けよう」
「感謝します。」ではこれを
女神から果実を受け取る
…イザヤールという天使が持ってきた物と瓜二つだが偽物だったあちらとは違い段違いの力が秘められているのが分かる
陛下が血眼になって求めたのも頷ける
「果実の力で貴方の肉体を元に戻しました、流石に300年前のものを復元することは難しいので魔獣体ですが…」
「構わん、剣が振れれば充分だ」
「引き受けてくれてありがとうギュメイ将軍、果実の力はそのままだと不完全だから向こうにつく前に食べて身体を安定させた方がいいよ」
「分かった」
久しぶりに取り戻した肉体を軽く動かしてリハビリ
…問題なさそうだ
「話は纏まりましたか?」
「ええ、こちらの世界からは彼…ギュメイを送ります」
「分かりました、ではギュメイさんこちらへ」
「ああ」
空色髪の少女に連れられ、鋼の列車へと乗車する
黄金の列車と違って車両を牽引する車軸が見当たらないが動くのだろうか?
「待ってギュメイ将軍!」
「どうした?」
「これを」
駆け寄ってきた守護天使が差し出したのは一本の刀でそれには見覚えがあった
「ガナン帝国城で貴方が使っていた刀だよ、新しい刀を用意するか迷ったけど…」
我が三将軍任命式でガナサダイ皇帝陛下から賜った魔剣士の刀だった
「いやこれでいい、ありがたく使わせてもらおう。剣であれば得物は選ばないがそれでも手に馴染んだ刀の方が振りやすいのも事実だ」
鞘と一緒に受け取り、今度こそ列車へ。
「聞きなさいギュメイ、あちらの世界に散らばった果実は全部で7個です
先も言った通り既に存在意義はありませんが悪用される危険がある以上は回収せねばなりません」
世界中に散らばるたった7個を見つけ出せ、か
…長い旅になりそうだ
「ギュメイ将軍、女神の果実は願いを叶える力がある…たとえ本人にその気が無くても果実は心の奥底まで読み取って無理矢理にでも願いを叶えようとする作用があるんだ
ある魔物は恐ろしい呪術師に変貌したし、人の役に立ちたいと願った神官は魔人に姿を変え、時には大富豪の持つ人形に命さえ宿らせた
あっちの世界の人がどんな人たちかは知らないけど、もし果実を食べてしまったら大変なことになる
向こうについたら違和感を探して、果実の周りには必ず急激な変化が起こるはずだから…」
「分かった、覚えておこう」
現世では見なかった構造の扉が閉まり、列車が動き出す
窓越しに見える女神と守護天使に見送られ、鋼の列車はギュメイを乗せてこの世界を離れた
自分と空色髪の少女以外誰も乗っていない列車は心地よく車内を揺らしながら何処かへと向かっていく
「引き受けていただいたこと、重ねて感謝しますギュメイさん」
「我の意思だ、気にするな
…それよりこの列車はどこに向かうのか聞きたい」
「キヴォトスという名前の学園都市です。…とはいえここで話した内容の殆どは忘れてしまうと思いますので説明は別の生徒から聞いてください」
「生徒?それに学園都市とはどういう意味だ?」
まさかエルシオン学園のような場所で教鞭を取れと言うつもりでは無いだろうな
荒事ならば剣一本で事足りるがこういうことはゲルニックの方が…いや奴は別方向で危険か
「………すぐに分かりますよ先生」
列車が、停止した
ギュメイ将軍には尻尾があるべきだと思っている作者のルルザムートです、ハイ。
今までいくつか書きましたがこの二次創作は割と気に入ってる力作です
とはいえへっぽこss書きの自分がどこまでギュメイ将軍のカッコよさを引き出せるか…
ともかく今日から毎日18時ごろ更新していくのでなにとぞよろしくお願いします!