「結婚」「配偶者ビザ」がスパイのツールになっている
ただ、これはかつて中国がまだ貧しかった時代の話です。たとえば、天安門事件以前、中国の地方では生活が困難だったこともあり、「日本人と結婚して日本に定住したい」という中国人女性が少なからずいました。
しかし、現在では、中国の経済水準が上がり、事情が変化しています。最近では、バーで働く女性に対し、国家情報法のもと、「国に協力せよ」「男性に接近しろ」と命じられるようなケースも見られます。つまり、もはや“自発的な結婚希望”というよりも、“国家命令に基づいた接触任務”の色合いが強くなっているのです。
このように、結婚や配偶者ビザという制度そのものが、スパイ活動にとって極めて有利なツールとして機能している現実があります。
ビザの更新を頻繁に行う必要がなくなれば、長期的な活動や日本での拠点構築が格段にしやすくなるのです。