BLUE ARCHIVE -SONG OF CORAL-   作:Soburero

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チキチキ!カルテル直撃捜査!
弊キヴォトスの先生割と迂闊だから、攫われないと良いね!

エイプリルフール?知らんな。


EX.3.もっとスリルを

 レイヴンから依頼を受け取って翌日。

 カンナとコノカからたっぷり怒られた後、話を聞きつけたリンからも「護衛を付けろ」とさらに絞られた先生。

 己の迂闊さを反省しながら向かった先は、便利屋68の事務所。

 彼女たちはその職業柄、主に望まぬトラブルを引き起こす体質によって、キヴォトス中を転々としている。

 更に付け加えるならば、傭兵としての彼女たちは腕利きなのだ。

 故に、今回の件について何か聞いているのではないかと、先生は踏んでいた。

 先生はドアを3度ノックし、返事が返って来てからドアノブをひねる。

 

 ”アル、こんにちは。アポ取らずに来ちゃったけど、迷惑じゃ無かったかな?”

 

 「まさか!あなたはうちの経営顧問だもの。そんな水臭い事言わないで頂戴!」

 

 ”ありがとう。アルは優しいね。”

 

 「じ、仁義を通しただけよ!アウトローとしてのね!」

 

 笑顔で出迎えてきた少女の、桃色の美しい髪を優しくなでる先生。

 便利屋68の社長である陸八魔アルは、それをまんざらでもない様子で受け入れる。

 本来であれば、もう3人の社員が先生を取り囲んでいるのだが、今は別件で席を外している。

 気恥ずかしい気持ちを払うべく、咳ばらいをしたアルは、出来るだけカッコイイ表情を作り先生に向ける。

 

 「それで、何か御用?もしかして、私達に仕事があるのかしら。」

 

 ”そんな所、かな。今調べてることがあるんだけど、それがブラックマーケットのあるカルテルの事で。”

 ”便利屋の力を貸して欲しいんだ。”

 

 「カルテル……?どうしてそんなものを調べてるのよ!危ないわよ!」

 

 ”それが、レイ、ある子から、そのカルテルを調べて欲しいってお願いを引き受けちゃってさ。そのカルテルが、傭兵を使って賭けをしてるんだって。”

 ”その子だけじゃなくて、便利屋とかヘルメット団とかも巻き込まれるかもしれない問題なんだ。”

 

 「傭兵で賭け……。う~ん……。確か、カヨコがそんな事を言っていたような……。」

 「……そういえば、アレかしら。」

 

 アルはオフィスデスクの上に乗せていたノートパソコンを開き、タッチパッドを使ってあるメールを探す。

 それをアルの横で見ている先生は、関係ないと思われるメールを忘れるように努めながら、怪しいメールに目を光らせる。

 過去に受けたであろう依頼のメール、依頼達成のお礼、商材やアクセサリーを売りつけようとする迷惑メール。

 事が終わったら、フィルターの掛け方を教えよう。

 そう考えながら眺めていると、アルは先生にパソコンの画面を向けた。

 

 「先生、これを見て頂戴。最近、こんな依頼が届くようになったの。」

 「うちを指名してくれるのは嬉しいけど、ちょっと怪しいとは思ってたのよ。」

 

 差出人、ラス・アルマス。

 題名は、便利屋68に警護依頼。

 依頼内容は、ある地点で測量作業を行うので、作業完了まで作業員を守って欲しい、というもの。

 仕事の内容自体は、特に怪しい所はない。ただの警護任務にしては、報酬がとても良い事を覗いて。

 

 ”もしかして、引き受けちゃった?”

 

 「その、色々と支払いが迫ってて……!で、でも大丈夫よ!便利屋68の社員達は、ちょっとやそっとでへこたれたりしないわ!」

 

 人差し指を突き合わせながら、歪んだ笑顔で何とか取り繕おうとするアル。

 現在の便利屋68は、いつもの如く金欠に陥っており、融資の返済のために他の3人がこの依頼をこなしている。

 社長であるアルが事務所に残っていたのは、決済書類を作るためである。

 レイヴンから受け取った300万を、早速便利屋のために使うと心に決めた先生だが、一先ず目の前の事象に集中することにした。

 

 ”ラス・アルマス……。覚えておいた方が良さそうだね。”

 

 「もしかして、これが話にあった、カルテル?」

 

 ”かもしれない。今は、手掛かりが足りないかな。”

 

 事実、レイヴンが先生に連絡したのは、最初に出会い、メッセージアプリを送りつけられた時以来である。

 カンナ達ヴァルキューレも、ブラックマーケットの内情に精通しているとは言えず、先生もまた、ブラックマーケットに伝手を持っていないのが現状。

 アルもそれを薄っすらと把握しているので、この回答にたどり着くのは自然な事であった。

 

 「……先生!もし迷惑じゃ無ければ、手伝わせて頂戴!」

 

 ”いいの?他の仕事の予定は?”

 

 「大丈夫よ!私だけ置いてけ、んんっ!顧客の相手をしていたから!そろそろ椅子から離れたいと思ってたところよ!」

 

 ”それじゃあ、便利屋68にカルテル調査の協力を要請します。”

 

 「あら、水臭い。あなたからの仕事なら、タダでも引き受けるわ。」

 

 ”その心は嬉しいけど、報酬はちゃんと払うよ。仕事は報酬を必ず受け取れって怒られたばかりだし……。”

 

 「なら、うちの流儀は覚えてるわね。前金は不要。全額、成功報酬よ。それでいい?」

 

 ”もちろん。それじゃあ早速――”

 

 契約成立の握手をしようと先生が手を伸ばした瞬間、バタンと乱暴に開けられるドア。

 転がり込んできたのは、血まみれのハルカを抱えたカヨコと、足を引きずっているムツキだった。

 命からがら。ラス・アルマスからの依頼をこなしていたはずの3人は、そんな言葉が似あう状態だった。

 

 「ハァ……!ゴメン社長、しくじった……!」

 

 「ムツキ!カヨコ!ハルカ!」

 

 ”ボロボロじゃない!何があったの!?”

 

 「話は後!まずは病院に連れて行くわよ!先生、手伝って!」

 

 ”分かった!救急車呼ぶね!”

 

 アルはすぐさま3人に駆け寄り、ハルカを抱えてソファーに寝かせる。

 先生もムツキに肩を貸し、ハルカの反対側にあるソファーへ座らせた。

 カヨコもフラフラとソファーの角に手を付き、すぐに先生が脇を抱えてそっと座らせる。

 先生が救急車を手配している間に、アルは救急箱を取り出して机に置いていた。

 

 「ごめんなさいごめんなさい……!役立たずでごめんなさい……!迷惑かけてごめんなさい……!」

 

 「あなたはよくやったわハルカ!こうして帰って来たじゃない!」

 

 ”カヨコ、ムツキ、どこが痛い?”

 

 「もう、全身……。ぎゅーってしてくれたら、治るかも……。」

 

 ”治ったら、思いっきりハグしてあげる。今は痛いだろうけど、ちょっと我慢してね。”

 

 泣きじゃくるハルカの頭の傷口にガーゼを当て、タオルで軽く締め付ける。

 いつも通りの調子を装うムツキは左足が折れていたので、古雑誌を当て木に軽く固定。

 カヨコは右肩が外れている。これ以上動かさない様にしつつ、救急箱の三角巾で腕を吊る。

 先生とアルが3人の応急処置を進めている時、カヨコが持ち帰った情報を報告する。

 

 「……社長、先生……。レイヴンだよ……。私達を、やったのは……。」

 「罠だったのかは分からないけど、もう、ラス・アルマスからの仕事は、受けない方が良い……!」

 

 「もし罠にはめたのなら、こっちからお断りよ!ほら、じっとしてて!」

 

 応急処置が終わったタイミングで、事務所の前に救急車が到着。

 アルが救急隊を事務所まで誘導すると、10分と立たず3人は病院へと運ばれていった。

 ストレッチャーに乗せられた友人達を見つめ、ギリギリと手を握りしめるアルに対し、先生は彼女の背中を優しく叩くことしか出来なかった。

 

 ――――――――――――――――――――――――――――

 

 このまま待っていても仕方がないという事で、アルを連れてブラックマーケットに訪れた先生。

 その道中、先生はこれまでの経緯を全て話すことにした。

 カルテルの調査はレイヴンから依頼された事、彼女はそのカルテルを潰したがっている事、レイヴンは今も独立して動いている事。

 相変わらずの安請け合い癖にアルはため息をつくが、それがこの大人を“先生”足らしめていると、深く追求しない事にした。

 

 「レイヴンからの依頼だったのね。だから、うちの子達が狙われたのかしら……。」

 

 ”かもしれない。カルテルの話に乗る、とは言ってたからね。みんながやられたのは、依頼で衝突したからかも。”

 

 「それだけなら、私も気にしないわ。こういう仕事をしていれば、よくある事だもの。」

 「それはそれとして、社員達をあれだけ痛めつけたのよ。お返しに1発撃ち込まなきゃ気が済まないわ!」

 

 滅多に見ない怒りに満ちた表情でライフルを掲げるアル。

 彼女の怒りは正当なものだった。故に先生も、その怒りを諫めようとしなかった。

 

 ”私からも、やり過ぎない様に伝えてみるよ。”

 

 「ありがとう、先生。今は、仕事に集中しましょ。」

 

 ”そうだね。ラス・アルマスの名前が手掛かりになるだろうけど、誰かに聞いて話してくれるかな?”

 

 「どうかしら……。私達は依頼主としてでしか、その名前を聞いたことが無いの。知っていそうなのは、誰かしら……。」

 

 ブラックマーケットの屋台街。喧騒に満ちた場所を歩きながら、先生は考える。

 移動中、カンナ達にラス・アルマスを調べるよう伝えたのだが、未だ返信は届かない。

 しょっちゅう騒ぎを起こしている連中であれば、必ずカンナ達の耳に入るだろう。

 もし情報が少なければ、ごく最近活発になったと考えていい。

 

 ”ん……?あそこに居るのは、確か……。”

 

 「何だか、見覚えがあるわね……。」

 

 ドアが開けられた倉庫の中に、見覚えのあるウェーブのかかった金髪。

 彼女は鍛え上げられた大きな体をトタンの壁に預け、両手でスマホを握っている。

 その傍には、本来個人が武器として使えるものではない重機関銃が、壁に立てかけられていた。

 2人の取り巻きを連れている彼女に、先生は臆することなく歩み寄る。

 アルは先生を引き留めようとしたが間に合わず、仕方なく後ろについていくことにした。

 

 ”こんにちは、アケミ。総連合会以来かな。”

 

 「あら、こんにちは。確かに、あの時以来ですわね。」

 

 ”あの時は、自己紹介出来てなかったね。私は、連邦捜査部シャーレの顧問。気軽に、先生って呼んでね。”

 ”この子は、便利屋68の社長、陸八魔アル。私の調査を手伝ってくれてるんだ。”

 

 「あら、これはご丁寧に。私、栗浜アケミと申します。以後、お見知りおきを。」

 「初めまして、陸八魔社長。御社の活躍、かねがねお伺いしております。とても腕がいいと評判なのですよ。」

 

 「えっ、ええ。ご丁寧にありがとうございます。」

 

 詰め寄ろうとした取り巻きを手で制し、先生とアルに向け、赤いスカートの両端をつまんで挨拶するアケミ。

 想定外の対応に、アルも反射的にカーテシーを返す。

 その直後、顔を引きつらせたアルは、先生に耳打ちする。

 

 「……ちょっとちょっと……!七囚人と知り合いなんて聞いてないわよ……!?」

 

 ”サオリのバイトを手伝ってた時に、色々あってね。その時に知り合ったんだ。”

 

 そう、栗浜アケミは七囚人の1人、ヴァルキューレに甚大な被害をもたらした『伝説のスケバン』なのだ。

 しかもその本人、先生と面識がある上に、先生はそれを何とも思っていないときた。アルが驚くのも無理はない。

 そんなアルと先生の様子が気に入らなかった取り巻き2人が、両手をポケットに突っこんだまま睨みつけてくる。

 

 「オイオイ。なぁ~に姐様の前でひそひそ話してんだ?アァ~ン?」

 

 「おやめなさい。このお2人は客人です。」

 

 「ウッ……。スンマセン……。」

 

 すぐさまアケミがスケバン達をいさめ、2人もきちんと先生とアルに頭を下げた。

 先生はすぐ彼女たちの非礼を許したが、アルは自分の常識から外れた光景に、先生とアケミを交互に見やっていた。

 

 「それで、先生。私たちに何か用があって、ここを訪ねたのでしょう?」

 

 ”そうなんだ。調査の一環で、少し聞きたい事があって。今良いかな?”

 

 「もちろんです。喜んで協力いたしましょう。」

 

 ”ありがとう、アケミ。実は、あるカルテルについて調べてて、傭兵同士を潰し合わせようとしてるみたいなんだ。”

 ”最近、変な依頼は届かなかった?簡単なのに、報酬が凄く良いとか。”

 

 「ああ、なるほど……。実は、今請け負っている仕事がそうなのです。」

 「今の私は脱獄中の囚人。銀行口座など、当然凍結されています。それで少々、収入が必要でして。」

 「怪しいとは思いつつも、お恥ずかしながら、収入の誘惑に耐え切れず、引き受けてしまいました。」

 

 「気持ちは分かるわ。追われる身だと、家賃を払うのも苦労するのよね。」

 

 「ありがとうございます、陸八魔さん。その言葉で、幾分か気持ちが楽になりました。」

 

 ささやかな共通点が見つかった事で、少しだけ親睦を深める事が出来た2人。

 仲良きことは何とやらと、このまま2人に仲良くなってもらいたい先生だったが、本来の目的に意識を引き戻した。

 

 ”その依頼、依頼主はどんな名前だった?”

 

 「先生、それを答えるのは、少々憚られます。協力したいのは、山々なのですが……。」

 

 ”そうだよね。変な依頼が出回ってるって分かっただけでも十分だよ。ありがとう、アケミ。”

 

 先生は軽く頭を下げた後、手帳を取り出し、先の話の要点を書き足す。

 アケミたちにも、依頼が届いていた。怪しいほど報酬が良い。

 手帳をポケットにしまい、アケミたちに視線を戻すと、取り巻きの1人が屋台が並ぶ道路を覗きこんでいた。

 アケミも再びスマホを取り出し、画面を何度も触っている。

 

 「とっくに来てるはずなのに……。姐様、やっぱり騙されたんじゃ?」

 

 「やはりそうなのでしょうか……。依頼主からの連絡もないですし……。」

 

 ”どうしたの?何かトラブル?”

 

 「それが、作業中の護衛を依頼されたのですが、まだ誰も来ていないのです。予定の時刻をとっくに過ぎているのですが……。」

 

 ”それは、変だね……。依頼主に何かあったのかな?”

 

 「もしそうであれば、私達に連絡が来るはずです。何があったというのでしょうか……。」

 

 人差し指を頬に当てるアケミ。顎に手を当てるアル。箱に座って貧乏ゆすりをするスケバン。

 そして、腕を組んで考え込む先生。

 全員ああでもないこうでもないと悩んでいると、道路から聞こえるエンジン音。

 それは轟音を上げながら、この場所に真っ直ぐ近づいてくる。

 それに最初に気づいたのは、普段からスナイパーライフルを使いこなしているアルだった。

 

 「……ねえ、何か聞こえない?」

 

 「……エンジン、でしょうか。」

 

 「装甲車?トラックって話だったろ?」

 

 ”いやな予感がするなぁ……。”

 

 スケバンが音の方向に双眼鏡のレンズを向けると、その眼に映ったのは、道行く人々を跳ね飛ばす勢いでこちらに向かってくる、1台の装甲車。

 覗き穴があけられたガラス部分を覆う鉄板や、バンパーにトゲ付きのドーザーが張り付けられた、荒廃した大地を走っていそうな1台だった。

 当然、先生の嫌な予感は的中し、ドーザーでアスファルトを削りながら先生達の目の前に停車。

 カーキ色に染まった2人のオートマタが運転席と助手席から、後ろから大柄なオートマタが装甲車を揺らしながら降りてきた。

 小柄な2人が装甲車の両脇で銃を抱え、大柄な方は大きく肩を揺らしてこちらに近づいてくる。

 この大柄なオートマタは、キルドーザー。解体作業を専門とする傭兵だ。

 

 「誰が、栗浜アケミだぁ?七囚人の小生意気な嬢ちゃんって聞いてるけどよォ。」

 

 「私ですわ。何か御用ですか?」

 

 「お前かぁ。予想より小せぇな。伝説のスケバンなんだろ?もっとデカイ女だと思ってたぜ!」

 

 詰め寄ってきたキルドーザーに臆することなく、前に出たアケミ。

 そんな彼女の肩を軽く叩き挑発するキルドーザーだが、アケミは意に介さない。

 それどころか、微笑みながら対応する余裕さえ見せている。

 

 「体の大きさだけが強さではありませんわ。それにしても、よく吠える口ですね。心が小さい人ほど、よく吠えると言いますよ。」

 

 「言うじゃねぇか嬢ちゃん!俺のパンチを喰らっても、同じことが言えんのかァ!?アァ!?」

 

 キルドーザーがガツンと打ち合わせた拳から、火花がいくつも飛び散った。

 これほど自信満々に言える理由は、キルドーザーが自身の体を大きく改造しているからだろう。

 全身を分厚い装甲で、両腕をドーザーの名に恥じない鉄塊で覆っている。

 確かにその腕で殴られれば、ただでは済まないだろう。

 

 「私が何か言う前に、あなたの顎が外れると思いますよ。それで、ご用件は何でしょう?」

 

 しかし、キルドーザーの目の前にいるのは、鍛え上げられた鋼の肉体。

 少女でありながら綺麗な逆三角形を描くその上半身は、人間離れした力を生み出し、下半身と骨格がその反動を受け止める。

 事実彼女の筋力は、戦車すらひっくり返せるほどの怪力だ。

 純粋な殴り合いならば、栗浜アケミは頂点に君臨する存在と言って良い。

 

 「もう分かってんだろ!?お前をブッ倒して、俺達が上に行く!俺のための踏み台になれや!」

 「キヴォトス最強はこの俺、キルドーザーだ!!」

 

 「やっちまってくだせぇ、ボス!!」

 

 「なぁ~にが七囚人だ!ボスに叶う訳ねぇだろ!」

 

 「こいつら、好き勝手言いやがって!!」

 

 「ナメんじゃねぇぞペーペー共がよォ!!」

 

 アケミとキルドーザーの取り巻きが威嚇し合い、いつの間にか集まっていた野次馬も大盛り上がり。

 稼ぎ時とばかりに、スナックや飲み物を売る者や、賭けを仕切り始める者まで出る始末。

 

 「なるほど……。それなら、とても簡単で助かりますわ。」

 

 「おっ!なんだなんだぁ!?許してくださいって頭でも下げんのかぁ!?」

 

 「フンッ!!!」

 「グホォ!!??」

 

 アケミは両手を組んで高く振り上げ、全身を使ってキルドーザーの頭に振り下ろす。

 渾身の力で殴りつけられたキルドーザーは、両足が宙に浮くほどの勢いで、顔面を地面に叩きつけられた。

 すぐに地面から頭を引き抜いたキルドーザー。

 その目の前に居たのは、闘争の炎が灯った瞳でキルドーザーを見下ろすアケミだった。

 

 「ステゴロ(殴り合い)、得意なのでしょう?存分にお相手いたしましょう!!!」

 

 「いい度胸だなァ、このクソガキィ!!!」

 

 即座に立ち上がり、右の拳を大きく振りかぶるキルドーザー。

 放たれたジャブを左腕でいなし、カウンターの右ストレートを顔面に打ち込むアケミ。

 瞬間、観客と取り巻き達のボルテージも更に引き上がり、もはや状況は収拾不可能となっていた。

 先生の指揮は殴り合いには無用。アルの狙撃の技も、この状況では味方を巻き込む。

 もはや2人にはどうすることも出来ず、ただ事が終わるまで、見守る事しか出来ない。

 

 反面、体格に優れる2人同士の殴り合いは、見ごたえ抜群。

 キルドーザーのワンツーパンチを、アケミは体を左右に振ってかわし、反撃のジャブを分厚い鉄塊が受け止める。

 ボディに迫る鉄塊を打ち払った直後、打ち下ろすような拳がアケミの顔面に直撃。

 だが、たった1発のパンチで彼女は止まらず、お返しと言わんばかりに、深く踏み込んでボディブロー。

 キルドーザーの両足が僅かに浮き上がり、頭が大きく下がった所で、アケミが両手を振り下ろすが、鉄塊によって防がれる。

 その衝撃で、キルドーザーの足元のアスファルトは砕け、突風が観客たちに襲い掛かる。

 アケミの腕を振り払い、アッパーの構えをとったキルドーザーだが、顔面にロングスカートで覆われた膝が直撃した事で中断。

 不敵に笑うアケミを前に、頭を軽く振って構え直したキルドーザー。

 

 今度はアケミが先に動いた。

 一気にキルドーザーへ飛び込み、全体重が乗ったジャンピングパンチをお見舞い。

 即座にワンツーを放ってキルドーザーの動きを封じようとするも、肩から突っ込むタックルで姿勢を崩され、形勢は逆転。

 続けざまボディに2発打ち込むキルドーザーだが、アケミがクリンチの姿勢に持ち込み、ガラ空きの背中に肘を叩き込む。

 肘を脇腹に打ち込んでアケミを押しのけるキルドーザーだが、下がっていた頭に反撃の蹴りがクリーンヒット。

 ほんの一瞬動きが止まったキルドーザーをアケミは逃さず、左、右、交互にフックを4発お見舞い。

 ボディブローでもう一度頭を下げさせ、大きく弧を描くように放たれた渾身のアッパーカット。

 それはキルドーザーの頭に吸い込まれ、装甲を大きくへこませ、カメラレンズを粉々に砕き、中のCPUを大きく揺らす。

 拳を天に突きあげるアケミを前に、腕を上げようとするキルドーザーだったが、パンチを撃ち込まれて程なく、その鋼鉄の背中に土を付けた。

 

 「キルドーザァー……!!」

 

 「「ボスゥ~~~!!」」

 

 「大きいだけでは、私を満足させるには足りませんよ!!」

 

 「さっすが姐様!!」

 

 「いよっ!キヴォトス最強!我らの姐様!」

 

 一斗缶の即席ゴングがガンガンとなり、賭けの胴元がアケミの勝利を告げる。

 自慢の筋肉を見せつけるようにポーズをとるアケミの傍で、2人のスケバンが紙吹雪を散らし、自慢の姐様を華やかに彩る。

 観客たちも賭けの結果と、大質量のぶつかり合いに大盛り上がり。

 2人のスケバンがアケミの名前を叫ぶと、観客もそれに釣られてアケミコールの大合唱。

 戦いの高揚感もあったアケミは、自身の肉体美を色々なポーズでこれでもかと主張する。

 そんな状況故に、アケミに銃を向けようとする2人に気づけたのは、アルと先生だけだった。

 

 「チクショォ……!よくもボスを!!」

 

 キルドーザーの取り巻き2人が、ボスの敵討ちだと銃口をアケミに向けようとする。

 それに気づいた先生は、大声を上げてアケミたちに警告しようと息を大きく吸い込んだ瞬間、先生の隣から破裂音が2発。

 直後2人のオートマタは地面に倒れ込み、先生の隣には、銃口から煙を漂わせる愛銃を握った、アルの姿があった。

 

 ”さすがアル!”

 

 「見事な射撃です。助かりました。」

 

 「楽勝よ。」

 

 銃声で目が覚めたのか、観客の多くが晴れやかな表情で、一部は有り金をスッてしまった悲しみにくれながら退散。

 アケミの頬、キルドーザーにフックを打たれた部分が赤く腫れているのを見た先生は、氷嚢の代わりになりそうなものを探すため辺りを見回そうとした時、そのアケミが先生達に近づいてきた。

 

 「さて、先生、陸八魔さん。私達に巻き込んでしまったお詫びとして、依頼主の名前、お教えいたしましょう。」

 

 ”助かるよ。どんな名前?”

 

 「“アイアンフォージ”です。少なくとも、私が矯正局に入る前は、聞いたことの無い名前でした。舎弟達にも、このアイアンフォージから依頼が来ているようです。」

 「彼らからの依頼は受けない様に、私から伝えておきましょう。」

 

 ”そうして。私も知り合いに伝えておくから。”

 

 「それなら、ラス・アルマスからの奴もやめた方が良いわ。うちの社員達がそいつらに騙されたのよ。」

 

 「情報提供に感謝します、陸八魔さん。社員さんたちにも、よろしくお伝えください。」

 

 一通りの情報交換が済んだ所で、先生はよく冷えたスポーツドリンクとバンダナを買い、ボトルにバンダナを巻き付けてアケミの頬に当てる。

 その後、先生とアケミは連絡先を交換。1度は自身が脱獄囚である事を理由に断ったアケミだったが、当然先生はそんな事など気にしない。

 先生の押しに負けたアケミは、連絡先のモモトークを交換。

 彼女は初めての経験に、口元をスマホで覆いながら乙女の表情で笑う。

 その様子を見て嫉妬の炎を燃やすスケバン2人を、アルは何とか抑え込むのだった。

 

 ――――――――――――――――――――――――――――

 

 アケミと連絡先を交換した後、先生とアルはしばらく歩き回り情報を集めていたが、病院から便利屋3人の治療が終わった事を告げられたアルが、見舞いに行くため離脱。

 見舞いの品をアルに持たせて見送り、先生は調査を続行。

 いつの間にか日が暮れてしまっていたので、流石の先生も警戒し、ブラックマーケットの深い場所に立ち入らない様に歩く。

 あと30分何も見つからなかったら、シャーレに戻ろう。

 先生がそう考えた時、やや細い路地の奥。ネオンの下に見知った顔が2人。

 1人はキャップから紺色の髪が覗き、もう1人は防弾ヘルメットから長い椿色の髪が伸びている。

 左手に下げていた袋の中身が十分な事を確認してから、先生はバイト中の2人に堂々と近づいた。

 

 ”サオリ、こんばんは。調子はどう?”

 

 「好調だ。今の所、何のトラブルも起きていない。」

 

 ”それは良かった。お腹すいてない?差し入れ持ってきたよ。”

 

 「本当か?ありがとう、先生。仕事が終わったら、頂こう。」

 

 アリウススクワッド、錠前サオリ。

 彼女は過去の行いにより、トリニティから指名手配されているが、先生にとって今は関係の無い事。

 先生は袋を広げ、中のおにぎりやサンドイッチをサオリに差し出すも、彼女はすぐに受け取ろうとはしなかった。

 

 ”ラブもどう?好きなのをどうぞ。”

 

 「ありがたいけど、仕事中は飲み食いするなって怒られてんのよ。一々細かいんだからあいつら……。」

 

 ”結構厳しいね。水飲んだりするくらい良いと思うんだけど。”

 

 「そうよね!お金があったら、こんな仕事放り出してやるのに……!」

 

 サオリの隣に居たのは、ジャブジャブヘルメット団のリーダー、河駒風ラブ。

 ウォータパーク、エーギルでの騒動もあり、互いの記憶は新しい。

 同じく袋を差し出すも、サオリと同じように断られてしまう。

 どうやら、依頼主から色々と注文を受けているようだ。

 

 「依頼主が言うに、『警備は見た目も重要』という事でな。その一環かもな。」

 

 「な~にが見た目も重要、よっ!」

 

 眉根をひそめ、足元の小石を蹴飛ばすラブ。

 安めの給料で雇われているのに、ああだこうだと注文をつけられれば、こうもなろう。

 先生がふと首を上げ、頭上のネオンを見てみると、CLUBの文字が煌々と輝いている。

 しかし、2人の間にあるドアからは、僅かに振動が漏れる程度で、音楽が流れている様子はない。

 

 ”そういえば、ここはどんな場所なの?”

 

 「ファイトクラブ。もちろん、違法なね。闇試合させて、その勝ち負けで賭けをしてるんだって。」

 

 「クラブが開いてから、沢山の人がここに来た。繁盛しているようだ。」

 

 「あ~あ。その儲けをうちらにも分けてくれないもんかしら。」

 

 ”……ファイトクラブ。もしかして……。”

 

 違法ファイトクラブ。傭兵同士の潰し合い。それを利用した賭け。

 先生の頭の中で、散らばっていたピースが繋がり始めた。

 PMCを含めた、キヴォトスの傭兵が一般的に請け負う仕事とは、場所の警備や抗争の手伝い、ちょっとした物の奪い合い程度。

 通常、そんな傭兵を意図的に潰し合わせる利点などない。

 しかし、傭兵同士の戦闘そのものを“商品”にした場合は?

 それを利用すれば稼げると気づけるのは、どういう者達だろうか?

 急に顎に手を添え考えこみ始めた先生。

 それを心配したサオリが、キャップのつばを持ち上げ、先生に顔を近づける。

 

 「ん?先生、どうした?」

 

 ”実は、ある子から――”

 

 『こちらエア。シャーレの先生に緊急通信。敵部隊がそちらに迫っています。速やかに移動してください。』

 

 依頼の事を明かそうとした瞬間、唐突に入ったエアの警告が、先生のスマホから路地に響く。

 サオリとラブは反射的に愛銃を取り出し、きょろきょろと音の出どころを探す。

 何処から声が出ているのかを、2人より一足早く理解した先生は、連絡用のスマホを取り出し、マイクを口元へ近づけた。

 

 「なになになに!?誰ぇ!?一体どこから!?」

 

 「敵だと!?そもそもお前は誰だ!?何処に居る!?」

 

 ”エア!敵って誰!どんな奴らで、どのくらいいる!?”

 

 『話している時間がありません。速やかに離脱を。』

 

 ”無理だよ!サオリとラブを置いていけない!”

 

 『……了解しました。敵情報を送ります。』

 『敵は傭兵部隊、“ハンター”。榴弾を搭載したクロスボウが脅威です。炙り出されないよう注意を。』

 

 シッテムの箱が強く震え、何かを受け取った事を知らせる。

 アロナが出してくれた画面には、こちらに真っ直ぐ向かってくる2台のジープが映っている。

 エアは情報を何処から仕入れたのか、部隊編成だけでなく、装備構成まで表示されていた。

 

 「先生!エアとは誰だ!信用できるのか!?」

 

 ”大丈夫!エアは味方だよ!だよね、エア!”

 

 『少なくとも、今は味方です。安心して下さい。』

 

 「それで安心できるかっつーの!!」

 

 ラブからのごく真っ当な指摘が入ったが、エアはそれに答えようとしない。

 先生がもう1度スマホを確認すると、既にエアとの通信は切断されている。

 彼女がこれ以上手伝う気は無い事に内心少し傷つきながら、先生はシッテムの箱の指揮モードを起動する。

 

 「エンジン音が2つ!近いぞ!」

 

 ”迎撃するしかない……!サオリ、ラブ、準備して!”

 

 「了解!指揮を頼む!」

 

 「楽に終わると思ってたのにぃ!こうなったら、思いっきり暴れてやる!!!」

 

 ジープに接近される前に、ラブはクラブ側の、サオリは反対の路地で待機するように指示。

 先生自身はラブからさらに奥で指揮を執る事にする。

 1分と立たないうちに2台のジープが先生達の前で停車。

 文明的な原始人のような恰好をした者達が10人程、ぞろぞろとジープから降り、通りを塞ぐように展開。

 鹿の頭蓋骨を被ったリーダーと思われる1人が、ジープのボンネットに立ち、メガホンを握っていた。

 

 「良く聞け!我々はハンター、狩人たちだ!喜べ、錠前サオリ、河駒風ラブ!今宵の狩りの獲物は、お前達だ!」

 「お前達の剥製が、我々の名声をより高めてくれるだろう!狩人よ、かかれ!!」

 

 リーダーによる口上がひとしきり終わると、ハンター全員がこちらに向かって射撃開始。

 すかさずサオリとラブも応戦する。

 コンクリートの壁がバチバチと叩かれ、角がどんどん砕けていく。

 2人が攻めあぐねている間に、クロスボウの矢がサオリに向けて飛翔。

 通りの地面に着弾し、爆発した。

 幸い射手の狙いが甘く、サオリにダメージを与えることは無かった。

 

 「何が狩人よ!クッサイ口上しちゃってさ!!」

 

 「先生!奴ら素人だ!動きがヘルメット団とそう変わらない!」

 

 「ちょっと!うちらがザコって言いたいの!?」

 

 「いやっ、すまない!そういうつもりは無かったんだが!」

 

 ”とにかく、今は身を守ろう!ラブ!グレネードを投げて!”

 

 「分かった!これでも食らえ!」

 

 ラブが適当に投げた手榴弾は、偶然にもジープの下側へ転がり、爆発。

 ボンネットにそのまま立ち続けていたリーダーごと吹き飛ばした。

 爆風に巻き込まれ何人か転倒したところを、サオリが的確に撃ち抜いていく。

 ラブもショットガンで2人3人とあっという間に倒していき、直接倒せずとも武器を弾き飛ばす。

 相手の残りが3人になった所で、ラブは突撃させ、サオリは彼女を援護するよう指示。

 全力疾走するラブに、1人がクロスボウを向けるものの、サオリの的確な狙撃でクロスボウが弾き飛ばされた。

 更に、ラブに銃を向けていた1人をサオリが怯ませ、その隙にラブが散弾を叩き込み2人ダウン。

 丁度弾が切れたショットガンのバレルを握り、ラブは怯んでいた最後のハンターの脳天にストックを叩きつける。

 フード程度で振り下ろされるショットガンを受け止められるわけも無く、糸が切れたように地面へ倒れた。

 

 「ハッ!狩人って、もっとコッソリやるもんじゃないの!?」

 

 「増援は無い。全員倒したな。」

 

 ラブが倒れたハンターたちを相手に、久々の勝利を誇っている間、サオリは周辺を見回し、増援が無いか確かめる。

 先生も箱で増援が無い事を確かめる。アロナのお墨付きだ。

 先生は2人の元に駆け寄りつつ、差し入れと一緒に買っておいた救急キットを用意する。

 

 ”2人とも、よくやったね!お疲れ様!ケガはない?”

 

 「ありがとう。先生のおかげだ。」

 

 「先生の指揮って、こんなに戦いやすいのね。毎度毎度コテンパンにされるのも、納得よ。」

 

 ”それは、ごめんね。本当は、誰も傷つかない様にしたいんだけど……。”

 

 「あ~、いいのいいの。それが仕事なんでしょ。うちらは不良なんだし。」

 

 ”不良でも、生徒である事に変わりはないでしょ?そんな事で助けるのを止めたくないよ。”

 

 見たところ、2人に大きなけがはなく、顔に爆発の煤が少しついている程度だ。

 一先ず胸をなでおろした先生は、救急キットとシッテムの箱をしまう。

 だが、助けられた当人のはずのラブの表情は、何とも言えないもの。

 ラブは先生を指差しながら、眉を大きく傾けたままの顔をサオリに向ける。

 

 「……サオリ。先生っていつもこうなの?」

 

 「そうだな。私も先生に、何度も助けられた。過ちを犯した、私を……。」

 

 「なぁんか、訳アリって感じね。まっ、突っ込まないでおくわ。」

 

 「ありがとう、ラブ。」

 

 少しうつむき、暗い顔を見せたサオリに対し、ラブはそれを尊重した。

 生徒同士が歩み寄ろうとし、友情がはぐくまれようとしている。

 先生は目の前の景色を即座に記憶へ送り、2人に本題を聞くことにした。

 

 ”それで、少し聞きたいんだけど、今回の仕事の雇い主、誰だった?”

 

 「雇い主か?確か、“バッドランズ・レイダース”の1人、と名乗っていたな。」

 

 「何?まさか、うちら騙されたって事!?」

 

 ”かもしれない。確証はないけどね。”

 ”……今のも、誰かがどこかで、楽しく観戦してたのかもね。”

 

 先生が目線を上げると、そこには都会の光に星が埋もれた星空。

 そのどこかから、微かだが蜂が羽ばたいているような音が聞こえてくる。

 ラブに先生の行動の意図は伝わらなかったが、サオリは優れた聴覚で意図を察した。

 

 「ムカついてきた……!うちらを何だと思ってんだ!」

 

 「大丈夫、きっと先生が真相を突き止めてくれる。そうだろう?」

 

 ”もちろん。サオリ、ラブ。他にも何か分かったら、私に連絡して。対策を練るよ。”

 

 先生は2人と別れる前に、もう一度怪我がないか聞き出し、ラブに心配性だと突っ込まれた後、連絡先を交換した。

 差し入れを2人に預けてブラックマーケットを後にした先生は、スマホを取り出し、カンナとレイヴンにメッセージを送った。

 ラス・アルマスの他に、アイアンフォージ、バッドランズ・レイダースが関わっているかもしれない、と。

 メッセージを送った後、5分ほどでカンナから返信が届いた。

 情報提供に感謝すると同時に、こんな遅い時間までブラックマーケットを出歩くな、とお叱りを受けてしまった。

 先のレイヴンの対応を受け、カンナの独断でヴァルキューレの護衛にコッソリ後をつけさせていたらしい。

 以後気を付けると返事をするも、生徒絡みの事件に関しては信用がないと一刀両断。

 手厳しいなと呟きながらタクシーを捕まえ、紙幣を運転手に渡しシャーレに向かわせる。

 移動中、アルからの3人とも無事という連絡に返事を送っていると、レイヴンから返信がきた。

 ごく短く、『あとで詳細を送れ。』とだけ。

 そっけない返事ではあったが、先生はこれを真実に近づいた吉報と受け止めていた。

 頭の中のスケジュールで、書類仕事をさらに後ろへ送り、新たにレイヴンに協力することを書き込んだ。




何だか不良生徒ドリームチームが完成しそうな予感がします。
大体みんな顔が良いの、投稿者良くないと思う。(小並感)

次回
Showdown
カルテル構成員食い放題ツアー!

次回も気長にお待ちくださいませ……。


やっぱモブが可愛すぎるんだよなぁ、ブルアカ……。
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