高島屋、京都・洛西店を26年8月閉店 黒字化メド立たず
高島屋は14日、洛西店(京都市)を2026年8月3日に閉店すると発表した。1982年4月に開業して40年以上が経過する。24年度は営業赤字になり、25年度以降も黒字化のめどが立たない状況だった。多額の設備投資をしても回収のめどが立たないとし、営業終了を決めた。
同店の売り場面積は8079平方メートル。跡地はマンションや商業施設の候補地として活用するという。近畿エリアを中心にシニア向け分譲マンションを展開する事業者に建物・土地を売却する。
京都市内には、洛西店のほかに百貨店と専門店ビルを一体運営する商業施設「京都高島屋S.C.」がある。高島屋は24年7月末に岐阜店(岐阜市)を閉鎖し、26年1月には大阪の堺店(堺市)を閉店するなど、地方店の営業終了が相次いでいる。
洛西店閉店後の26年9月からは、隣接する商業施設内にサテライト店の出店を計画中だ。売り場面積は40平方メートルほどで、酒類や菓子商品の展開などを想定しているという。
同日開いた決算会見で、村田善郎社長は「地方郊外店は少子高齢化など取り巻く環境は厳しさを増している。百貨店は地域活性化や雇用、生活インフラなど社会的な役割も大きく、こうした形での撤退は苦渋の選択」と述べた。従業員の雇用については「希望する人員については全面的に雇用を守る」と言及した。