万博閉幕から一夜 海外パビリオンは商品無料放出 アクセス電車ガラッガラ
大阪市の人工島・夢洲(ゆめしま)で184日間にわたって開催された大阪・関西万博は13日に閉幕した。一夜明けた14日、前日までの喧騒(けんそう)がウソのように人影もまばらとなった会場に潜入した。 * * * * 弁天町駅から乗り込んだ大阪メトロ中央線はガラッガラ。ゆっくり座って終点で降りたところ、そこは夢洲駅の1つ手前のコスモスクエア駅だった。実は中央線は、この日の始発からダイヤ改正。万博会期中はおおむね2分半に1本の割合だったが、この日から昼間は7分半に1本。そして夢洲行きは2本に1本、つまり15分に1本になっていた。誤ってコスモスクエア駅で回送に乗り込みかけたバングラデッシュ館の同国人スタッフは「電車がなかなか来ない。快適じゃなくなったね」と苦笑いしていた。 夢洲駅に降りたのは、ほとんどが万博スタッフ。一部ではあるが、一般の人もいた。出口のエスカレーターを上がったところにトイレを兼ねた建築物には、公式キャラクター「ミャクミャク」をイメージしたグラフィティ(壁面アート)が描かれている。それを前に、ミャクミャクのぬいぐるみを手にして記念撮影している男女がいた。男性は「僕は会期中、3回しか行けなかった。4、5月にもうちょっと気合を入れて行っとけばよかった」と悔やんでも、文字通り“後の祭り”だ。 会場に足を踏み入れた。オーストリア館前では人だかりができていた。スタッフが「ギブアウェーで~す」と言いながら売れ残った缶バッジやトートといった安価な商品を無料で配っている。一方で「ピンバッジを交換してくださ~い」と呼びかけており、大阪ヘルスケアパビリオンやポルトガル館のスタッフが応じていた。 無料のネックストラップを手に入れたのは、隣接するスイス館の「ハイジ・カフェ」でシェフをしていたという同国人スタッフ。「荷積みで忙しかったんだけど、いい記念になったわ」とご満悦だった。オーストリア館のほか、ポーランド、ルーマニア、ネパールなど、多くのパビリオン前でスタンプ台が雑然と置かれていたが、興味を示す人はあまりいなかった。 コモンズD館のマリパビリオンでも、スタッフは民芸品を建物外に運び出す作業で忙しそうだった。同国人の男性は「アクセサリーを売ってたんだ。もうかったかって? 全然だよ。これは必ず書いてくれ。ジャポンは税金は高すぎるんだ。ちっとも、もうからなかった。マリの家族が泣いてるよ」とボヤきながらも楽しそうだった。 フランス館は早くも足場を組み、彫刻作品をコンテナに積み込む作業を開始。大屋根リングを歩く人も数えるほどだった。楽しそうにミャクミャクハウスから出てきたのは、同ハウスで勤めていた女性4人組。うち1人はこの日未明まで複数の海外パビリオンで開催されていたクラブパーティーをハシゴしたとのこと。この日からもしばらくは、片付けなどのために出勤するという。「じかにお客さんの反応を見られて、やりがいがありました。大きな事故もなく終えてホッとしています。寂しい気持ちになるのは、これからでしょうか」と振り返っていた。
報知新聞社