MODマシマシマイクラ世界で鍛えられたので透き通る世界も多分いける   作:ナナの四六三

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書き溜め全然無いべ


ハロー透き通る世界!

 数百人の大部隊が一斉に砂漠にスポーンした。同時に密集した圧力によって各々があらぬ方向へ吹き飛ばされていく。急な落下に対応できず、裸大好き族(装備なんて軟弱派)が水バケツ着地を失敗して死んでいく音を聞きながら、俺は目の前の光景に言葉を失った。

 

 目に映るのは照りつける太陽、彼方まで広がる青い空。熱砂を運ぶ空気の熱さ。何よりも眼下に広がる砂漠はなだらかな丘を形成しているのが見て取れる。

 それらを認識して、沸々と喜びが湧きあがふぉオオオオオオ!!!!戻って!!!きたぞ!!!リアル世界!!!!!!!ヤターッ!!!もしくは超絶リアルなMOD世界かもねあはははは(白目)。ふう。そうだな、その可能性もある。喜ぶにはまだ早い。

 

 となるとひとまずはいつも通り安全確保をしなければならぬと空中で一回転。周囲の地形を確認する。前方ヨシ!と後ろに振り返った俺の目に飛び込んで来たのは天を衝く一筋の光だった。

 一瞬ビーコンと見紛ったがそれよりも綺麗、といっちゃ失礼か。前世のようつべで見たCGで作ったリアルなビーコンビココーンさんみたいな光だ。

 

 文明の存在に軽く感動を覚えるが、以前のlost cityみたいに滅んだ後の可能性もある。一度冷静になって……と思ったが、その光からどこまでも広がっているような青い輪に激しい既視感(ロード画面で散々見た)を覚え……思い出した。うん。

 

「キヴォトスだコレ!!!!?」

 

 説明しよう!!!キヴォトスとは!!!青春×ミリタリーな透き通るような世界観の学園モノソシャゲ『ブルーアーカイブ』の舞台である数千の学校が集まって出来た学園都市である!!!別に能力開発はしてない(むしろこっちがしてる(Academy craft))ゾ!!!頭GTAな危険地帯なのでTADANO一般人転生者は要注意だ!!!チート持って出直してきな!!!それか生徒に転生しろ!!!(無茶)

 

 叫んで。それからなんとか状況を飲み込んだ俺は、ジェットパックをオフに、そして無傷で着地。やはりクアンタム装備は偉大だ。今まで駆け抜けてきた世界には残念ながらまな板防具などのチートMODは存在していなかったので、クアンタム装備やキング装備あたりが最強なのである。ゴジラ装備も候補には入るが、っぱ利便性が……え?ドラコニック?アルティメット?……AE倉庫、スーパーノヴァ、文明衰退……うっ、頭が────苦い思い出には蓋をするに限る。ひとまず集まったクラフター達に指示を出す。

 

「砂嵐の危険がある!!!黒曜石の豆腐を建てろ!!中にいつもの拠点を!!全員!!装備を変更しろ!!棘鎧とかの反撃防具は禁止だ!!武器はエンチャ銃かバニラ装備!!20ダメ以上は禁止!!!抜刀剣は無強化白鞘まで!!メイドを出せ!!畑を作る!!!」

 

 ぱぱっと指示を出し終えて、俺は全体を見守る。クラフター達もその指示に疑問を覚えることはない。というか、砂嵐(wether2)と聞いて震え上がった民によって急ピッチで作業が進み始める。

 

 それもこれもコレまでの実績のおかげである。有名なMODの要素のほとんどを網羅している()俺は有用な武器を、工業の始め方を、魔術の扱いを教えた。まあ今では俺より詳しいやつも研究してるやつもいるのだが、何も知らない彼らに知恵を授けた師匠は俺だ。(ドヤ顔)

 ……あんまりあぐらかいてると足元掬われそうだなこれ。ふと、探索に向かおうと装備を準備する一団が目に留まる。

 

 ここが本当にキヴォトスであるならば、いつもの振る舞いでは少し面倒なことになりそうだ。クラフター達は基本的に喧嘩っ早いというかまず殴ってから考えるタイプが大半を占めている。

 こちらに危害を加えることがない村人でさえも──取引の内容が悪い場合は──通行の邪魔という理由で切り捨てることすらある。

 

 直前のMOD世界では数の暴力と仲直りの大変さ、そして交渉という新たな技術を学び、少しは丸くなった……と思うが今回の相手は生きている。ただのNPCとは違い、恨みを持つ存在だ。

 ただエメラルド()を渡せば機嫌を直す相手とは訳が違うのである。あれ?てか普通に殺したらやばくね?ネットのどこかで生徒を一人でも救えなければ(ユメパイセンは除く)ブルアカは世界終焉(バッドエンド)を迎えると小耳に挟んだことがある。

 

「待て待て待て!!!探索の前に!ここのルールを説明する!!」

 

 ザワザワとクラフター達がざわつく。声帯もないのにどこからザワザワしているのか非常に興味があるが、いくら調べても分からなかったしいつものことなので置いておく。少し考え、要点と絶対に守ってほしいことだけを伝えておいた。

 

 まず一つ目、殺し、拉致は厳禁であること。コレらをしてしまうと最悪キヴォトスとの全面戦争に発展する危険があり、それは非常に分が悪く、最悪世界ごと崩壊する危険性があるからである。この世界の住人は一定のダメージを与えれば気絶するはずなのでそれをうまく使うよう念を押しておく。

 

 次に、物を持っていくのは禁止であること。こちらに関してはあまり心配していないが一応な。何故かというとマイクラ世界と違ってブルアカでは、というか普通はこれ見よがしに堂々と宝箱(チェスト)を設置しないからである。チェストがなければ盗む物がないとこいつらは判断するだろう。それに恐怖のピグリン要塞で軽率に物を盗むことの危険性を思い知ったはずだ。……あ、機械類を強奪する危険性はあるな。

 

 最後に無茶な掘削は厳禁であること。採掘班が不満をこぼすが、こちらで許可を取るまで資源の採掘は中止してほしい。権利とかあるんですよね……尚、すでにここに拠点を建てている時点で原作屈指の大企業(カイザー)に喧嘩を売っているも同義であるがそれは一旦捨て置く。

 どうせどこもかしこも誰かしらの持ち物だ。その点、確かカイザーはアビドス砂漠自体にさほど興味はなかったはず。お咎めなしならそれでいいし、調査にやってきたなら考えがあるし、最悪潰せばいい。

 

 ウトナ……何たら言う古代の宇宙戦艦さえ掘り出せばあとは用済みなのだから*1、なんなら俺たちで掘り起こした方が早いまである。以上の理由から、ここに拠点を建てるのが1番なのだ。まあモノローグがそれたが……

 

「えーと、以上!!」

 

 殺しと拉致、窃盗、採掘、建築を禁止したところ、クラフター達は生きる希望を失ったらしい。もはや整地以外に生きる道は無くなった。慟哭、は別に聞こえないが、探索班の元気も無くなった。項垂れるようにして建築中の拠点から歩いていく。真っ先に設置されたテレポーターから、面白くなったら呼んで欲しいと言い残し(言ってない)去って行く者もいた。あ、そうだ。

 

「ここモンスター湧かないから松明は設置しなくていいし、街中に松明設置したら怒られるからやめろよー!!」

 

 探索班は死んだ。まる。

 

 

◇◇◇

 

 

 さて、今の俺達──俺に必要なのは周辺の地理だ。具体的にはアビドス高校の位置とブラックマーケット、アビドス本館。最低でもコレだけは知っておきたい。後は他学園の位置関係にその間の地図もあれば欲しい。というわけでマッピングを敢行します。第一目標はブラックマーケット。スマホさえ手に入れば地図もあるだろ。気を取り直し(リスポンして)、再び探検に出ようとしていた探索班を呼び止め、俺は早速マッピングの希望者を募ることにした。

 

「今回の先遣隊には条件を出す。これを満たせた希望者は……」

 

 チラリと太陽を見上げ、今の時間帯を推測する。……かなり陽が傾いてきているな。スポーンしたのが午後だったからだろう。すぐに夜になるはずだ。

 もはや精神に刷り込まれてしまった迫る闇夜への不安に駆られるが、周囲のクラフターたちの方が怖いだろう。ほらあいつとか黒曜石の壁の外に松明刺すの禁止されて頭ぶん回してるし。

 

 まあ普通の世界では夜中にモンスターはスポーンしないから大丈夫だろう。実際に見せれば皆納得してくれる……一瞬、平和だったはずの豆腐ワールドが獣病患者の大群に襲われた時の悪夢*2が蘇るが、流石にこの世界ではそんなことは無いだろう……無いよね?*3

 ともかく、またもやモノローグが逸れたが、次に日が昇るまで10時間ほど見積もっておこう。それまでに戻ってきてもらう。

 

「1日後!!ここに集まってくれ!!それと、今回は特殊な作戦になることを留意しておくように!!条件を言うぞ──」

 

 さて、20分後(1日後)。思い思いの装備で集まった数十人のクラフターたちの装備を確認していく。ほとんどのクラフターが条件通りに透明化可能な装備に、隠せる空中移動手段、20ダメージ以下の武器、魔法を持っていることを確認した。ゴツイ暗視ゴーグルが目立つ。今回のミッションはこの世界のマッピング。

 

 ランドマーク(目立つやつ)の写真とその写真を撮った座標を記録。あまり期待してないがバニラの地図とおしゃれな地図も記録しておいてもらう。*4漁りは禁止。どうせチェストもないことを伝えておく。

 住人(キヴォトス民)に見つかりたくないので、今回はこのような条件とした。全員のトランシーバーのチャンネルを合わせ、散開する。さあミッションスタートだ。

 

 遺伝子操作により、人間を辞めた俺たちの移動方法は基本的に徒歩かグライダー、偶に車。──ドラゴンに乗るのが趣味な奴もいるし、壊れてしまって転移の杖でしか移動できないという奴もいたりするが──要は様々な移動手段が日常的に使われているということだ。

 

 そんな中、今回俺が選んだのはいつも通りグライダーである。左手にグライダー(open blocks)、右手にスライムスリング(tinkers construct)を持ち、グライダーを展開。スライムスリングで飛び上がり、後はのんびり白鞘を振るって加速するだけだ。*5

 

 アビドス砂漠の夜を切り裂き、真っ直ぐ真っ直ぐにサンクトゥムタワーに向かって飛ぶ。確かサンクトゥムタワーの根本がDUシラトリとか言う地区だっただろうか。シャーレもあのタワーの中にあった気がする。*6

 遥か彼方に見える光は先程となんら変わった気がしない。つまるところ距離がぜんっぜん縮まっていないということだ。しかし目印があるだけマシだな。アビドス高校などどこにあるのか検討もつかない。

 

 まあ〜いつものことか。地上を見れば、市街地に差し掛かったところだった。こういうところにひっそりと高校があったら気付ける気がしない。これもいつものことである。

 何事もなく通り過ぎた山の裏手にダンジョンがあることなど珍しくもなんともない。これがエイリアンの巣だったりしたら発狂モノだが、少なくとも今回はその危険性はない。

 

 そう考えるとこの世界は結構安全だ。夜に敵は沸かず、目を離した隙に増殖する化け物もおらず、広大な大地が広がり、その下には必ずや手付かずの大量の資源が眠っていることだろう。キヴォトス特有の鉱石すらあるかもしれない。

 クラフターの思考に汚染されていることを自覚しながらも、俺は思わず笑みをこぼした。まあ……先生が失敗したら1発で世界終わるんすけどね(真顔)。絶対落とせないグランドクエストがあるのは結構なプレッシャーが……ま、まあ先生に任せれば大丈夫やろ!俺もなんか手伝うからさ!

 

 

 ◇◇◇

 

 

 夜が明けて、黒曜石の豆腐の上で集合した俺たちはお互いに得た情報を共有していく。まあ大体わかっていたが、最大マップじゃ全然足りなかった。キヴォトス広すぎ!!おしゃれな地図(antique atlas)は色がないから分かりにくい!!なので保存しておいた座標を並べ、写真を見せ合うことにした。うん、よくわからん。やっぱ自分の目で見るのが1番だな。が、ひとまずいかにもブラックマーケットです、といった感じの市場っぽい場所は見つかった。

 

 今日はここを目指すこととしよう。そこならスマホも地図も手に入るはずだ。何年ぶりかのスマートフォンへの期待にスマホジャンキーの右手が震える。(無自覚)そして朗報である。

 ここら一帯およそ50km圏内には人間の痕跡が無く、起伏や地平線で隠れているので俺たちの存在は多分バレてない!ラッキー!!衛星画像は後で砂のパネルを上に貼って誤魔化す!!

 

 そんなわけで周囲の安全が確認されたので俺はクラフター達に採掘の許可を出した。まあこっそり掘ってる一団もいたが、別に俺も強制してるわけではないのでヨシ。NPCの気配がしたら関わらないように、とは言っておいた。

 歓喜の雄叫び(だからどっから出してんだ)が響き渡り、早速拠点端に立派な採掘場が作られる。採掘中毒者たちは思い思いの装備(石ツルハシから原子分解機、採掘用レーザーからディグ魔法など)を手に、地下へと歩を進める。

 

 さらに外での建築も解禁!!その際の注意事項として、砂嵐を防ぐために黒曜石の壁を建てることを勧め、カモフラージュ用にブロックパネルを貼っておくよう言っておく。

 なしてこうも必死に隠れるのかと言えば、キヴォトス民との関わりは最小限というか、相手の反応を見て上手い付き合い方を考えていきたいなぁ……と思いついたからである。

 夢はキヴォトスに舞倉学園を作ることです。鎮守府でもイイゾ☆え?なに?お前の夢コロコロ変わるな、だって?ないよりはいいでしょ*7

 

 ゾロゾロと動き出したクラフター達を見届け。ヨシ!!!さーて、ブラマ行くか!!!昨日あぶれたやつ!ついてこーい!!イクゾ-! デッデッデデデデ! (カーン)

*1
二部以降のストーリーでカイザーが必要になる可能性アリ。尚オリ主はfinalでストーリー終わりだと思っている。(後の百鬼夜行とか全部おまけやろ!)

*2
実体験

*3
あってもいいかもしれない。アンケしま。後もう一つ

*4
衛星写真撮るMODあった気がしますが、忘れた。

*5
めっちゃ早いからおすすめ。クラッシュしにくいちょうどいいスピードです

*6
サンクトゥムタワーとシャーレビルは30km離れてるらしい

*7
(作者)グフッ




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