【あらすじ】東京の西のほうに暮らす、ぱっとしないライター・ゆきよは、今日も、UFOキャッチャーでとってきたお気に入りのクマのぬいぐるみ・たらおと会話するのであった。
――たらおー。死にそう…。
「なんか今日は、缶詰になってたらしいわね。」
――そう。単著を出すリイド社さんで、作業してた。でもあそこは基本、徹夜をしない会社なので、早めに戻ってまいりました…。明日も昼間行く…。
「あんたが昔、勤めてた会社なんて、夜が本番だったのにね。」
――いや、作業は昼にしたほうがいいです…。
リイド社さんのゲストルーム、2階にあるの。
リイド社から見た、中央線。レア画像。
本秀康先生のイラスト、チラ見せ。かわいいだろう。
――あ、限定販売のCD版には、私の恥ずかしい、90年代の詩集が付録に入ります。
「詩集かよ!」
――いや、でも、その詩集がキッカケで、雑誌『米国音楽』の巻頭に、詩を寄稿したこともあるんだよ。どーんと2ページ、見開きで。
米国の編集さんと仲良しってわけでもなかったから、本当に純粋に、詩を面白がってくれたみたい。うーん、何だったんだろうね、あれは。
「なんだったんでしょうなあ。」
――たらお、今日はしんどい、寝る…。
「寝ろー!」