【あらすじ】東京の西のほうに暮らす、ぱっとしないライター・ゆきよは、今晩も、UFOキャッチャーでとってきたお気に入りのクマのぬいぐるみ・たらおと会話するのであった。
――それで、たらお、昨日、SHINee行ったんだよ。さいたまスーパーアリーナ。
「楽しみにしてたもんね。席、どうだった?」
――いやあ、泣ける席でしたよ。メンバー豆粒…。
あと会場行って思ったんだけどさ、前は女子高生と女子大生、20代OLさんファンがメインだったのに、ぐぐっと年齢層上がった感じよ。具体的に言うと、50-60代のお姉さまが来場してた。
「バラード曲、出したせいじゃない?」
――バラードかな、やっぱりバラードのせいかな。あとメンバーが連ドラに出たせいもあるかな…。
でも、あの世代の韓ドルファンってつるむものだけど、彼女たち、単独行動だったなー。まだお姉さまは少数派なんだな。
コスプレイヤーも多かったらしいんだけど、見かけなかったなあ。
「コスプレって、SHINeeのコスプレ?」
――そうそう。SHINeeって男性アイドルの中では身体細めだから、女の子がコスプレすると似合うんだよ。
「ライブ自体はどうでした?」
――前ツアーが、宙吊りになったり、血ノリまみれになったり、過激演出が多かったんだけど、今回はボーカルを歌い上げる感じのものが多かったかなあ。あと、ディスニーランドみたいな、可愛らしいセットとか。
歌、上手くてさ、あんなに踊りも上手くてさ、あらためて、なんかもう、プロフェッショナルだな~と思いましたよ。プロ! オッパたちプロ! と。
何年も何年も、死ぬほど忙しく働いてさ、韓国・日本だけじゃなく世界中で営業してさ、各国の言葉を覚えてさ。身体ひとつでパフォーマンスしてさ、すさまじいよ。どしょっ骨ですよ。移動時間=睡眠時間、みたいな生活だよ、きっと。
最大出力で生きてる人たちを見ると、神妙な気持ちになりますよ。
「日本のアイドルもそうなのでは…?」
――基本的にどの業界でも、売れ続けてる人って、真面目で、すごく働いてるよね。信じられないほど。
でも韓国アイドルって、とくに、努力してる感じがするんだよねえ…。
「SHINee、新曲やったらしいじゃないの。」
――Boys Meet Uという曲と、sunny day heroという曲。
「どんな曲?」
――強いて言うなら欧米アイドル路線かな、KPOPでもJPOPでもなかった。でも、なんか、そこ正解!って気がした。めちゃくちゃ売れる感じがしたとか、そういうことでもないけど、こういう新しい路線のものが聴きたかったの! という感じ。
「ジョンヒョン愛は、満たされた?」
――どの角度から見ても美しいなー、スゲーなアイドルだなーと思った。あともう、小鳥のように歌ってたよ。でろでろでろでろ声が出るからさ、ビョークのように。フェイ・ウォンのように。
いつかソロアルバムも出して欲しいなあ…。
でもメンバー全員可愛かったよう。KEYの達者な日本語がもう…。普通の日本人の若者みたいで、たまらん。
Sherlockは圧巻だったなあ。ダンスのフリが大きいからさ、4万人で見るのがちょうどいいくらい。
「楽しかったみたいで、良かったのね。」
――あ、あと最後。アンコール後のだらだらしたトークタイムで、ジョンヒョンたちが、クレヨンポップのダンスの真似してた! 5気筒ダンス!
「ま、まさかのクレヨンポップ!」
――売れっ子のセンパイに真似されるってことは、クレヨンポップ、売れるのかもよ?
「とりあえず、韓国で、話題にはなってるんだろうねえ…。」