Blue Archive ─To raven.Welcome to the kivotos.─   作:タロ芋

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続きました。

セイアちゃんとリオ会長キタコレ!!
遂に実装ですか最高ですね。いくぞアロナ、石の貯蓄は十分か?


42

 レイヴンがスタルカとレッドラムと戦闘を始めるより時は戻る。

 

 レイヴンが単独でレーダーの反応があった地点へ急行したすぐ後に校舎を囲うように多数の傭兵たちが現れた。

 

 それくらいならばまだいい。数を集めるというのは力が足りないからだ。つまりはただの雑兵と判断できる。

 

 問題なのはそれらを率いてる存在だ。

 

「あ、アンタたちラーメン屋の!?」

 

 顔ぶれに気づいた瞬間、セリカが叫んだのも無理はないだろう。

 何故なら傭兵たちの前に立つのは柴関でセリカと大将のご好意で利益度外視ワンコインで10人前ほどに盛られたラーメンを恵んでもらった可哀想な4人組だったからだ。

 

 正に恩を仇で返す所業であり、畜生にも劣る行為である。

 

「うへー、セリカちゃん。これもまた勉強ってやつだよ。

 世の中には平気で恩を仇で返すような奴もいるのさ」

 

「そんなこと知りたくなかった……!!」

 

 ホシノの言葉に血反吐を吐くようにセリカは返すか、愛銃の安全装置を外す手に淀みないのはさすが、と言うべきか。

 ともかく、こんな大人数を引連れて物見遊山……なわけもなく戦闘へと突入する。

 

 物資は潤沢なのに加え、先生の指揮により対策委員会は地の利を生かして傭兵率いる便利屋達を迎え撃ち、数を減らしていく。

 

「……やっぱり指揮官がいるのか厄介か。それに、あのピンク髪のタンクを抜かないと無理そうかな」

 

 冷静にカヨコが戦線を見つめ、インカムを小突いて傭兵たちに指示を送る。

 チェスのように次々と兵を動かし、先生が対策委員会に指示を送って迎え撃つことで互いに押したり押し返してを繰り返した。

 

「……やるね、流石は先生ってやつかな?」

 

 なら、これはどうか? 

 

 カヨコは別の部隊へと指示を送る。

 

「……来たな。このまま潜伏しながら進行して指揮官を仕留めるぞ」

 

 スマホからきたメッセージを見た後、傭兵たちは素早い身のこなしで道を進む。

 目的地は敵指揮官、先生のいる場所の急襲だ。

 

 いくら敵が強くとも指示を出す存在が消えれば烏合の衆と化すのは道理であり、カヨコは戦線が膠着した場合に備えてレイヴンを離れた場所へ誘導し、伏兵を仕込ませる。

 

 何も無ければ先生の背後へといける……はずだった。

 

「がっ!!?」

 

 瞬間、一人が頭部に衝撃が走り地面へと沈む。

 ヘルメットの一部分には太い杭が突き刺さっており、それが攻撃なのは見るよりも明らかだ。

 

 傭兵たちは即座に物陰へと退避し、射線を切ろうとする。……しかし。

 

「ヅァ!?」

 

「イッ……!?」

 

「ギャッ!!」

 

 物陰ごと鉄杭がぶち抜き、的確に傭兵たちの頭部を揺らし意識を奪い取る。

 ものの数秒で奇襲を仕掛けようとしていた傭兵たちは壊滅した。

 

 場所は変わり、校庭へと移る。

 

 カヨコの傍にいた傭兵の1人が額を弾かれたように上半身を仰け反らせ地面へ勢いよく仰向けに倒れて動かなくなった。

 

「ッ、狙撃!? 何処から……! ……まさか!」

 

 突然の出来事にカヨコはすぐに下手人へと思い至り、苦虫を噛み潰したように顔を歪めて算盤を弾く。

 

『皆さん、ご無事ですか?』

 

「! エア、ワタリはどうなの?」

 

 インカムからエアの声が聞こえ、先生は尋ねた。

 

『……レイヴンは先の戦闘により負傷しているため後方支援に徹しています。

 危なかったですね先生、先程貴方の後方から奇襲部隊が迫っていましたよ?』

 

「本当に? ありがとう、ワタリ。でも無理しないでね。

 酷かったら直ぐにやめるんだよ?」

 

『……別に、仕事だし。さっさと、終わらせよう』

 

 インカム越しのレイヴンの声は何かを我慢するように押し殺したような声色で辛そうだったのを感じ、先生は何かを言おうとしたがやめ、小さく頷く。

 

「うん、そうだね。早く終わらせよう」

 

 

 

「あー、痛い……すごく痛い……痛いがすごくてもう痛い……」

 

『そんなに痛いなら撤退していいと思いますよレイヴン……』

 

「ソレはダメ」

 

『レイヴン……』

 

 うわ言のように呟きながらレイヴンは的確にスコープを覗きこんで重リニアライフル『LR-037 HARRIS』の引き金を引き続ける。

『LR-036 CURTIS』よりも銃身が長くなっているお陰で弾速と射程、威力が上がっている反面にその分連射性は落ちているが狙撃を行う分には問題は無い。

 

 応急処置を済ましてるとはいえ、そんなすぐに傷口は塞がらず巻かれた包帯には痛々しい血の染みが幾つも滲んでいた。

 

 エアの言う通り撤退すればいいのだが、本人は拒否をした為に折衷案で狙撃をすることにして1人、またひとりと傭兵の脳天に電磁石によって加速した鉄杭をぶち当てて意識を刈り取る。

 物陰に隠れたものもいるが、それらは電力をチャージさせ先程以上の加速をもって障害物ごとぶち抜いた。

 

 狙撃なんてガラではないのだが、現在レイヴンは右半身を違法改造された地雷で損傷しており、いつものように戦場に突っ込んで場を荒らして殲滅するという戦い方は出来無いため、前述した通りやむを得ずこうして援護に徹しているのだ。

 

 廃墟の屋上に陣取り、ロボットたちがレイヴンの体を、サブアームがハリスを支えることで負担を極限まで減らしエアのドローンが上空から記録した情報をリアルタイムで交信によりレイヴンへ送ることで照準を補正させ流れるように引き金を引き続ける。

 

 そして、時刻を知らせる時計の音が鳴り響いたかと思うと唐突に傭兵たちは攻撃の手を辞めてしまったでは無いか。

 レイヴンは怪訝な目で引き金を引こうとしたが、何故か便利屋を残して撤退していってしまう。

 

 レイヴンは撤退していく傭兵たちと便利屋を見つめ、先生へと通信を繋ぐ。

 

「……追撃しとく?」

 

『ううん、そのまま見逃してあげてくれるかい?』

 

「お優しいね」

 

『先生だからね』

 

「理由になってない。別にいいよ、これ以上はもう動けないし」

 

『……それってどういう──

 

 最後までいい終える前に先生の通信を終え、レイヴンはインカムを外せばグラリと体が揺らめいて倒れた。

 

「……やばい、本気で動けない」

 

『だから言ったのに! レイヴン、無理をしすぎですよ!』

 

「ん、ごめん……」

 

 エアに謝罪し、レイヴンは懐からピストル型注射器を取りだして首筋へ針を突き刺し引き金を引く。

 充填されていた鎮痛剤が注射され痛みが多少はマシになってきたのか険しかった眉根が僅かに和らぎ、強ばった体を解すように息を吐き出して力を抜いた。

 

「……この襲撃っておかしいよね」

 

『……ですね。これまでは雑兵のヘルメット団たちの散発的なものだったはずです。

 それがこんなにも大規模になるとは……』

 

「ん……あの便利屋って連中は強者(ネームド)級だったし、私の戦ったスタルカとレッドラム(2人組)がもし合流してたら危なかったかもね」

 

 お陰様でこのザマだ。他人から最強の傭兵だなんだと持て囃されはいるが、強者を相手にすれば毎度毎度死にかけてるのだから本人からすればたまったものじゃない。

 

「……はぁ、面倒だな」

 

 気だるげに目を閉じ、レイヴンは呟く。

 

「……潰すか、カイザー?」

 

 レイヴンを知るものが聞けば驚くほどに冷たい声が流れて空気へ解けていく。

 

『その案には賛成ですが、腐っても奴らの物量はアーキバスやベイラムに迫る勢いです。

 やるならばこちらもそれ相応の出血を強いられそうです』

 

「それも、そうか」

 

 鎮痛剤の副作用で眠気が襲ってきたが、眠らないように意識を保ちつつレイヴンは迎えが来るのを待っていたら。

 

「無理しないようにって……私言ったよね?」

 

 少しだけ怒りをにじませる声が聞こえ、レイヴンは倦怠感の感じる思い頭を動かしてみる。

 そこには頬に絆創膏を張り制服に汚れが目立つ肩から何かの入ったボストンバッグを下げたホシノがレイヴンを見下ろす形で立っていた。

 

「ホシノ……どうして、ここに?」

 

『私が彼女の端末に位置情報を送信しました。あの二人組が追撃をしてこないとは限りませんから』

 

「……勝手なことを。痛ッ……!」

 

 どうやらエアが原因らしい。不貞腐れたようにレイヴンは顔をそらそうと身をわずかに捩るが鎮痛剤でも抑えきれない鈍い痛みが走り、堪らずその端正な顔を僅かに歪めて声にならない悲鳴を漏らす。

 その姿を見てホシノは鼻を鳴らすと肩に下げていたボストンバッグを屋上の砂まみれの床におろし、ジッパーを動かして中から何かを取り出し始めた。

 

「……なにしてるの?」

 

「……エアが君の治療をするまで護衛してくれってさ」

 

『……ホシノの実力は把握しています。彼女ならスタルカ、レッドラム両名を相手にしても十分勝算があると判断をしました』

 

 床の上にシートと座椅子を広げ、その上に座らせるためホシノがレイヴンの体を持ち上げるがその手つきは傷に障らないよう細心の注意を払った優しいものだった。

 砂塵を遮るための壁となるシートを張るための棒を四方に突き刺し、レイヴンを覆うように紫外線を遮るシートを被せた後に別のシートの上に密閉されたケースがいくつも収納された棚を置くと簡易的な手術室が完成する。

 

「じゃあ私は見張ってるから。さっさと済ませてね」

 

『はい、ありがとうございますホシノ。あとでアビドスの口座に礼金を振り込んでおきますね』

 

「…………別に死なれたら目覚めが悪いだけ」

 

 それだけ言うとホシノは外に出ようするが、寸前にレイヴンが呼び止める声を投げかけた。

 

「ホシノ……」

 

「……なに?」

 

「……あ、ありがとう。その、助かった……」

 

「ッ────────フンッ……」

 

 レイヴンの小さな感謝の声にホシノは僅かに顔を歪め、何かを言おうとしてやめると外へと行ってしまうが、レイヴンはそれを引き留めようとはせずに見送ると入れ違うように側面にホスピタルと刻まれた白と赤の色の複数のロボットやドローンが入ってくる。

 

『直ぐに治療を開始しますね』

 

「ん、お願い」

 

 ロボットたちは手早くレイヴンの傷口を検診し、位置を固定させるとレイヴンの口元へガスマスクを当て麻酔を吸わせた。

 途端にレイヴンの全身から力は抜け、意識が完全に落ちたことを確認。バイタルを逐一見ながらエアはロボット達を操作することで手早くレイヴンの傷口の洗浄、大小無数の破片の除去、血管や傷口の縫合と修復を行う。

 

 普通ならば大手術ともなるであろうが、エアは物理的な肉体を持たない情報生命体。幾つものマルチタスクを同時進行に進めるなど容易い。

 

『これとこれをこうして……ここを切除して……これを除去……こことここにコレを移植。

 はぁ、仕方ないとはいえレイヴンも少しは身体のことを大切にして欲しいのですが……

 ルビコンにいた頃から貴方は傷つくことに躊躇いはありませんでしたが……こうして貴方とコーラルリリースを成し遂げひとつになっても貴方と代わることもできない……』

 

 ロボットのカメラ越しにレイヴンの顔をエアは見つめる。そして、触れようとして手を伸ばすようにするが決して触れることは出来ず見えない壁に阻まれ進むことは無い。

 

 物理的に肉体を得ようとエアは画策しているが、そのどれもが上手くいってないのが現状だ。

 

『……何か、言いたいことがあるのなら話くらいは聞きますよ。レイヴンは今眠ってますので』

 

 やがて、エアはいつの間にか哨戒から戻っていたホシノに向けて投げかける。

 

「……いつも、ワタリは戦う時はそんなふうなの?」

 

『……いつもではありません。今回のような強敵を相手にした時は除きますが』

 

「……なら、誰かと組めばいいんじゃないの? 

 今回相手したのだってもう1人誰かいればさ」

 

 ホシノの疑問は最もだ。そこまで傷だらけになるのなら徒党を組んでしまえば危険がぐっと下がるからだ。

 

『貴方の疑問も最もですが、レイヴンはそれを望みません』

 

「なんで……?」

 

『…………この人は見知った人が傷つくのを嫌がりますから』

 

 

 

 

 

「んんっ……」

 

 レイヴンは目を覚まし、瞼を開ける。

 薄暗い室内で見える天井からここは輸送ヘリ内の自室であることに気が付き、安堵の息を零すと何となく右腕を掲げてみた。

 

「……ちゃんと付いてる」

 

 親指から小指まで数えてどれも欠けはなく、1本ずつ曲げてみてきちんと神経は繋がっており問題なく動く。

 麻酔のせいか痺れるような感覚はあるが、丁寧なエアの手術のお陰か気にはならない。

 

 右腕全体を厳重に包帯が巻かれ、僅かに覗く肌には無数の縫い目が見え我ながら派手に爆破されたものだと思う。

 

「……ウォルターがよく心配してたな」

 

 いつも仕事終わりにレイヴン……C4-621が怪我をしていることに気がつくと(ウォルター)はやりすぎでは無いか? と思うほど丁寧に手当をしてくれていた。

 いつかの時にあの人に621は尋ねた、何故自分をそこまで割れ物を扱うようにするのか? と。

 

 その時、彼は少しだけ悲しそうな顔をしていたのが記憶に残っている。

 ACをウタハに直すことを依頼したときも彼女は621の姿を見て辛そうな顔をしていた。

 

 エアも顔を見ることは出来ないが、きっと同じような表情をしてるのだろう。

 

 ……そんな顔を見るのは無性に621は嫌だと思った。理由は上手く言語化できないが、胸の奥が凄く苦しい。

 

「…………気をつけないと」

 

 どうしても自分のこととなると無頓着になってしまう。気をつけようと思ってもどうしても後回しだ。

 そう思っていると、不意に視界の隅に人影があるのを気がつく。

 

 レイヴンはそちらに視線を向けると椅子に座り、顔を下に向けているホシノがいた。

 規則正しく肩は上下しているため、どうやら寝ているらしい。

 

 ───なぜ、ここに? 

 

 と思ったとところで、視界が僅かに赤く染まり交信が届く。

 

『レイヴン、お目覚めになりましか?』

 

『エア……うん、起きたよ。治療、ありがとう』

 

『私に出来るのはこれくらいですから。どこか痛みや違和感はございませんか?』

 

『少し痺れがあるくらいで他は特にない』

 

『それはよかったです。けれど、何かあったら直ぐにご報告をしてくださいね?』

 

『うん、そうする。……ところでエア』

 

『はい、なんでしょう?』

 

『ホシノがなんでここに?』

 

 レイヴンは再びホシノへの視線を向ける。

 

『ホシノは治療を完了したレイヴンを運んでくれたのです。ここにいるのは襲撃者たちが態勢を整え、可能性は低いですが再びやってくるかもしれない為に待機してもらっているのです』

 

『そういうことか……なら、ほかのメンバーもいるってこと?』

 

『はい。彼女たちも待機しています』

 

『そう……。ACは見られてないよね?』

 

『もちろん。きちんと格納庫は厳重にロックをかけていますので見ようと思っても見られることはありませんよ』

 

『それならいいよ』

 

『ところでレイヴン、お腹は空いてませんか? 空いているのならご用意いたしますが……』

 

『……そう、だね。うん、お願いできるかな』

 

『はい、わかりました。消化にいいものを用意しますね』

 

『ん、楽しみ』

 

「…………はぁ、疲れた」

 

 交信を終え、レイヴンは息を吐き出すと共に呟く。

 

「……起きたんだ」

 

「ホシノ……うん、ついさっき」

 

 すると、椅子に座っていたホシノは起きたのか開いた目をレイヴンに向けていた。

 

「……どれくらい、寝てた?」

 

「……6時間くらいかな。もう深夜だよ」

 

「そう……」

 

 二人の間に無言が訪れ、レイヴンは視線を宙にさまよわせ何かを喋ろうと口を僅かに開いて閉じるのを繰り返す。

 こんな時、戦友(ラスティ)ならば話題を広げることが出来るのだろうがレイヴンはそんなこと出来るほど器用ではない。

 

「(助けてラスティ……私は君のように爽やかにすることは出来ない……)」

 

「ねぇ」

 

「! な、なに……?」

 

 ホシノに声をかけられ、僅かに体を跳ねてレイヴンは首を動かす。

 彼女の顔を見ると、左右で違う色の瞳を揺らしながらホシノは何かを選ぶようにしながら口を開いた。

 

「……傷、痛くない?」

 

「あ、えと……エアがやってくれたから特に大丈夫……なはず。

 それに、慣れてる……から」

 

「慣れてるって……そんな大怪我をおうことが?」

 

「あ、うん……キヴォトスに来る前から、死にかけることは、よくあった……

 で、でも、直せる、から……えと、だから、平気。昔は、痛みとか、なかったから」

 

「…………」

 

「えと、ホシノ……?」

 

 包帯だらけの右腕をホシノは触るが、麻酔が抜けきっていないのか感覚が鈍くなっており感触は分からない。

 

「……皆、心配してたよ」

 

「……そう、なんだ」

 

「でも、私にはこれしか、できない……から。

 でも、私が、戦えば済むから……」

 

 せめて、これくらい出来ないと(C4-621)レイヴン()くらいしか証明できない。

 

「……私も、君くらいの力があれば……ユメ先輩を助けられたのかな……」

 

「……ホシノ?」

 

 ホシノが何かを呟いたが、レイヴンは聞き取れなかった。

 

「なんでもない。……あまり、無茶しないでよ」

 

 手をおろし、ホシノは立ち上がると部屋の出口へと向かう。

 

「……おやすみ」

 

「あ、うん。ホシノも……お休み」

 

 ホシノが部屋から出ていくと、入れ違うように料理をトレーに乗せたロボットが入ってきた。

 

『レイヴン、ホシノと何かを話していたのですか?』

 

「……よく、わかんない」

 

『そうですか……まぁ、いいでしょう。ご飯ですよレイヴン。ゆっくり噛んで食べてくださいね』

 

「ん、いつもありがとうエア」

 

『ふふっ、レイヴンの恋人(パートナー)ですから』

 

 

 

 

「……ユメ先輩、私、どうすれば良かったんですかね」

 

 膝を抱えてホシノは呟く。

 

 多分、自分はレイヴン(ワタリ)の事を未だに嫌いになれてない。

 戦うことしか知らないあの子を哀れと思ってしまった。迷子のように手探りで生き方を探すあの子が。

 

 許せない気持ちもある。憎い気持ちもある。

 

 少女もまた、迷っている。

 




続きません。

便利屋との戦闘シーンはほぼ原作通りなのでバッサリカットです。

面白いと思ったら

( ゚∀゚)o彡゚ココタマ!

感想、評価おねがいしますを


──とある2人組の会話記録──

『はぁ、あんな奥の手があるとは思わんかったのう』

『いっ・・・ちょっとスタルカもっと丁寧に運びなさい』

『背負われとる分際で生意気言いんさんな。このまま捨てて言うてもええんだでぇ』

『ふん、せっかくあの鴉の風穴を見れると思ったのにとんだ仕事だったわ』

『とりあえずウィスキー飲みたいのう・・・・仕事はこなしたんじゃ。かばちはないじゃろう』

『こういう時は飲むに限るわ。スタルカ、さっさと進みなさい』

『・・・こいつほんと最悪じゃのう。じゃから嫌なんじゃ』

『何か言った?』

『なんも言っとらんわ。支払いはお前じゃぞレッドラム』

『ふん、なら付き合いなさいよ貴方も』

『抜かせ。破産させたるわ』

夜の砂漠に姦しい声が響く。
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