Blue Archive ─To raven.Welcome to the kivotos.─   作:タロ芋

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続きました。
あけましておめでとうございます。
細々と失踪しないように投稿していきたいです。
Xで告知した通り今回はfaからとある傭兵コンビが登場します


毒ユウカってなんだよ。


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「…………来る」

 

 顔を上げ、レイヴンは険しい目付きで呟く。

 

「っ……! レーダーに反応あり!!」

 

 それに続くようにアヤネが叫び、校舎を中心にしてレイヴンが設置していたセンサーに敵性存在が引っかかったようで、鼓膜を引っ掻くようなアラームが鳴り響く。

 

 レイヴンは即座に窓を開け放つと窓辺へ立つと、

 

「……無理しないようにね」

 

「……ん。そっちもね」

 

 背後から来るホシノからの言葉にレイヴンは頷き、空中へと踊り出した。

 

「エア」

 

『はい、レイヴン!』

 

 どこからともなく飛んできたドローンに懸架されている武装を掴み取り、グリップを握ると生体認証によりロックが解除され自動的に薬室へと弾薬が装填される。

 

 突然の出来事のため、ボディスーツを着る暇はなく精々がカーボンとケブラーの複合繊維で編まれた外套とヘッドギアを装備することしか出来なかった。

 

「…………今度ウタハにボタンひとつで着れるようなスーツを作ってもらおう」

 

『概要をまとめておきますねレイヴン』

 

「ん、お願い」

 

 後頭部のギアが展開し、顔の上半分を覆うとセンサーが起動しレイヴンの視界に多数のUIが表示されレイヴンのヘイローと瞳が強く輝く。

 

 ──システム 戦闘モード、起動──

 

 

 

「うん、本来だったら更に傭兵たちを雇えた金を代わりに使って雇った2人の方に行ってくれたね」

 

 ドローンにより中継された映像を見つめてカヨコは一先ず作戦が成功したことに安堵したような呟きを漏らす。

 本来の作戦ではかなりの規模の傭兵を雇えたが、襲撃をかける寸前にラーメン屋でレイヴンと遭遇したことによりイレギュラーを介入させない為、作戦を幾つか修正し更に手間を掛けたのだ。

 

 カヨコがアルと共に行動を共にするよりも前に所属していた場所の人脈とコネを幾つか使うことになり、払わなくていい負債を負うことになったが必要経費として割り切るとしよう。

 

「さて、と……アイツらがあの子を倒してくれれば万々歳。出来なくてもある程度削って足止めしてくれればいいかな」

 

 スマホを懐へとしまい、カヨコは瓦礫からおりる。

 

「よし、仕事の時間だ。定時には終わらせるとしようか」

 

 

 

 アビドスの砂に飲まれた街の中を駆け、ピン刺しされた地点へと進んでいたがその進路を塞ぐように二つの人影を見つけた。

 

「おー、われが依頼主の言いよったレイヴンか。ココ最近は活動を控えとったっていう話だが油断せずに行かしてもらおうかの」

 

「ふふっ、貴方はどんな素敵な風穴を見せてくれるのかしら?」

 

『っ、レイヴン! 目の前にいるのは傭兵グループ『アルゼブラ』所属の傭兵です。

 コードネーム『スタルカ』と『レッドラム』……どちらも油断ならない相手です。ご注意を!』

 

 エアの報告により、前方にいた2人の傭兵を見つけレイヴンは立ち止まり見据えた。

 片方は頬に傷を持ち、マシンガンを持った傭兵。

 片方は散弾銃を持ち、嗜虐的な笑みを浮かべた傭兵だ。

 

 レイヴンはつま先で地面を何度か叩き、具合を確かめた後に姿勢を沈ませると同じようにスタルカとレッドラムは銃の安全装置を解除させ待つ。

 

 互いに沈黙を保ち、空気が張りつめていく。

 

 そして、

 

「さぁ、始めましょうか?」

 

 レッドラムが言うやいなや離れた地点から連続して爆発音が囲むように轟いた。

 それに続くように視界を遮るように煙幕が両者の間を塞ぎ、ものの数秒でレイヴンの視界が煙以外何一つ見えなくなってしまう。

 それに加えてディスプレイの映像にノイズが幾つも走り、シグナルロストといぅ文字が表示されたことでレイヴンは声を張った。

 

「エア、レーダー!!」

 

『はいっ! ……ッ、ジャミング!?』

 

「チィッ!」

 

 微かに捉えた砂を叩く音を頼りにレイヴンはその場から横へ跳ぶと、先程までいた地点に弾丸が通り過ぎた。

 

「なかなか勘がええのぅ!」

 

「寧ろ避けてくれなきゃ張り合いがないわ。さぁ、どんどん行くわよ!」

 

 煙の奥でスタルカとレッドラムの声が響き、立て続けに至る所から発砲音が響く。

 

「チッ、やりにくい……!」

 

 どういう原理か相手はこちらの位置を判別するのに対してこちらはジャミングによりレーダーを使用出来ず音を頼りに攻撃を行うしかない。

 

「でも、やるしかないかッ……! エア、ソナーを最大出力で逐次やって。それもこのウザイ煙とジャミングの発生装置を探して可能なら破壊しといて」

 

『分かりましたレイヴン。出来る限り速やかに探し当てます! ご無理をなさらないでくださいね?』

 

「善処する」

 

 ソナーにより特定した位置に向けてレイヴンは即座に引き金を引く。

 

「ハラショー!位置を当ててきたか!」

 

「ふふっ、狩りは獲物が活きがいいからこそ愉しめるのよ。そうこなくっちゃ!」

 

「同意しようかレッドラム!」

 

 戦闘はさらに激しくなっていき、スタルカが牽制をしレッドラムが瓦礫と瓦礫の間から意識の間を縫うように嫌らしい攻撃をしてきた。

 片方を狙えば片方が攻撃をし、レッドラムは巧みに障害物を利用することでレイヴンの攻撃をいなす。

 

 レイヴンにとって不利な戦いではあるが、こうしてもちこたえているのはレイヴンがこうした戦闘の経験が多いからだろう。

 

「成程、確かに早いな! これはやねこいのぅ!」

 

「スタルカ! 狭めなさい!」

 

「言われのうとも既にやっとる!」

 

 続けてシュポン、と気の抜ける音共に何かが空高く舞う。

 即座にソレが何か理解したレイヴンは飛来するそれに向けて重ショットガンで撃ち落とす。

 ペレットが何かを撃ち抜くと幾つもの爆発が空中で発生し、爆風が僅かに煙を晴らし煙に隠れていたスタルカとレッドラムを露わにしたが、すぐに煙が覆い隠してしまった。

 

 やはり、この煙か最低でもジャミングをどうにかしない限りまともな戦いにならない。

 

「チッ!」

 

 左右から挟み込むようにソナーによる位置情報が更新されていき、それを抜けるためにレイヴンは駆け抜けた。

 勿論、引き金を引き続けてはいるがまともに当たっているなど確かめる術はない。

 

「アハッ! よくもまぁ、足掻けるわね。初めてよここまで生き延びてるのは!」

 

「伊達に最強と呼ばれてないか!」

 

「お褒めに預かり光栄っていうべき?」

 

「素直なのはいいことじゃ!」

 

「あっ、そう!」

 

「ぐぉ!?」

 

 進路を予測し、砂を踏み込んでキックを放つと丁度スタルカへとその足裏がめり込んだ。

 

「このチビィ……!」

 

「ハッ、2人がかりでやってる割には手こずってるじゃん。

 立派なのは口だけ?」

 

「舐めんなァ!」

 

「ッ!」

 

 閃く銀閃、レイヴンは振られたナイフに当たる寸前でかわし距離をとる。

 その途中、片腕が地面に接触した瞬間に───

 

 カチリッ

 

「ッッッ!!!?」

 

 レイヴンの半身が破裂し爆炎がその身を包みこむ。

 

「ようやっと、引っかかったか」

 

「これでまともに動けることはなくなったわね」

 

 どうやら2人が事前に仕込んでいた地雷原にレイヴンは誘導されていたらしい。

 知らず知らずのうちに敵の罠にかかったレイヴンの状態は酷い有様だった。

 

「ヅッゥ……」

 

 地雷の爆炎と破片により外套は引き裂かれて焼け焦げ、右腕は肩口までズタズタに裂け、右半身も素肌に無数の傷が作られ、バイザーは破損したらしく表示される映像が歪んでいた。

 腕を少し動かすだけで脊髄をつたい脳みそをぐちゃぐちゃに掻き乱す激痛に顔を僅かに歪めるが、レイヴンは意思でねじ伏せてスカルタとレッドラムの猛攻をかわし続ける。

 

「明らかに動きが鈍っとるのぅ。ほなら、抉らせてもらうで!!」

 

「アハハ! 素敵な血化粧じゃない? もっと踊って見せなさいな鴉!!」

 

 けれど、精彩をかいた動きでは次第に被弾が増えていき砂の上に幾つもの染みを転々と作る。

 血液とともに足から力が抜けていき、このまま戦闘を続けていけばそう遠くないうちに自分は倒れることを自覚するとレイヴンはすぐにエアに指示を送った。

 

『エア、痛覚を切って』

 

『それはダメですレイヴン! これ以上無理をして動けば脚部に致命的なダメージが……!』

 

 悲痛なエアの叫びとこちらを案じる感情が交信によって伝わるが、レイヴンは敢えてそれを無視する。

 

『その前に終わらせる』

 

『ですが!』

 

『───早くしろ、エア』

 

 食い下がるエアにレイヴンは冷徹に言い放った。

 既に撤退という選択肢を取れるほどレイヴンには体力は残っていないことをエアは理解する。けれど、想い人が傷つくさまを見たくは無い。

 そんな葛藤がせめぎ合い、そして押し殺して血反吐を吐くように了承を示す。

 

『っ……わかり、ました』

 

「……ごめん、エア」

 

 一際大きく地面を踏み締め、後ろへと跳躍して2人から距離をとるとレイヴンの膝から力が抜け、そのまま砂上へと膝を着いた。

 

「リミッター解除、コーラル圧縮生成開始。

 筋系、神経系、血管系、リンパ系へ過剰供給開始。

 システムを再起動……オペレーション、パターン変更」

 

「何をブツブツとぉ!!」

 

「さぁ、風穴をみせてちょうだい!!?」

 

 スタルカとレッドラムがとどめを刺すためにレイヴンへと突撃する。

 けれど、レイヴンは抵抗をしない。

 

 最早諦めたのか、と2人は判断する。

 

 

 

 

「……モード オーバースペック。

 アサルトアーマー起動」

 

 

 

 バチリッ、レイヴンの周囲に深紅のヒバナが飛び散った瞬間────

 

 落雷の如く凄まじい音と共に周囲一帯を深紅の閃光が迸った。

 

 

 

 

 

 

「ハァ……ハァッ……きっつ」

 

 レイヴンは痛みを感じるほど鼓動を刻む心臓を落ち着かせようと何度も深呼吸を繰り返す。

 その顔は青白いを通り越して最早土気色になっており、素人目から見ても今の状態が最悪なのは言うまでもない。

 

『レイヴン、大丈夫ですか……?』

 

「……大丈夫。少し休めば動ける。

 ごめんねエア、酷いこと言って」

 

『いいえ、元々は私がジャミング発生装置を破壊するのを手間取ったのが悪いんです。

 ……私がもっと上手くやれば貴方が傷つくこともなかったのに……!』

 

「……それは違うよ、私もエアも最善を尽くした。

 その上でコイツらが上手かっただけだよ」

 

 自分自身を責めるエアに向けてレイヴンは慰めの言葉を送り、立ち上がった。

 その足元にはスタルカとレッドラムが倒れており、意識は無い。

 

「……早くみんなの元に向かわないと」

 

 鎮痛剤の注射器を首筋に突き刺し、ふらつきながらもレイヴンは校舎に向けて歩み出す。

 

 そして、レイヴンが立ち去った場所には円形の巨大なクレーターだけが残っていた。




続きません。

はい、ということでシャミアとド・スのコンビです。

( ゚∀゚)o彡°ハラショ-!

と思ったら感想と評価を待ってます。
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