プレゼントはむずかしい/隆~! | 日々の凧あげ通信アネックス
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【あらすじ】東京の西のほうに暮らす、ぱっとしないライター・ゆきよは、今晩も、UFOキャッチャーでとってきたお気に入りのクマのぬいぐるみ・たらおと会話するのであった。

――たらお、阿佐ヶ谷で焼肉食べてきたー。A5ランクが格安で食べられる店。
おともだちの、誕生日会だったのさー。
「あら、めでたいのね。プレゼントとか、どうしたの?」
――料理好きの人なので、KALDIで、自分じゃ買わない、ちょびっとだけ高い価格帯の塩とか買った。ゲランドのお塩。あとバルサミコ酢とか。
「なんじゃ、そのセレクト。」
――いい子なので、喜んでくれたけど…。いや、きっと役には立つ!
「でも、プレゼントって、もっとウキウキした、役に立たないもの、貰いたくない?」
――そうだよねー…。プレゼントは本当に難しい。でもお友達だから、ゆるいセンスでも、きっと許してくれると思けどね。
ん~、好きな人とかの誕生日プレゼントとかって、むっずかしいよね。
「ゆきよさん、記憶に残る、嫌なプレゼントって何?」
――ん~、高価なティディベア?
「………え! ゆきよさん、ベア、好きじゃない! ってか僕は!?」
――いや、どんなベアでもいいってわけじゃないよ。
ベアにハマったのって、大学生の頃で、その時、ドイツ製の起毛布とか買って、手縫いで、自分でベア作ってましたからね、私。綿を木槌で詰めるの。
「きづち?」
――たらおはフワフワだけど、いわゆる欧米のティディベアって、綿がカッチカチにつめてあるの。
「へえ、そうなんだ…。」
――で、基本的にベアは好きなんだけど、まあ好みがあるので…。貰ったやつは、好みじゃなかったんだよねえ。でも捨てられなくてさ。いまだに家にある…。
「今、何を貰ったら嬉しい?」
――マックブックプロだね…。
「めっちゃ実用じゃん。
ところでこの連休、どうでした?」
――ええと、昨日、温泉音楽というイベントに行きまして…。
昔取材に行ったことあるんだけど、通常は、高齢者の社交場なんですよ。演歌カラオケが爆音で流れてて
イベント時だとどんな感じなのかな? と思っていたんだけど、30代メインの、パーティ色が強い雰囲気でした。音楽大好き! っていう客層というより、フェス客っていうのかなあ…。なんというか、スラムダンクの主題歌をDJさんがかけたら、みんなで立ち上がって大合唱してて、それをみて、「ああ私は異物だ」と思ってしまった。
「考えすぎなのでは?」
――そうかなー。あ、BIKKEさんが出ていたよ。ビッケとカツマーレーというユニットで。
オリジナル曲が少ないのか、すごいセトリだった。
「どんな?」
――TOKYO No.1 SOUL SETの黄昏’95やって、オリジナルの「ATAMI」って曲やって、今夜はブギーバックのカバーやって、もういっかい黄昏’95やってた。確か。途中からゲストMCで上鈴木兄弟が参加してたけども。
「なんかたしかにものすごいセットリスト。同じ曲を2回かー。」
――この日、トリが藤井隆で、BIKKEさんはトリ前だったのね。若干やけくそ気味で、それが面白かったけど。
「藤井隆、どうだったの?」
――なんかこう……3列目くらいで見ちゃったのね。
で、頭の中では完全にアイドルだと思い込んでたんだけどさ。
……歌って踊れる、年相応の男性でしたね。
「キラキラしてなかった?」
――してなかったんだよ。私がうっかりSHINeeとか、モノホンのアイドルが好きで、そこに目が慣れてるせいかもしれないんだけど。
もっとさ、ドラアグ感あると思い込んでたんだよね。ドラアグクイーンは女子アイドルのフェイクをやるじゃない、藤井隆は男性ポップスアイドルのフェイクだと思ってた。
音もそうだし、テレビで見ると輝いて見えるんだけど、実物はフツーだったよ! いやーん!
「要するにときめかなかったと…。」
――いや、すごく感激したし、嬉しかったんだけど、思ってたのと違ったー!
「ひどいこと言うわねえ…。」


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