――たらお、今日、池袋のジュンク堂に行ったよ。
「あら、あの、日本一イカス本屋さんね。」
――お手伝いをした本『間取り図大好き!』のフェアをやってくださるということで…。見学に行こうと思ってさ。
間取り図大好き!/扶桑社
「あ、なんか、先週、アマゾンで順位がばばーっと上がったらしいじゃない。」
――TBSの『ぴったんこカンカン』に、堺雅人と香川照之が、ドラマ『半沢直樹』の番宣で出てたのね。
それで、代官山のTSUTAYAに行くっていうくだりがあって、照之が建築の写真集見ながら『こういうの眺めて、ここに住んだらどうしようとか、想像するのが好き、間取り図も好き』って言ったのよ。
「ほう。」
――そしたら安住アナが、『間取り図大好き!』なんて本がありますよ? って、棚から本を抜いて、照之に渡したの。そしたら照之がぱらぱらっと楽しそうにめくって『いいね~』って。
「それだけ?」
――それだけなんだけど。安住さんナイスパス! ですよ。順位、ばばばーんと上がったもの。テレビすごいねえ。
「テレビはすごいよねえ…。」
――しかも、愛する照之と安住さんがらみなんて…。夢のようです。
でも、やっぱり、大切なのは書店さんの棚。
「MADORI FES(間取りフェス)」開催中!8/11まで。
――池袋、すっごくスペース広かった。
それでね、フェアがあるのは、知ってたの。出版社さんから、きいてたから。
「ほうほう。」
――それで、『間取り図フェスという展開をするので、お勧めの本を教えてください、間取り関係の本を』って言われて。
ほら、私、『間取り図が分からない人』っていう役で出演してるじゃん。実際、わかんないんだけど。
「わかってないよねえ。」
――森岡友樹さん、大山顕さんは、がっつり建築がらみの本を提案しててさ。
あ、これは、私、セレクトが出来ないわーと思って、悩んだのね。
「空気読めない本が混ざってると、まずいわね。」
――なので、3冊、間取り図素人でも読める本を選んで、編集さんと書店さんにおまかせしたのね。アレだったらボツにしてくださいって。
てっきり、並んでないと思ったら……全部並んでた!
「まじか。」
――うち2冊は漫画で、上下刊あるので、合計5冊か。あわわ、なんかここだけ、ミーハーな感じになっちゃってるけど大丈夫か……と思って眺めてたら、目の前で、40代くらいの男性が、私セレクトのマンガ本をお買い上げ! え、ええー! 間取り図本買ってくれ! と思いました……。
「ゆきよさん、なんの本を選んだの?」
――それは現地に行ってからのお楽しみですよ! すごく有名な本と、ちょっとマニアックな本です。
しかしやっぱり、ジュンク堂おっそろしいねえ。金欠だから控えてたのに、気がついたら本買ってたもの。
あのね、本じゃないものも買った。福岡正信自然農法の、種。
「たね売ってるの?」
――うん。耕さないとゆう、とんでもない農法の。海外でも有名で、国家レベルでとりくんでたりするよ、アフリカとか。
「アフリカ?」
――むかし、西原理恵子さんがインタビューして、マンガにしてたよ。知らない?
「知らない。」
――まあ、革命的な農法を考えた人がいて。08年に他界しちゃったんですけどね、通販でしか買えない種があったので、買ってきちゃったのよ。
問題は、どこにまくかなんだよな…。
「なんの種?」
――青大豆。実家の庭にまいてこようかな。
ジュンク堂楽しいよ。雑貨扱ってても、ビレバンみたいに軽くないから。重いから。
「重いのかよ。」
――そういや、旅コーナーもチェックしたんだけど、紀伊国屋新宿の旅コーナーには平積みになってた、『チェルノブイリダークツーリズムガイド』がなくて、ジュンク堂わかってるーと思いましたよ。
「たんに売り切れてるだけかもよ。」
――そうねえ。
「ゆきよさん、あの本のこと、ひっかかってるみたいだけど、なんで?」
――うーん。紀伊国屋で旅本コーナーで手にとって、すっごく違和感があったんですよ。
旅本にしては旅本の写真ではなかったし。
中東欧の萌え萌え本、花ざかりじゃない。ああいう質感だったら、皮肉を感じたのに。可愛くない写真で、ガイドブックです、っていうのは、成立しない気がしたよ。
「皮肉なのがいいの?」
――中東欧のイメージって、皮肉屋さん、なんだけどなあ。私間違ってるのだろうか。
しかし、あれはやはり、言論雑誌の別冊だし、そういうのが読みたい人の目に触れればいいと思う。
「ほんと、何にひっかかってるんだろうねー。」
――ひっかかるといえば! 今日すごい新人ゆるキャラを発見したよ!
「どんなの?」
こんなの。
「すごい!!!!!!!」