「ゆきよさん、体調大丈夫?」
――病み上がりですなあ。完全に調子いいとは言えない。
あ、昨日、クレヨンポップのライブ行ったんだよ、新宿のBLAZEってハコで。元映画館のハコだから、でっかいんだよ。
「どうでした?」
――まず、仕切りが異常に悪くてですね……。まだ入場出来ないのかな~と思ってたら、新宿のホームレスが「なにやってんだ~!」ってからんできた。
「ああ、場所がね、歌舞伎町だもんね。」
――隣のファミリーマートの店員も、店の前からどいてください!! って怒ってた。
そんな状況なのに、韓国人スタッフが、お客に「ぽっ、ぽっ、くーれーよんぽっぷ!」って叫ばせたりするの。映像撮ってたのかなあ。
それで、やっと中入れたら、クレヨンポッパーズって書いてあるジャージ軍団の後ろで。「僕らうるさいですから、どうぞ、前に行ってください」と譲られた。
「いいヲタだ!」
――そう、いいファンでした。ありがとうございました。
ライブはねえ、もともと曲数少ないから、PV流してから、PVと同じ衣装でパフォーマンスとか、そういう感じで時間を稼いでたよ。でもね、映像もね、止まっちゃったり、字幕なかったり、「あー、クレヨンポップ売れてしまったから、スタッフさんも過労なんだね……」という感じでした。
でもね、グダグダでも、まったくムカつかなかった。
なんかこう、めちゃくちゃな状況の中で、無理して日本来てるのが、じわじわ分かったから。
「韓国で売れてるもんねえ。」
――クレヨンポップ、サービス精神旺盛でしたよ。DJ OZMAがカバーしたことで有名なRun To Youもやってたし。
「アゲ
――お客は3つくらいに分かれてた。この曲がK-POP由来だと分かってるK-POPファンと、あーOZMAの曲だーっていう人と、韓国で90年代に流行った曲だ! って喜んでる韓国人と。
「韓国の人、来てたの?」
――クレヨンポップのDEEPなファン以外でも、日本に住んでる韓国の人とか、来てた感じだったよ。私のまん前にいたのも、韓国人カップルだったし。
チョアちゃんがソロコーナーで、映画「カンナさん大成功です!」の曲「MARIA」を歌ったら、韓国人カップル、超盛り上がってた。
この曲自体はブロンディのカバーだけど、韓国語版は国内でヒット。日本人にもかなり知られている曲です。
――うーん、楽しかったですよ。双子ちゃんが歌が上手いのにびっくりして、思わず推し変してしまった。チョア推し!
「加護ちゃんに似てるよね」
――みんなそう言うよね。そんなに似てるかなあ?
あと、今、クレヨンポップの女子高性について考えている。
「考えて、まとまったら教えて。」
――まとまらない気がするが……。