【あらすじ】東京の西のほうに暮らす、ぱっとしないライター･ゆきよは、今日も、UFOキャッチャーでとってきたお気に入りのクマのぬいぐるみ･たらおと会話するのであった。

――たらお、体力回復した？
「したわよ。ぬいぐるみだもん。ゆきよさん、まる２日、死んでたね。」
――1日は腰が立たなかった。2日目も寝てた。
「燃え尽き症候群だ！」
――いやいや、体力がないだけですよ。身体動かなくて…。
でもさ、こないだは、リリース直前イベントなので、問題はこれからなんだけどね。
でも日曜日、面白かったよ。
枡野さんに字が汚いと言われたり、かと思ったら、くせ字評論家の井原さんに「そんなことない！」ってフォローされたり。
山下陽光さんは相変わらず面白かったし、山下さんと枡野さんがお互いに興味を持ったのも、お、っと思った。
「っていうか、ゆきよさんが、天才を呼びすぎたよね。」
――自分が埋没するくらい、個性的な人が集まったね。高瀬さんも天才だしなー。
天才に憧れがあるんだよなー。私、そうじゃないから。
小説書きなよって枡野さんにたくさん言われたけど、やっぱり、文芸のちゃんとした編集さんがいないと、自分では、コントロール出来ない気がしてる。
「読み物」なら書けるけど、それを突破出来る力が自分にないし、ヒントも浮かばない。
でも無名な小説家は、自分でそれを、手探りで、やってるんだろうな。編集なんかつかないよね。
私が手探りで書いた落選小説のことは、枡野さんにけちょんけちょんに言われたしな。
「むずかしいのね。」
――「こじらせ系にも参入しないんですね、クールぶってるから」とも言われたんですが、こじら系って、30代のライトサブカルユーザー向けの内容なんで、関係ないんすよ。
私のお客様、ライトサブカルユーザーじゃないもん…。
「まあねえ。」
――とにかく、自信なんかなんもないっす。売りもない。
でも、たくさんの人が来てくれて嬉しかった。今後も頑張らねばね。
とりあえず目の前の仕事をやるざんす！！
「ところで、日本酒飲みきった？」
――ペットボトルに入っております。飲まなきゃ…！！！
あー、旅博にもSHINeeのハイタッチ会にも行きたかったぜ！！


会場では、こっそり、こんな動画流してました。