【あらすじ】東京の西のほうに暮らす、ぱっとしないライター・ゆきよは、今日も、UFOキャッチャーでとってきたお気に入りのクマのぬいぐるみ・たらおと会話するのであった。
――たらお、昨日、SMタウン楽しかった!
「ああ、韓国の、少女時代とか東方神起とかがいる事務所、SMエンタテイメントのお祭りね。a-nationみたいなやつね。チケットが20倍だったという…。」
――私はたまたま当たって、一塁側の、見やすい席だったんだけど。追加席の発売が何度もあってさ、「見えにくいけど定価で売るよー」っていう席がさ、埋まってたよー。なんか、スタジアム中、ものすごい見にくい席も埋まってた。チケット1枚、定価12800円でしょう、席は5万人…。すごいお金が動いてますよ。
でもねー。ライブは4時間半やっててさ。メガ盛りでした。
みんな自由にトイレに行ってたなー。興味ないアーティストの時ほど、トイレタイムだった。まあしょうがないんだろうけど。
「ゆきよさん的には、どうでした?」
――台風の影響でね、配布されるペンライトが、届いてなかったの。なので、みんな自主的にペンライト持って来てたんだけど…。みんな東方神起とか、スーパージュニアとか、シャイニーとか、それぞれ、ライブ行くと貰えるペンライト、持ってきててさ。いやあ、私もペンライト持ってたのに、持っていかずに、しくじった。っていうか、みんな、いろんなアーティストのライブ行き過ぎ。
それにしても、新人アーティスト、EXOが、かっこいいけど人数多すぎでしたな!
「エクソ、HOTの直系の感じするよね。」
――SMエンタテイメントって、ほっといたら、ビジュアル系と、ヒップホップと、ハードロックと、クラシックを足して、足しっぱなしにするんだよね。独特な美意識。
シャイニーはね、ジョンヒョン先生が、上半身裸でオイル塗って、割れた腹筋をアピールしてたのが、本当にエロかった。
でも同行してくれた友人が「あの腹筋は、舐めたいけど、セックスする気にはならない」と言っておった。
確かになー。観賞用だよなー。
っていうか、SMの人たちは、みんな鍛え過ぎてプロ過ぎて、日常っぽくないんだよなあ。
オリンピックの何かの種目、見て帰ったような気持ちになったもの。
「アイドルの概念そのものが、違うのね。」
――そうね、なんか日本のアイドルとは根本的に違うよね。
あーしかし、少女時代のGENIEが見れなくてそこが不満だったかなあ。
あのね、2年前のSMタウンと比べると、一見さんに優しくない。マニアのための選曲だった気がする。でもいいのか、もう、来るのは、リピーターだけだから。
「東方神起と、スーパージュニアは、日本で普通のヒットチャートに乗せる気が、ほぼナイよね。」
――山っ気があるのは、少女時代とシャイニーだよね。
ところで、エイベックスと喧嘩したF(X)はどうなるんだろうか…。
「しらん!!!」
――それにしてもさ、ボアちゃんのステージで、バーバルとの曲をやってたんだけど。ババルの声が消されてた! ババル呼んであげて!! いろいろ複雑!