人口世界一のインドに迫る少子高齢化の波、学校閉鎖も…人口は増え続けているはずなのになぜ?
中国を抜いて人口世界一となったインドでも、このままでは近いうちに高齢層が15歳未満人口を上回る。インドでも少子高齢化からは逃れられない?
インドの一部地域で学校が閉鎖に追い込まれている。背景にあるのは出生率の低下だ。 人口世界最多のインドの合計特殊出生率は、世界銀行データの最新年である2023年には2.0だった。1950年当時の5.73と比べると、大幅に低下している。 【動画あり】242人を乗せたエア・インディア機が離陸直後に墜落し爆発炎上(インド・アーメダバード) さらに、国連経済社会局人口部によれば、インドの65歳以上の人口(今年は1億800万人)は、50年までに2億5400万人に増大する見込みだ。高齢者が人口の15%を占め、56年までに15歳未満人口の割合を上回ることになる。 南西部ゴア州では、昨年までの2年間に公立小学校36校が閉鎖された。サワント州首相は昨年7月、出生率低下が一因だと発言している。 とはいえ、18年以降の生産年齢人口の増加幅は扶養人口より大きい。こうした傾向は55年まで続くと、国連経済社会局人口部はみている。「だが、その行方は教育や医療、労働人口に参入する若者が生産的で適正な職に就ける雇用機会の提供に懸かっている」
ジョーダン・キング