ベンチャーキャピタル大手の「ジャフコグループ」(東京都港区)の女性契約社員が経営陣らによる性暴力を受けた後、不当に雇い止めされたと訴えている問題で、同社は29日、和解が成立したと、ホームページで発表した。
事件は2019年12月、契約社員の女性が会社の忘年会を終えて帰宅しようとしたところ、経営陣の男性らにエレベーターホールで引き留められ、マフラーで首を絞められて胸を触られる性暴力を受けた。
翌月、加害者2人は懲戒処分を受けたが、女性はその後に退職勧奨を受けた。精神的不調から休職し、2022年に雇い止めされた。
女性側は、ジャフコに対し記者会見での謝罪や被害に対する補償を求めていたが、ジャフコ側は拒んでいた。
和解内容は非公開。同社は、双方に守秘義務が課せられているとし、担当者は「お知らせに記載以上のコメントは控えさせていただきます」とした。
セクハラ問題に詳しい日本労働弁護団女性労働PT座長の上田貴子弁護士はこの問題について「長きにわたり、女性が闘い、声を上げ続けたことをねぎらいたい」とし、「一般的には、会社はセクハラ相談に対し迅速適切に対応すべきだ。ジャフコは問題が起きたことに対し、より一層セクハラ防止に努めることが重要だ」と話した。(竹谷直子)
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