【あらすじ】東京の西のほうに暮らす、ぱっとしないライター・ゆきよは、今日も、UFOキャッチャーでとってきたお気に入りのクマのぬいぐるみ・たらおと会話するのであった。
――たらお、週末に行ったプラナカン講座の、お土産のカレーの匂いがいでたら、トリップしそうになった…。
「そもそも、プラナカンって何なの?」
――昔々、マレーシアに渡った中国人。独特の文化を作り上げてる人たち。
あの~、有名人で言うと、ディック・リーね。
「……今WIKI見たんだけど、『君さえいれば/金枝玉葉』の音楽もやってるのね。しらなんだ。」
――この人、すんげえおぼっちゃんなんだって! 実業家で、音楽は片手間にやってるらしい。
「片手間かよ!」
――あと、中国語、話せないんだって。
「ルーツは中国にあっても、中国に住んでないんだもんね…。」
――んで、プラナカンは基本、女系家族らしいよ。ゴッドマザーみたいなのがいて、
料理と刺繍が出来ないと、お嫁に行けないらしい。
しかも料理は数十年前まで秘密にされてたらしく、秘伝なの。
で、下ごしらえが、超絶めんどいの。
「プラナカン講座、調理実習もあったんでしょ?」
――下ごしらえは、先生がしてくれてた。受講生は、炒めて煮るだけだった。
「なんぞそれ。」
――でも、チキンカレー超絶おいしかった!
ハーブや魚系のダシや、ココナッツミルクを使うんだけどね。
同じ班になった人とは適当に喋ったんだけど、みんなマレーシア渡航経験者で。私ぐらいだったよ、行ってないの。
プラナカンの食器はカワイイなあ。
――あとは何だろなあ。気になった話…。
・プラナカンの刺繍の服は超高い。アンティークは値段がつかない。
・プラナカンの服のつくり、前をブローチでとめるんだけど、召使いがいないと着れない服になている。
・プラナカンのカラフルな建築物の中には、人が住んでおらず、「建物自体が、ご先祖をまつるためだけの家」(神棚、仏壇のようなもの?)というのが多数ある。持ち主はもちろん大金持ちで、ゴージャスな別宅がある。
・プラナカンのお菓子に、青い着色をしたものが多い。それは青い花が材料。
・泊まれるプラナカン屋敷がある。『ホテルプリ』。1万ちょいで泊まれるらしいぞ。
――あとプラナカン食器は、レプリカでも手作り品なんだって。安くないんだろうなあ。
あと見たいな~と思ったのは『リトル・ニョニャ』というドラマ。
プラナカンの女の人生を描いたもので、『おしん』くらいめっちゃくちゃ流行ったらしいよ、日本以外のアジアで。
「おお、これは萌えるね! 萌え萌えだね!」
――そうなの。残念なのは、日本語版がないこと。時代背景的に、日本が嫌な感じに描かれてしまっているらしく……。
「まあ……なるほど。でもレンタルあったら借りるのになあ…。」
マレー半島―美しきプラナカンの世界 (私のとっておき)/産業編集センター
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↑私、この本持ってたんだけど、講座に行ったら、著者さんが講師さんだった…。本持って行ったらサイン貰えたのに、残念。