東京23区で地下駅が存在しない唯一の区とは？ 中には「ギリギリ違う」駅も

地下駅が一つも存在しない東京23区唯一の区とは？

　東京の地下には、東京メトロ、都営地下鉄の地下鉄路線が、網の目のように敷設されています。加えて、JRの横須賀・総武線快速や、京葉線、東北新幹線、京成本線、京王線、つくばエクスプレスなど、JR・私鉄の地下路線も数多く通っています。 【画像】言われてみれば……？ 区内に「地下駅」が存在しない、東京23区唯一の区 　大都市である東京において、東京メトロ・都営地下鉄をはじめとする地下鉄道は、区域内の移動に欠かせない存在です。ただし、東京23区のすべてに地下鉄道が通っているわけではありません。中には一つだけ、地下駅が存在しない区があるのです。 　区内に地下駅が存在しないのは、葛飾区。区内には、常磐線、総武線、京成本線・押上線・金町線、北総鉄道北総線、そして貨物線の新金線が通っていますが、いずれも地上または高架線を走る路線で、地下駅どころか地下区間すら存在しません。東京メトロ千代田線の綾瀬駅は、限りなく葛飾区に近い位置（足立区との境界線の隣、駅自体は足立区所在）にあるのですが、こちらは地下鉄の駅ながら高架駅となっています。 　ちなみに、綾瀬駅は駅移転から区境変更までのわずかな間のみ葛飾区に所在していたことがあったようですが、当時は地下鉄千代田線の開業前だったため、どちらにせよ地下鉄の駅は区内に存在したことがありません。立地的にも時期的にも、綾瀬駅は葛飾区に存在する地下鉄駅からギリギリ外れています。 　ただし、葛飾区が地下鉄と全く縁がないわけではありません。常磐線では東京メトロ千代田線、京成線・北総線では都営地下鉄浅草線との直通列車が走っており、地下鉄の車両自体は区内に頻繁に乗り入れています。また、葛飾区内を通る形での東京メトロ有楽町線・半蔵門線の延伸構想があるほか、環七通り付近を通る地下鉄「メトロセブン」も構想されています。 　ちなみに、東京メトロ・都営地下鉄という地下鉄事業者の駅が存在しない区は、葛飾区のほかに世田谷区も該当します。世田谷区内には、東急東横線（自由が丘駅がかすめるのみ）・田園都市線・目黒線・大井町線・世田谷線、京王線・京王井の頭線、小田急線が通っていますが、東京メトロと都営地下鉄は区内を通過していません。ただし、田園都市線は世田谷区内を含む渋谷～二子玉川間が地下区間となっており、世田谷区内では5駅が地下駅となっています。