【10月11日 AFP】ノルウェー・ノーベル委員会の補佐機関であるノーベル研究所は10日、今年のノーベル平和賞の受賞者に関する情報が事前に漏れていた疑惑について調査すると発表した。

だ専門家やメディアはベネズエラの野党指導者マリア・コリナ・マチャド氏を有力候補に挙げていなかった。

だが、賭けサイト「ポリマーケット」で、マチャド氏が受賞する確率は9日から10日にかけての一晩で、3.75%から73%近くにまで急上昇した。

ノルウェーの国営NRKテレビによると、データ専門家のロバート・ネス氏は「賭け市場で通常、このようなことは見られない。非常に疑わしい」と述べた。

ノーベル委員会のヨルゲン・ワトネ・フリドネス委員長はノルウェー通信(NTB)に対し、「ノーベル平和賞の歴史において、漏えいは一度もなかったと思う。そんなことは考えられない」と語った。

それでも、漏えいがあったかどうかを調査するとノルウェー・ノーベル研究所のクリスチャン・ベルグ・ハルピケン所長は述べた。

ハルピケン氏は日刊紙アフテンポステンに対し、「漏えいがあったと判断するのは時期尚早だ。これから調査を進める」と語った。

ノーベル委員会の委員5人によって選出される受賞者の名前を事前に知っている人物は極めて限られている。

だが、過去にはノルウェーのメディアで予想外の候補者の名前が浮上し、漏えいしたのではないかとの臆測が飛び交ったこともあるが、近年はない。(c)AFP