中国オリジナルIPの新作が続々登場!「ワンフェス2025上海」新作ロボットトイまとめ
もうひとつ、現代中国の変形トイを語る上で外せないのが、ミリタリー系の変形ロボットトイである。文字通り、現代の人民解放軍の兵器がロボットに変形するのだが、どのアイテムも変形の手数がかなり多く、ロボット形態のかっこよさと兵器形態の完成度の高さを両立しているのが特徴。重量のかかる部分には金属製のパーツがふんだんに使われていることが多く、一種の合金トイという側面もある。
今回上海WFに出展していた中でミリタリー系を推していたブースとしては、TOUCH TOYSがある。同社は空陸にまたがって、人民解放軍の最新兵器を題材にした変形ロボットトイを展開。いずれもロボット形態で全高が30センチ前後の大型アイテムであり、値段もそれなりに高額だ。しかしフランカー系の戦闘機が持つ微妙な曲面をしっかりトレースするなど、その完成度はかなりのもの。HQ-9防空ミサイルを搭載した自走発車機がパレードしている展示はなかなか物々しいが、これもまた現代中国の変形トイの深みである。
最後に一つ変わり種として、UNIX SQUAREのアイテムを紹介したい。『ROBOTECH』名義でVF-1を発売してきた同社だが、監修中の新製品として展示されていたのがデストロイドトマホークっぽい装備をつけた「Armorized VF-1J」。そんなのありかよ……と言いたくなるようなアイテムだが、クレジットを見る限り版権関係はクリアしているようだ。これも、中国ホビーメーカーのフリーダムさが伝わってくる一品である。
会場内で気になったアイテム(の一部)を紹介してきたが、上海WFは会場が恐ろしいほど広く、また特に初日の来場者数は半端ではない。ゆえに全ブースをゆっくりとくまなく見られたわけでもないのだが、自分が見て回れた範囲だけでも日本では見られないような自由なアイテムやオリジナルの変形トイが山ほど展示されており、中国ホビーメーカーの勢いを肌で感じることができた。特にメカ系のアイテムに関してはガンプラの強い影響を感じるものも多く、「俺が考えた最強のガンプラ」(ついでに書けば「俺が考えた最強の実写トランスフォーマーっぽいロボ」も)をなんとかして世に出そうというメーカーも相当数出展していた。
しかし、ガンダムっぽいものだけではなく、思いついたアイデアを形にしようという多様性があるのも中国ホビーシーンの面白い点である。これまで紹介したアイテムからは、どうしてもパワーのあるIPに偏りがちな日本のホビー業界とはまたちがった風景が見えるはずだ。まだまだ新興メーカーの勢いも止まらない上海WFで来年はどのような景色が見られるのか、今から楽しみなのである。
プロフィール
しげる
変形ロボットトイとプラモデルなしでは生活できないライター。トランスフォーマーや中国の謎ロボットプラモ、1/60スケールのオモチャが好物