銀行出向者は情報取る「スパイ」 日本生命社員が明かした不正の実態

社内調査の結果を受けて陳謝をする日本生命の赤堀直樹副社長(中央)=東京都内で2025年9月12日午後、山口智撮影
社内調査の結果を受けて陳謝をする日本生命の赤堀直樹副社長(中央)=東京都内で2025年9月12日午後、山口智撮影

 日本生命保険から銀行に出向した複数の社員が、出向先の社外秘情報を不正に持ち出していた問題で、現役の日生社員、田中明さん(仮名)が毎日新聞に実態を証言した。田中さんは問題が発覚した金融法人部門の関係者。田中さんによると、出向者は日生のために情報をもぎ取ってくる「スパイ」と日生本社の中で位置づけられ、大勢の社員が参加する社内研修でもそう呼ばれていた。現場で何が起きていたのか。

 「●×銀行に出向しているスパイから今、情報が来ました!」。2020年代前半、首都圏にある日生社員のための研修所。全国約200人の金融機関向け営業担当者が集まる「全員大会」で、日生本社の社員(課長級)がそう呼び掛けた。メッセージが届いたスマートフォンの画面に目を落とし読み上げたのは、ライバルの生命保険会社がこの銀行を通じて販売する予定の貯蓄型保険商品の利回り。スパイを送り込まなければ、公開前に入手できない情報だ。

 年数回開かれる全員大会では優秀な営業成績を上げた社員が表彰され、担当役員も出席する。そんな「会社公認」の場で、銀行への出向者はスパイとの認識が示されていたのだ。

日生本社社員がラインで必要な情報を指示?

 出向先では、どのように「スパイ行為」が実施されていたのか。

 田中さんによると、銀行への出向者と…

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