Blue Archive ─To raven.Welcome to the kivotos.─   作:タロ芋

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続きました。ハロウィンですね。生徒たちの素敵なハロウィンボイスが聞けるの最高ですね。ナギサのボイスの濃厚なミカナギ最高かな?最高だわ。
みんなも聞こう!


14

「ふぅ……」

 

『レイヴン、水分補給はこまめにしてくださいね?』

 

「ん、分かってるよエア」

 

 目に映る砂、砂、砂。

 地平線の先にまで続く砂の大海。その片隅にレイヴンはいた。

 全身を頭から爪先まで砂の侵入と日光を防ぐ為の装備で固め、背後には長い轍が続いている。

 

「……ウタハが言うには"機械の大蛇"がここにいるって話しだったけど」

 

 レイヴンは水筒を取りだし、中の水を飲みながらある一幕を思い出した。

 

「アビドス?」

 

『ですか?』

 

「そう。君たちがみせてくれた戦闘記録にあるヘイローのある兵器を見て思い出したんだけどね、アビドスの砂漠地帯にはとある都市伝説があるんだ」

 

 ウタハがふと、レイヴンから渡された様々な書類やディスクのデータを見ているとそのようにこぼした。

 ウタハ製作の引き金を引くとジャムが出てくる拳銃を近くの作業台に置いて話を聞く体勢へとレイヴンとエアは移る。

 

「話は数十年前にまで遡る。当時、一大マンモス高ともいえたアビドスの自治区に突如として巨大な砂嵐が発生した。

 その砂嵐は容易くアビドスの広大な領地を飲み込み、月日を経つ事にその領域を広げ気がつけばアビドスの領地は少しづつ人の住めない砂漠へと変わっていった」

 

「もちろん、当時のアビドス生たちはその砂漠化と砂嵐をどうにかしようと手を尽くした。

 けれど、自然の脅威に対して人の力というものは酷く無力で日々広がっていく砂漠にアビドスの自地区は飲み込まれていき学生たちは仕方なく学び舎を移していく。

 その中で彼らは見たんだ。砂嵐の中で蠢く巨大な影が。

 そして、その隙間から微かに見えたのは巨大な蛇のような機械、とね……」

 

「『…………』」

 

 顎に手を当ててレイヴンはウタハの言った内容に思案する。

 興味が無い、というのは嘘になる。

 恐らくは自分が破壊したケテルと関係性は少なからずあるだろう。

 それに、もしかしたらHALと同じようにACかもしくはそれに準ずるナニかがあるかもしれない。

 

 それらが第三者に発見され回収された場合、もし悪用されたのならアイビスの火かもしくはそれに連なるほどの災害が起きかねない。それはレイヴンとエアが望むことでは無い。

 

 およそ数分ほど考えた後、レイヴンは小さく頷く。

 

「ウタハ、アビドスってどこにある?」

 

 そして、時間は戻る。

 

 

 

「はぁ……地図が当てにならないなんてね」

 

『更新されたのも何年も前で砂嵐や砂漠化の影響でまともな道路などはほとんど砂の下に埋もれてしまってるのでしょう……

 住人達はほとんど退去しており道を聞こうにも聞けませんね……』

 

 端末から顔を上げ、目の前の風景を見て溜息をこぼす。

 砂に埋もれた建物や電柱、辛うじて見える道路だったりと人が住んでるようにはとても見えない。

 地図の更新も長いことされておらず、そのせいで広大な砂漠を彷徨う事態に陥ってしまっている。

 幸いにも食料や水などの物資は余分に持ってきているため、暫くは大丈夫だが無駄遣いは出来ない。

 

 レイヴンは休憩を程々にしつつ、物陰から出ると自分の乗ってきた乗り物に跨り、ゴーグルをはめてエンジンを起動させると砂上を走り出した。

 

 その乗り物に近いものをあげるなら水上オートバイだろうか。流線型の車体に下部には水上オートバイならあるだろう水を吸い込み排出する機構ではなく、代わりに砂に接触する部分全面に鱗のような物体が密集していた。

 

 これを手に入れた経緯としてはアビドスに行くことを決めたレイヴンに"作ったはいいけど別にミレニアムからワザワザ遠く離れた砂漠地帯に行くのも面倒臭いな〜"と倉庫に放置してたのを思い出したウタハが在庫処理もとい実地試験という名目で快く提供してくれたのだ。

 

 車体下部の鱗状の推進装置が振動することで接触している砂を液状に変化させることで得る推進力で代わり映えしない景色をエアと他愛のない会話をしながら進む。

 

「それにしても機械の蛇……か」

 

『やはり、アレ……ですかね?』

 

「アレ……かな?」

 

「『ルビコニアンデスワーム(アイスワーム)』」

 

 2人が思い描くのは建築技術が発達しているあの世界でも屈指の巨大さを誇る悪名高き技研産のトンデモ兵器だった。

 ルビコニアンデスワーム(エア命名)こと正式名称『IA-02:ICE WORM』は全体を堅牢な装甲に覆われ頭部にあたる部分にセンサーはなく代わりに3つの掘削ドリルがついた全長が優に1キロを超える弩級の兵器だ。

 

 大きさだけでも脅威だと言うのに、それに加えて巨体に似わず俊敏に動いて地中へと潜航を行い、『多重コーラル防壁』という2重のバリアを備え元の硬さも大概だったのにこれを含めればろくにダメージを与えることすら不可能となる。

 大質量を活かした攻撃や子機の展開すら行い、最早お前は何と戦うんだ? といえるほど滅茶苦茶なやつだ。

 

 あの時は自分を含め、各陣営の精鋭を集めてようやく撃破できたアレがもしキヴォトスに流れ着いていたらどうしようか? 

 レイヴンは熟考した後、空を見上げて呟く。

 

「……その時考えよう」

 

『考えるのを諦めましたねレイヴン』

 

「……そんなんじゃないよ」

 

 面倒なことは明日の自分にぶん投げ、エアからのツッコミにレイヴンは目を逸らす。

 

「とりあえずはその機械の正体を確かめよう」

 

『ですね。今回はあくまでも調査ですから姿を確認したら即座に撤退しましょう』

 

「ん」

 

 さすがにケテルの時のように立ち向かうなどという選択肢はハナから無い。

 アレはまだ大きさがACサイズだったからどうにかなったが、さすがにアイスワームクラスともなるとそんな自殺に行くような馬鹿なことをするやつは、よっぽどのマヌケか死に急ぎ野郎だ。

 

『レイヴン、後方から熱源反応! ロケットです!!』

 

「ん」

 

 そうこうしてるとエアからの鋭い声が響き、レイヴンはハンドルを即座に傾ける。

 砂上オートバイは連動して真横へとズれれば、レイヴンが先程までいた場所が勢いよく爆発し砂柱を作り出した。

 

 いきなり何すんだコノヤロウと思いながらレイヴンはちらりと首を動かし、視線を後方へと向ければすぐに犯人の姿が目に映る。

 

「ヒャハハハハ! ノコノコとアタシらボクボクヘルメット団の縄張りに来るたァいい度胸だなぁ! 

 高そうなおべべや乗り物持ってるみたいだし痛い目見たくなかったら置いてきなぁ!!」

 

 硝煙の登るバズーカを肩に担ぎ、頭の悪そうなゲラ笑いを上げるリーダー格らしきヘルメットとキヴォトスによくいる量産型ヘルメット団たちがフレームが剥き出しの車を横並びに走らせてるではないか。

 

「……どこにでもいるねコイツら。死にさらせばいいのに」

 

『ですね。周囲に迷惑をかけるしかできないのなら大人しく土に還ればいいのに』

 

 視線を戻し、後ろからの攻撃に注意しながらレイヴンとエアはヘルメット団たちをこき下ろす。

 

「愉快にケツ振りやがって誘ってんのか〜!?」

 

「アタシらにビビっちまってんだろ!」

 

「おーおー、ピーピー泣かせてやるよおじょーちゃんよぉ!!」

 

『ギャハハハハハ!!』

 

「『ぶっころ』」

 

 耳障りな声にレイヴンとエアの意思はひとつとなるのは容易かった。

 簡単に言えば連中のクソみたいな言動にピキったのだ。

 

「エア、操縦よろしく」

 

『はい。容赦なくやっちゃってくださいレイヴン』

 

「ん」

 

 ハンドルから手を離してレイヴンは背中に手を回し、両手に短射程ショットガン『SG-026 HALDEMAN(ハルデマン)』を装備。跳躍した。

 

 

─システム、戦闘モード起動─

 

 

 深紅の双眸に光が灯り、ヘイローが強く輝く。

 空中に身を預け、太陽をバックにレイヴンはヘルメット団に向けて引き金を引くのだった。




続きません。
アビドスにいる機会の蛇・・・・いったいなんのキヴォトキアンデスワームなんだ・・・・!!

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