高市早苗氏、女性初首相の座に暗雲…公明が連立政権離脱を通告「なめすぎたのでは?」の声も
日本政界大激震だ。公明党の斉藤鉄夫代表は10日、自民党の高市早苗総裁に対し、26年続いた自公連立政権からの離脱を突きつけた。「政治とカネ」問題への自民党の消極姿勢が解消されないことを理由に挙げた。高市氏は「一方的な通告」と不満を示し、納得できないままの握手で「決裂」した。女性初の自民党総裁選出からまだ6日。女性初の首相就任への見通しも不透明感が漂い出した。「天国から地獄」に立場が変わった高市氏には、「公明党をなめていたのではないか」との指摘も出ている。 【写真】笑顔が消えた高市総裁 ◇ ◇ ◇ 高市氏は、斉藤代表との協議決裂後、取材に応じ、連立離脱は「一方的通告」だったと主張した。両党はこの日、7日に続く2度目の連立協議を実施。公明側は、企業・団体献金の規制強化などをあらためて求めたが、両者の認識は最後まで、ズレていた。 高市氏はこの日の会合は、9日に公明が行った地方組織をまじえた会合の結果を聴く場だったとの認識を示し、「何かを決める場ではなかった」。一方の公明側は「1年前から求めてきた」とする企業・団体献金の規制強化への対応について、この場で結論を出すよう要求した。 これに対し、高市氏は「わが党は党内手続きが重要。私と幹事長だけで細部に至るまでを決めるのは『独裁』で、それは私はいたしません」と語気を強め、「速やかに対応したいと申し上げたが、具体的な回答ではないと。一方的に連立離脱を伝えられた。大変残念ではございました」と語った。 高市氏は総裁選出翌日の5日、連立政権の枠組み拡大を念頭に、国民民主党の玉木雄一郎代表と極秘会談。連立相手に先がけた動きで、公明の逆鱗(げきりん)に触れたといわれる。また、公明が「政治とカネ」問題解消を重視する中、幹事長代行に裏金事件に関係した萩生田光一氏を起用した。政界関係者は「高市さんは公明がいやがることばかりやった。『げたの下の雪』だと、なめていたのではないか」と指摘した。 公明には、かつて党幹部を「がん」と発言した麻生太郎副総裁に頼る高市氏への不信感や、そもそも保守的立場の高市氏への懸念もあり、「離脱ありき」だったのではないかとの見方もくすぶる。 女性初の自民党総裁選出からまだ6日。高市氏は「総裁が私でなければ連立離脱はないのか聞くと、『だれが選ばれても同じ』という話だった」と、自身を納得させるかのように語った。 20日にも召集される臨時国会で、比較第1党だが少数政党トップの高市氏がすんなり首相に指名されるかは、野党のまとまり次第では一気に不透明となる。公明党に見限られた形の高市氏には、距離を取る野党も出てくる可能性がある。 「一生懸命、できる限りのことはしていきたい」と話す高市氏から、総裁選出後、絶やさなかった笑顔は消えていた。【中山知子】