翼を得た少女は自由の意味を探す   作:ココア@レネ

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二次創作を書くに辺り、色々と設定やら関係性やら地理関係を調べているのですが、分からない情報も多く、大変ですね(´・ω・`)




第15話:出番も無く退場していたカスミ

「あれ、大丈夫なの?」

「はい。殺傷能力はないので、多分大丈夫です」

 

 ヒナさんの指示の下、装甲車を地面の染みにしてから、着地する。

 

 ここで気を抜くと、私は地面へとめり込むことになるので注意が必要だ。

 

 装甲車から吹き飛んでいく人の中に、何やら制服ではなくて白衣を着ていた人がいたが、中に着ていたのだろうか?

 

 ヒナさんのスマホが再び鳴り出し、ヒナさんは電話を始める。

 

「……そう。なら、後は任せるわ。私は本部に戻るから、何かあったら連絡して。それと、トリニティの子を見かけても、今日は気にしないようにね」

 

 どうやら騒ぎは今の装甲車で終わったのかな?

 

「今ので終わりですか?」

「ええ。一番此処が酷かっただけで、後は問題ないわ。私達も行きましょう」

「はい」

 

 ヒナさんの後ろに立ち、風紀委員会本部を目指して歩く。

 

 地面が土だったせいか、ハルナさんが爆破した店よりも大きいクレーターが出来てしまったけど、大丈夫だろうか?

 

 おまけにヒナさんの許可が出ていたとはいえ、装甲車を一台跡形もなく消し飛ばしている。

 

「あの、あれは大丈夫でしょうか?」

「埋めさせるから心配しなくて良いわ。お願いしたのは私だし、心配無用よ」

 

 アビドスみたいに私が頑張って埋めなくて良いのか……まぁ、あの時は助けるためとはいえ、私の判断だったし、生徒もいなければお金もないアビドスでは仕方の無かった事なのだろう。

 

 あれはあれで楽しかったし。

 

 あれ程の騒ぎが起きたというのに、特に変わりの無い敷地を歩き、風紀委員会本部の前まで来た。

 

 結構立派な建物であり、第一校舎とはまた違った威圧感がある。

 

 こんなに大きくて移動に苦労しないのだろうか?

 

 いや、そう言えばミレニアムのタワーはこれ以上の大きさだったな。

 

 大きさとは権力を象徴する上で一番効率的と俺も言っているし、大きい事は良い事なのだろう。

 

 私のゼロカスタムも普通とは呼べない大きさだし。

 

 何なら携帯出来るサイズを超えているし。

 

「ねぇ、あれ」

「どうしたんだろう……」

「デカ!」

 

 本部の中にはそれなりの数の生徒がおり、遠くから私達を見てヒソヒソと話している。

 

 ヒナさんは全く気にしているようには見えないが、これが普通なのかな?

 

 堂々と歩くヒナさんと共にエレベーターに乗ると、またヒナさんがため息をついた。

 

 私にあってから何回もしているけど、疲れだけではなくて、ストレスとかも大丈夫だろうか?

 

「ごめんなさいね。皆悪気はないけど、ゲヘナではあなたが珍しいのよ」

「それは理解しています。軽くですが、自治区としてもあまり仲が良くない事も」

「それを知っていてもなお、ゲヘナに来られたのは凄いと思うわ。あれを見れば納得だけど」

 

 あれとは何かを聞きたいところだけど、ここは話の流れにのっておくのが処世術だろう。

 

 曖昧な言葉を繋げて意味のある言葉だと思わせるのだと、ナギサさんの本に書いてあった。

 

 ついでに基本的に好意的な感じで返事を使用とも書かれていた。

 

 ……いや、これはトリニティでの受け答え方だから、

 

「風紀委員長にそう言っていただけると、将来的に安心できます」

「……はぁ」

 

 あら? 何故か呆れられてしまった。

 

 何か間違ってしまっただろうか?

 

「まあいいわ。あまり意味はないかもだけど、ここの説明をしてあげるわ」

「お願いします」

 

 少し投げやりな感じもするけど、ヒナさんはつらつらと説明を始めた。

 

 風紀委員会本部。

 

 その名の通り風紀委員会が居る場所であり、ゲヘナ全体の治安部隊である。

 

 部隊を幾つも作れる位の人数が居るが、それでも全ての犯罪を取り締まるのは難しいらしい。

 

 ハルナさんを筆頭に問題児が多く、その問題児達の強さが上澄みなのがいけないみたいで、そのハルナさん達に太刀打ち出来るのが風紀委員会では二人しかいないらしい。

 

 数の暴力でどうにかなる時はあるけど、大半は逃げられてしまうとか。

 

 ついでに風紀委員会のメンバーなら、此処で授業やテストも受けられるらしい。

 

 物凄く濁しながらヒナさんは話してくれたが、風紀委員会はヒナさんとそれ以外といった感じに評価されているらしい。

 

 先程の脱走? 暴走? も風紀委員会側は結構な人数がいたけど、防戦一方であり、ヒナさんが来なければ逃げられていただろう。

 

 一応他のところは制圧出来たらしいけど、一人優秀な生徒が居るらしく、その子のおかげらしい。

 

 部外者である私は何も言えないが、ヒナさんが倒れればゲヘナが崩壊しそうだな……。

 

 万魔殿は何をしているのだろうか?

 

 そんな話を軽くしているうちにエレベーターが止まり、広い廊下へと出る。

 

 この階には一階みたいに生徒が屯しているなんてことはなく、まるで時間が止まっている様な錯覚を受ける程人気が無い。

 

 歩き出したヒナさんに遅れないようにして歩き出し、ふと外を見ると、地上がかなり遠くに見えた。

 

 なのに私が作ったクレーターはハッキリと見えるので、思っていたよりも大きなのを作ってしまったみたいだ。

 

 埋める作業をする誰かさん。ごめんなさい。

 

 そのまま廊下を歩き、少し大きな扉をヒナさんが開けたので一緒に入る。

 

 入る直前に扉の上のプレートを見ると、執務室と書かれていた。

 

「戻ったわ。アコ」

「あ、お帰りなさいま…………あの……」

「今から説明するわ。とりあえず、お茶とお菓子をお願い」

 

 執務室の中には横乳のはみ出した制服を着た女性が座っており、私が現れた事に面を喰らっていた。

 

 それでもヒナさんに言われた通りに、お茶の準備をする為に席を立つ。

 

 背中丸出しの服をしている私が言うのもなんだが、風紀委員会として良いのだろうか?

 

「そこのソファーに座って」

「あっ、はい。銃はどうしましょうか?」

 

 このままソファーに座れば、そのままソファーにめり込んでしまうので、ゼロカスタムを外さなければならない。

 

「……そこの棚の上に置いて大丈夫よ」

「分かりました」

 

 パパっとゼロカスタムを指定された棚の上に置くが、置いた時にほんの少しだけ軋むような音が聞こえた。

 

 ……多分大丈夫でしょう。

 

 ソファーに座って直ぐに、先程アコと呼ばれていた女性が戻って来て、お茶とお菓子をテーブルの上に置いてくれた。

 

「ありがとうございます」

「……はい」

 

 アコさんは物凄く複雑そうな顔をしながら、返事をしてくれた。

 

 若干ヒナさんが呆れているように見えるのは、気のせいだろうか?

 

「まずはさっきの事を風紀委員会の委員長として、感謝するわ。エリスがいなければ、温泉開発部の脱走を許していたわ」

「いえ、人として当然のことをしたまでです」

「あの、一体何があったのですが?」

「この子が温泉開発部が乗った装甲車を、壊してくれたのよ。その棚にある銃で」

 

 アコさんはヒナさんが指差した棚にある、ゼロカスタムを見て動きを止める。

 

「あの……あれは」

「私の愛銃であるゼロカスタムです。良かったら持ってみますか?」

 

 アコさんが動揺を露にし、ヒナさんが鋭い視線を向けてくるので、微笑んでおく。

 

「特殊なセーフティで私以外は使えませんので、持つだけなら大丈夫です」

「……それなら、私が持ってみても良いかしら?」

「はい」

 

 アコさんは放置され、ヒナさんが私のゼロカスタムを一丁だけ持ち上げる。

 

 まさか普通に持てる人がいるとは思わなかった。

 

 流石風紀委員長といったところだろうか?

 

「こんなのを普通に持ち歩いてるのね。少し正気を疑うわ」

「ヒナ委員長?」

「大体二百キロは超えていそうね。材質は鉄……とは違うのかしら……こんなものを背負ってあれ程跳べるなんて……」

 

 しばらくぶつぶつと呟いた後、ヒナさんはゼロカスタムを戻して戻ってきた。

 

 しかし、お茶もお菓子も美味しいな。

 

 流石三大校と呼ばれるゲヘナ学園である。

 

「思ってたよりも凄いものを持っていたのね」

「取り回しは悪いですが、威力はあるので護身用としては最適です。あの……お代わりいただけますか?」

「……」

 

 無言でアコさんは、私の飲んでいたコップを持って出ていった。 

 

 ちゃんとお代わりを持ってきて貰えるかしら?

 

「一息ついたところで、何か質問はあるかしら? もしくはエリスから見たゲヘナはどうだった?」

「そうですね……」

 

 ハルナさんや第二校舎の人。それか、フウカさんにヒナさん。

 

 色々とゲヘナについて聞いてきた。

 

 総合的に見れば、ゲヘナは言われている通りに治安が最悪だけど、悪い場所ではないと思う。

 

 やっている事はわるいことだけど、生徒たちは生き生きとしていたし、少々シワ寄せが酷いけど、全体的に活気があるように思えた。

 

「ヒナさんは、ゲヘナを好きなんでしょうか?」

 

 ピクリと眉が動くがそれ以上の反応を出さない。

 

「好きか嫌いなら好きよ。そうでなければ、此処には居ないわ」

 

 ですよねとしか言えないが……。

 

「でしたらもう少し、自分の身を労わった方が良いかと思います。大変なのは短い付き合いでも分かりますが、ヒナさんにしかできない事は沢山あるのですから」

 

 俺の部分や色々と混ざっている部分も、ヒナさんだけは絶対に倒れては駄目だと危険視している。

 

「年下に気遣われるだなんてね。けど、そう簡単に倒れたりはしないわ」

「そうであることを願います。私はヒナさんの居るゲヘナはとても素敵だと思ったので」

 

 少しだけヒナさんが目を見開き、そのタイミングでアコさんが戻って来た。

 

 紅茶や珈琲が出ると思っていたが、まさかほうじ茶とは思わなかった。

 

 しかしこのほうじ茶が飲んでみると、胸がほっこりとしてとても気分が和らぐ。

 

 お茶も悪くないな。

 

「……あなた、ヒナ委員長に何を言ったの?」

 

 お茶を置いたアコさんは先程のヒナさんの反応を見ていたのか、私に鋭い視線を向けてくる。

 

 やっぱり嫌われているみたいだな……何もして……はいるか。

 

「少しゲヘナについての感想を述べただけです。ね?」

「そうね。それだけだわ」

「ぽっと出なのにヒナ委員長と楽しそうに……」

  

 怨嗟の声を漏らしながら机へと戻り、私を睨みつけながらアコさんは仕事を始めた。

 

 あまりアコさんとは、関わらないようにしていくとしよう。

 

「そう言えば紹介していなかったわね。その子は天雨アコ。一応行政官よ」

「初めまして白凰エリスです」

「……」

 

 アコさんの方を見て自己紹介をするが、プイっとそっぽを向かれてしまった。

 

 思わずヒナさんがため息をつくが、大丈夫だと手ぶりで示しておく。

 

 とりあえずアコさんも、ヒナさんが抱えている問題の一つだと分かった。

 

 多分仕事は出来るのだろうけど、その分性格に難がある……っか。

 

「もうしばらくすれば案内の子が来るから、それまではお茶を飲んで休んでいて」

「分かりました」

 

 ヒナさんは自分の机に座り、積まれている書類の処理を始めた。

 

 大変そうだが、肉体労働ならばともかく書類仕事は機密もあるだろうから、手伝う事は出来ない。

 

 言われた通りにお茶とお菓子を堪能するとしよう。

 

 

 

  

 




気付けば、ゲヘナ編だけでアビドスとミレニアムより書いていました。多分トリニティもそれなりに書きそうですが、エ駄死はまだ居ないんですよね……。

さっさと本編まで書いてしまうか、ゆっくりと丁寧に進めていくか悩み所ですね。

そしてわりと一発ネタで書き始めたので、どこの高校に進ませるかすら決まっていない始末…………。

無難なのはトリニティなのでしょうが、ゲヘナでもヒナの右腕としてかけて楽しそうではあるんですよね。

ミレニアムでゲーム開発部ないしエンジニア部に入らせるのも個人的には楽しそうに思います。

ホシノの曇らせのためだけに、アビドスに入れるのも捨てがたいですね。

流れに流れ、アリウスでひと暴れなんてのも面白そうですが、ちょっと被害がヤバそうです(後ベアおばが文字通り蒸発しちゃう)

まあ書き続けていければと頭に付いてしまいますが、少しでも楽しんで頂ければ幸いです。

また、キャラの口調につきましては頑張っていますが、どうしても違和感がある場合は、アドバイスをして頂くか、温かい目で見守っていただけるとありがたいです。

最後に、基本的に公式設定からあまりはみ出ないようにはしていますが、作者の勘違い等もあるので、変なのがあったらすみません。

色々と調べてはいますが、ナギサの背中の服と翼の関係とか、分からないのが多いのです(´・ω・`)


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