もういっぱい刈り取るさんのこと書いちゃうもんね!!!!(猪突猛進)
無関係のふりなんてしない
「…………———朝」
意識が浮上した。
薄暗い部屋を視線だけ彷徨わせ、壁掛けの時計を見やる。
…………深夜3時半、随分と早く起きてしまったものだ。
謎な時間に起きてしまい霧散してしまった眠気を疎むように、ゆっくりと布団に腰掛ける。
「……あ」
そうして手に体重を掛けたところで、右手の違和感を初めて覚えた。
硬く握られた指は爪すら食い込んで、漸く痛みを訴え始める。
血は出ていないものの、もう少し強く握っていたら真っ赤になっていた所だ。
ゆっくり開くと、じっとりと汗が滲んでいる。
「…………予感、ね」
その汗を無かったことにするように膝を抱え、窓の外を見る。
朝になろうとしているキヴォトスは、今日もまた青春と銃弾の飛び交う日々を送るんだと言わんばかり。
その深い青色に塗り固められた空を見ていると———
「———また、か」
ぞく、と這いずるような感覚。
ここ最近はずっとこんな状態が続いている。
正直日常に支障はないのだが、何如せん社長という立場もあるのかそういう感覚にはより敏感になってしまった。
ふと、脳内掲示板の過去ログを遡れば、「最終編」という単語。
「……そうか、もう……そんな、時期」
今回は、どのように介入するのだろうか。
いや、そもそも介入するのかも謎だが。
一人思考に耽って、静かな夜明けを過ごす。
———砂狼シロコが拉致されたと先生から連絡が来る、数時間前の出来事だった。
その日も普通に業務が始まる、と思っていた。
そんな楽観的な思考は、先生からのメールで瓦解した。
『シロコが居なくなった』
たった一文の簡潔なメールは、彼の焦りがそのまま文字に表れたかのよう。
最近は一緒に業務を片付けていた副社長はこれを見てさっさと副次権限を使用し、私にシャーレへ向かうように言ってくれた。
シャーレの部室に一旦飛び、そこから【サードアイ】で先生の位置を探せば、少し上の会議室に多数の生徒と先生の反応を見つける。
【スクカジャ】で加速しながら階段を駆け上がり、速度そのままで扉を蹴り開けた。
ダガンッ!!
その瞬間、今まで会話をしていたであろう室内の全員が口を止めてこちらを見た。
全員が驚愕のまま、私を見つめている。
対して体力も消費してないが、一旦深呼吸をして私は口を開いた。
「要請により、死神……到着、した。扉は、後で弁償する」
「"…………あ、はい"」
「……それで、ブラックマーケットの『死神』がどうして出張る?」
一旦落ち着いた満面の中で、1番に口を開いたのはゲヘナ学園の羽沼マコト。
「先生は、契約主……ならば、火急の要件は……出るべき」
端的な回答に、そうか、と短く返答した彼女は頬杖を突いた。
「アクロバティックな登場じゃん、久しぶり〜☆」
「あぁ……審問会、お疲れだった」
「ありがとー☆」
友達のような距離感で手を振っているミカに目礼して、先生の方へ寄る。
「先生……メールについて、詳しく」
「"あぁ、了解……今キヴォトスに、膨大なエネルギーの反応が観測されたんだ。それに併せてシロコの消息が銃と共に不明になったというメールがホシノから来た"」
ホシノからのモモトークも途切れ途切れのメッセージばかり。
「こんなに……立て続けに、なんて」
「"偶然とは言い切れない。今エンジニア部とヴェリタスがエネルギー反応について解析してもらってるんだ"」
私はざっくりとストーリーを知ってるから分かるが、今の私が居るキヴォトスではそれが正解だとは決して限らない。
寧ろ警戒すべきは、私という存在が居る事による———
———刹那。
その場の全員が、その変化に気付いた。
「———ッ!!」
「なに!?」
「……まさか」
「これって……」
「空が……!?」
全員が窓の外を見やる。
「
今朝までの青色の空は影を無くし、轟々とした赤色が空を牛耳っていた。
———PiPiPi‼︎
沈黙を破る電子音。
「!チヒロ!?」
先生への電話にワンコールで出た彼は、直後の大声に目を見開いた。
『先生!!
「"———ッ、わかった。チヒロ達はそのまま観測と解析を続けて。トランシーバーを付けておくから逐一報告を"」
『了解……集まってる箇所は以前
そう言い残して、返事も聞かずにチヒロは通話を切る。
総力戦地にエネルギー反応、と聞いてから全員の顔がきゅっと真剣になる。
「"———全員聞いたね?チヒロの感じた予感は私も外れてないと思う。
「
「"ありがとう、死神。じゃあ今から迅速に対処に回ろう!解散!!"」
先生の最後の一声を切れ目に、その場の全員が駆け足で会議室を後にする。
「先生、私はちょっと……用事。ヨルハと、詰めといて」
「"わかった、気を付けて"」
先生が直ぐにヨルハに電話を掛けたのを横目に、でっかい窓に【五月雨斬り】で四角く穴を開ける。
「"うん、だからヨルハの方から物資と人員をブッフゥ!?」
「ごめん、先生。ここも、弁償する」
取れた窓を鎖で引っ掛けて中に退避させた後に、物理耐性を無効にして【テトラカーン】の発動準備。
「"えっちょ死神、まさかここから!?かなり高さあるよ!?!?"」
『え、社長!?そこに居るんですか!?なにしようとしてるんですか、しゃちょー!?!?』
焦る一名(+電話の向こうの一名)に、私はぐっと親指を立てる。
「大丈夫、死なないよ」
そうして窓から飛び出し、足で空気を蹴ると同時に【テトラカーン】を発動。
カキィン!!と甲高い音が響いて、蹴った足のベクトルが反射される。
ダメージは無効されるが、その反射されたベクトルだけをしっかり受けて私は
「"待っ、死神さああああああああああん!?!?"」
『しゃちょおおおおおおおおおおおおお!?!?』
叫ぶ二人を無視して、私はシャーレを飛び出した。
「"……"」
『……せ、先生』
「"……うん、もうね、気にしないことにしたよ"」
『うちの社長がッ……ごめんなさい……!!』
立て続けに【テトラカーン】を発動、そしてそれを蹴る動作を繰り返して、私はとある場所へと急ぐ。
胸の奥で沸々と、マグマのように感じられる嫌な予感。
「……遠い……」
目的地は、閉鎖されてる筈のスランピア。
あそこは確かシロ&クロの戦闘地……なのだが。
「それだけなんて、嘘だ」
私というイレギュラーを差し置いて、それだけで終わるはずが無いのだ。
だから、急いで向かわなければ……
「…………———ッ!?」
そうして20回目の跳躍をした直後に、頭に甲高い音が響く。
パキィン、という、ペルソナカードを発動した時のような。
不思議に思って、ふと下の路地に目を向ける。
「……な」
袋小路になっている薄暗い場所に、
赤々とした空の中でも別世界のように光を放つ、
原作との相違点
①カイザーが無くなったので先生誘拐が無くなる
→カンナさんが五体満足
②赤い空発生後の動き
→先生が非常対策委員会会議に居るのでそこからシロコ誘拐、赤い空が発生したのでそのまま
大っっっっっっっっっっっっっ変お待たせしました。
始まりました、最終編「あまねく奇跡の始発点」。
今章について一つお話しすることと言えば、この章を通して掲示板がほぼ無くなることですかね。
ちょっと今回の構想では掲示板を入れてしまうとどうしても雰囲気をぶち壊しちゃうので……
ちゃんと終わった後に掲示板とかはやりますので、ご了承の程を。
【スクカジャ】
自分の命中・回避・速度を上昇させる
【五月雨斬り】
敵単体に斬撃属性の小ダメージを3〜5回与える
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