八人全員は流石に長くなるのでマタドール隊は次のエピソードに書くことにしました
「あ」
「あ」
「"あ、お疲れ様、『死神』"」
某日、シャーレにて。
今月の弾薬関連の使用料金のまとめとストックの補充が終わってシャーレの部室に戻ると、珍しい生徒と
黒い髪と同じ色の角に、鮮やかな赤いワイシャツとショートパンツを白衣で合わせている低身長のゲヘナ生徒。
温泉開発部部長、鬼怒川カスミだった。
部室のローテーブルに広げた地図には、次に開発する予定の選定だろうか。
ちらりと見たところブラックマーケットではなかったので良しとするが、彼女の心中はそうはいかない。
「ひ、ひぇぁえぅおぅ……」
「えっ」
「"!?"」
沢山の構想を練っていたのだろう、艶々だった肌が途端にデフォルメ調*1になり、萎んだ顔から声にならない叫びが溢れる。
「わっわわわぁわたしはまだなにもももしてないぞぞぉ!?」
「"カスミ…その言い方は誤解されちゃうよ…?"」
「いや…契約も、あるし。ちゃんと、守って…くれる子、だよ?」
先生はもうこの関係の意味を察したのだろう、苦笑いを浮かべている。
「カスミ」
「ひぁい!?」
ちょっと話し掛けるだけでこの反応をするからちょっと面白いが、本題はそこではないので割愛。
「今度、うちの…戦闘部隊を、慰安したくて。リラックス、重視で……良い所、ありそう?」
「ふぉ……?ゴホン、ん"っ、ん"んっ……それだったら、百鬼夜行郊外と山海経郊外のどちらかが一番だろう。どちらも珍しく開発前から自治区側が公認していた場所でな、場所的に繁華街へのアクセスも良いのが特徴だ」
「"復活早っ!?"」
先生と書類を交換して検分しながら心のメモに百鬼夜行と山海経の温泉、と記しておく……ん、上旬に弾薬消費が激しいってことは。
「……また、デカグラマトン?」
「"うん。丁度今月の頭だったね"」
先生の返答に頷いて、ペンを取り出す。
現在の請求額に取り消し線を重ね、その上に60%offの金額を書き足した。
「じゃあ…この位」
「"半額以下とか…ほんとに良いの?"」
「
ビナーは私が消し飛ばしたが、その他に関して私はこちらに実害が無い限りは不干渉を貫くつもり。
言ってしまえば脅威であるアレらを代わりにどうにかしてくれたのだから、こちらがその分を打ち消すのは当然だろう。
ま、弾薬程度なら私が一人で生成してるから損も何も無いんだけどね。
「"それなら…わかった、ありがとう"」
「じゃあ、私は…これで」
お互いに合意がついた所で、私は踵を返す。
今日はこの後柴関でラーメンを食べる予定があるのだ。
「カスミも…ありがとう。今度、お邪魔する」
「ハッハッハ!気にするな、客は大事にする主義だからな!」
「まぁ…ブラックマーケット、以外なら……私は、何も言わないよ」
「ひぇ」
最後の最後にきゅっと萎んだカスミを横目に、私は箱を通じてブラックマーケットへと帰った。
「ふぅ……見苦しい所を見せたな、先生」
「"あはは……やっぱり怒られてたんだね、カスミ"」
『死神』が居なくなってようやく復活したカスミが、苦笑いで先生を見た。
「去年までは私達もブラックマーケットの至る所で源泉を探していたのだがな……彼女が現れたのは本当に突然だった」
手の上でマーカーをくるくると遊ばせる彼女が、ちらりと先生を見る。
「"突然……それ以前には、姿も見られなかったの?"」
「あぁ。私達も流石に危険人物は調べておくし、現れた後も何度も調べたさ。でも……」
「"……『死神』に関する情報は、何もなかったんだね"」
そうだな、と至極落ち着いた声を溢すカスミ。
「来歴や目的、挙げ句の果てには出身すらも全て不明とは…最初は冗談かと思ったさ。しかし、
ぶるりと身震いする身体を抑えて、彼女は続ける。
「うちの部員達全員が、口を揃えてこう言っていたんだ。私達が動く暇も無く、
僅かに目を見開く先生に気付かないカスミの顔が、どんどん萎んでゆく。
「アレは蛇なんてちゃちなものではない……空崎ヒナと同等、いやそれ以上はあった…!ぉおぉおもぃだすだけでさむけががが」
「"あぁ…落ち着いて、カスミ。今は温泉開発をしないって契約を結んでるんでしょ?"」
先生のフォローにコクコクと赤べこのように頷き返す。
「"なら、大丈夫。契約をきちんと守って迷惑をかけないように出来るカスミは、充分偉いよ"」
「そ…そぅだろぅか……?」
力強く頷いた先生を見て、ようやくカスミの顔に生気が戻った。
「……ハーッハッハ!そんな風に言われてしまえば、流石の私もウジウジしてられないな!」
いつもの様子に戻ったカスミを見て内心ホッとした先生が、ふとシッテムの箱に目を向ける。
通知にはアロナからの入室記録があり、そこに記載された名前は———
「"……あ"」
「?どうしたのだ、先生」
「"いや、その……強く生きて"」
「????先生、それはどういう———」
「あら」
扉の開く音と、中に居るカスミに向けての一言。
それだけでカスミは誰が来たのかをほぼほぼ察した。
「!?!?そ、その声は……」
「珍しいわね、カスミ」
「ひっ、ヒナ委員ちょおおおおお!?」
おいたわしや、カス上*2。
先程の苦労が潰えてしまったと気付いた所で、先生は考えるのをやめ、落ち着いたらヒナを吸おうと決意した。
「……温泉とは、良いものだな……」
「ふふ、サッちゃん蕩けてる」
「おふろあがりの……こーひーぎゅうにゅぅ……えへへ……」
「ヒヨリ、溺れるから起きて」
「リリ、後で卓球しようよ」*3
「いいねぇ、負けないよぉ」*4
「ほわー…社長、肌すっごいきれい」*5
「私知ってる、たまごはだってやつだよ」*6
「ん……皆も、大きくなった」
「ぉわ!?ちべたぁ!?」*7
「それ水風呂だよ、フミ……」*8
「あ、シャンプー切れた……ちょっと貰うねー」*9
「?あれ、シャンプー、どこ……?」*10
リクエスト内容「死神にひぇぇするカスミ」からこのエピソードを作りました
リクエストしていただきありがとうございます
刈り取るさん以下スレ民はカスミを叩けば鳴るおもちゃとして見ている節があるのでたまにこうしてお茶目をする事があります
だがブラックマーケットで開発しようとしたのは普通に怒りました
刈り取るさんのデータが不明?変だな……
・【サードアイ】
広範囲の敵、物体の位置を察知する
・【蛇ニラミ】
敵の先制攻撃を阻止する
サードアイで範囲を見てから蛇ニラミで威圧、というテクニックです
無事トラウマになってくれたようで何よりですね(悪い顔)
画像は全て「ささえき」様の「よっこら(改)」にて作成しました
「よっこら少年少女」が非公開になって悲しいです
【挿絵表示】
名前————ルル
フルネーム—
武器種———ショットガン(SG)
学園————元百鬼夜行連合学院
部活————元帰宅部、現在「Reaper Archon」戦闘部隊「モト-2」
年齢————15歳
誕生日———9/4
身長————134cm
趣味————パズル、お姉ちゃんと遊ぶこと
ヘイロー——白勾玉の形で、陽中陰が星型
【挿絵表示】
名前————リリ
フルネーム—
武器種———アサルトライフル(AR)
学園————元百鬼夜行連合学院
部活————元帰宅部、現在「Reaper Archon」戦闘部隊「モト-1」
年齢————15歳
誕生日———9/4
身長————135cm
趣味————知恵の輪、妹と遊ぶこと
ヘイロー——黒勾玉の形で、陰中陽が星型
【挿絵表示】
名前————ユイ
フルネーム—
武器種———スナイパーライフル(SR)、ハンドガン(HG)
学園————元山海経高級中学校
部活————元玄武商会、現在「Reaper Archon」戦闘部隊「モト-3」
年齢————17歳
誕生日———3/18
身長————121cm
趣味————ネットサーフィン、ばんざい体操
ヘイロー——薄い緑の正八角形で、内側に渦巻き模様
【挿絵表示】
名前————セイラ
フルネーム—
武器種———サブマシンガン(SMG)
学園————元トリニティ総合学園
部活————元ティーパーティー候補生、現在「Reaper Archon」戦闘部隊「モト-4」
年齢————16歳
誕生日———6/19
身長————131cm
趣味————模写、観察
ヘイロー——茶色の三つ葉のクローバー