指定薬物密輸疑いで逮捕、全国初 「エトミデート」巡り中国籍3人
九州厚生局麻薬取締部と大分県警は10日までに、指定薬物「エトミデート」を密輸したとして、中国籍の男3人を医薬品医療機器法違反の疑いで逮捕した。同薬物は5月に厚生労働省令で指定薬物に追加され、密輸容疑での逮捕は全国初。沖縄県では所持容疑での摘発が相次いでいた。
3人は千葉県船橋市の無職、王晨博容疑者(24)、埼玉県川口市の無職、范家琦容疑者(28)らで8〜9月に逮捕され、既に起訴されている。逮捕容疑は7月15日、何者かと共謀し、シンガポール・チャンギ国際空港発の航空機からエトミデート約100グラム入りの貨物を成田空港で搬出させ輸入した疑い。
麻薬取締部などによると、同16日に税関職員が検査をして発覚。販売目的だったとみられ、インドからシンガポール経由で密輸され、宛先は大分市の20代男性だった。
沖縄県警によると、「ゾンビたばこ」や「笑気麻酔」と呼ばれ、若者を中心に所持容疑で逮捕や書類送検が続いていた。
門司税関は今月9日、関税法違反容疑で3人を大分地検に告発した。〔共同〕